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4.2■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ぜんぶ、言っちゃうね。 このままでは日本の歴史学は崩壊する!? 歴史を愛する人気学者の半生記にして反省の記――。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 歴史学は奥も闇も深い ●「物語の歴史」と「科学の歴史」の大きな違い ●時代が変われば歴史も変わる怖さ ●実証と単純実証は断じて違う ●皇国史観VS.実証主義の死闘 ●教育者の一流≠研究者の一流 ●修業時代とブラック寺院 ●私は認められたかった ●「博士号」の激しすぎるインフレ ●「古代+京都」至上主義の嫌な感じ ●「生徒が考える」歴史教科書はNGだった ●歴史学衰退の主犯は大学受験 ●私を批判する若い研究者たちへ ●唯物史観を超えるヒント ●網野史学にも検証が必要だ ●民衆からユートピアは生まれるか ●「日本史のIT化」は学問なのか ●次なる目標はヒストリカル・コミュニケーター 本書のテーマは「歴史学者」、つまり歴史を研究するということの意味について考えること――だ。(中略)聞きようによっては、同僚や他の研究者の批判に聞こえてしまうようなところもあるかもしれないが、もちろん個人攻撃や人格攻撃などの意図はまったくない。あくまで学問的な批判だと考えていただければよい。ここまで心中を正直に吐露したのは本書が初めてであろう。 幼年時代の私は、偉人伝などをはじめとする「物語」としての歴史にハマった。だが、本格的な歴史研究者を志すために大学に入ると、そこには「物語」などではない、「科学」という、まったく新しい様相の歴史が待ち構えていた。 学生時代の私は、史料をひたすら読み込む「実証」という帰納的な歴史に魅了された。その一方で、いくつかの史実をつなげて仮説を組み立てようとする演繹的な歴史のもつ面白さにハマった時期もあった。だが、実証を好む人々からは「仮説」というものは徹底して異端視され、しばしば私も批判されることになった。 さらに学びを深めるうちに、歴史学、歴史というものは決して悠久でも万古不易でもなく、それどころか、むしろその時代のもつ雰囲気や世論、世界の流れなどによって、簡単に姿を変えてしまう、ある意味恐ろしいものなのだという現実も知った。また、受験科目としての安直きわまりない「歴史」が、数多くの歴史嫌いを大量生産し、結果的に歴史という学問の著しい衰退を招いてしまっている事実にも言及したい。 こうした機微な話は歴史の授業や歴史学の講義ではなかなか話題にならない。(「はじめに」を一部改稿)
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4.0もし、あのとき、こうだったら? 日本史の「仮定」を解く! 些細な出来事が、後の世情を変える大きな転換点に! だから、日本史はおもしろい! もしも、 ・石橋山で、梶原景時が「源頼朝を見つけたぞ!」と叫んでいたら ・鎌倉武士たちに教養があったら ・足利尊氏が大好きな後醍醐天皇に反逆しなかったら ・畠山持国が、男としての自信にあふれていたら ・浅井長政が織田信長を裏切らなかったら ・本能寺の変の時、織田信忠が逃げていたら ――日本史はどうなっていたか! 【本書より】 歴史を紐解いてみると、一見些細に見える出来事が、後の世情を大きく変える転換点になることがあります。 もし、一一八〇年の石橋山の戦いに敗れた源頼朝を、梶原景時が匿っていなければ、 日本の歴史は少なからず変わっていたのではないか。そう僕は思っています。 もしも、頼朝が死んでいた場合、在地領主たちが主人の元に集結し、政権を作り、独立を勝ち取るまでに、 ここまでスムーズに事が運ばなかった可能性も考えられます。頼朝がいなければ、武士の政権というものが誕生するまでには、 もう少し時間がかかり、武士の時代が到来するのは十年、二十年スパンで動きが遅れていたかもしれません。 そうなれば、私たちの知る鎌倉時代やそれ以降の歴史が、今とは趣を変えていたとしても、決しておかしくはないのです。
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