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  • これでいいのか新潟県新潟市
    4.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 2005年に周辺13市町村と合併し、晴れて政令指定都市に移行した新潟市。 新潟市政が施行された1889年から比較すると、面積は約60倍、人口は約18 倍にまで増加した。現在は8区で構成され、特徴が大きく異なるそれらの区は、 それぞれで個性豊かなまちづくりを行ってきた。かつての亀田町や豊栄市、新 津市、巻町は今でも旧制に対するこだわりが強く、産業構造や文化的風土も異 なっている。ただ全体では米どころゆえに飯はうまいし、日本海の恵みによ って新鮮な海産物も豊富。自然の豊かさでは、政令市の中でも群を抜いている。 しかも本州日本海側で唯一の政令市とあって、県内外から人が流入する「ダム 都市」としての期待を背負って、ニュー新潟市は華々しくスタートした。  だが、ここまでの経緯を辿ってみると、新潟市は防戦一方だ。人口は右肩下 がりで減少し、2020年には、ついに80万人の大台を切ってしまった。死亡 数が出生数を上回る「自然減」に加え、転出が転入を上回る「社会減」も増加 傾向にある。若者が進学や就職の際には県外へと流出するという少子高齢化の 3モデルケースから抜け出せていないのだ。そして人がいなくなれば産業が先細 りするのは当たり前で、新潟市の新規開業率は政令市で最低クラス。その上、 驚くべきことに黒字であっても後継者不足で廃業するケースも増加。税収の減 少による公共サービスの低下も叫ばれている。  そんな現状を打破すべく、新潟市は中心市街地の大改造に踏み切った。玄関 口の新潟駅は南北の回遊性を高め、南口には中長距離バスターミナルも建設予 定。旧大和跡地には古町ルフルがオープンし、あちこちでマンション開発も行 われている。だが、市が進軍ラッパを威勢よく鳴らしても、市民の市政への目 は冷ややかだ。モータリゼーション解消のために立ち上げたBRTは痛烈な批 判を浴び、利用者が伸び悩むどころか、早くも「無用の長物」呼ばわりされて いる。そんな中で新潟市の大改造が成功し、魅力的な街に発展する可能性はあ るのだろうか? 本書では、新潟市がこれまで辿ってきた歴史を掘り下げ、街 の特徴や住民気質に迫りつつ、現在抱えている各区の問題点や課題をあぶり出 していく。果たして新潟市は、直面している苦境を脱し、高く飛翔することが できるのか。その可能性を探っていこう!
  • これでいいのか北海道 道民探究編
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 北海道に暮らす「道民」とは、どんな人々なのだろうか? ただ道民と一口にいっても街や地域によって、その特性には違いがある。 のんびりとした雰囲気が漂う中心都市の札幌。 対外関係にピリピリした稚内や根室。 伝統と歴史がある松前や函館。 独自色の強い日高、十勝、網走。 急速に発展と衰退を繰り返す旭川、留萌、中標津など、 それぞれの土地に生きる人々は、その土地の風土になじむことで、独自の性質を育んできた。 またそれと同時に、全道に共通する「道民性」があるのも事実。 本土と北海道の気候や風土、そして歴史の違いは、北海道に共通する気質を育んできたのだ。 本書は、北海道の成り立ちと歴史から、今の北海道に暮らす「道民」の真相を探求していく。 知ってるようで知らなかった道内各地の人々の気質と、道民としての意外な共通点とは!?
  • これでいいのか北海道 まちの問題編
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 北海道には、関東、東北といった地域がよってたかってもかなわない広さがある。 広いがゆえに、それぞれの土地にそれぞれの個性があり、独自の魅力や長所がある。 だが一方で、困った現実も多々存在している。 札幌では、大規模な再開発に北海道新幹線の延伸といった明るい話題の裏で、人口減少と経済の低調という危機に直面している。 観光都市として伸び悩み、嫌な事件で脚光を浴びてしまった旭川。 外国との微妙な関係がクローズアップされる根室や稚内。 夕張を例に出すまでもなく止まらない衰退にあえぐ街も多いが、なかには苫小牧や帯広など意外に活気が富む街もある。 本書では、広大な道内の各地で噴出しているさまざまな問題や面白い取り組みを取り上げ、解説・批評していく。北海道の今を見つめ、全道の未来を探る渾身の一冊
  • 日本の特別地域2 東京都 葛飾区(電子版)
    3.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 本書は、地域批評シリーズの第2弾である。葛飾区という呼び名は、日本人には大変なじみのある地名だ。 なぜなら『男はつらいよ』と『こちら葛飾区亀有公園前派出所』という誰でも知っている長寿映画とマンガ、 それぞれの舞台になっているからだ。 そんな有名な葛飾区だが、実際に足を踏み入れたことのある人はどのくらいいるだろうか。 東京に残された数少ない下町風情が残るとよく聞くが、葛飾区の全体像にふれた書籍や記事というものは、あまり目にしない。 隣接する足立区が、ここ数年の格差社会ブームの中で、 生活保護受給者が多いとか、ヤンキーが多いなどと注目されているのとは、対照的である。 足立区は、格差社会の負け組で酷い酷いといわれているが、隣接する葛飾区の状況はどうなのだろうか。 葛飾区は、下町の象徴のようにいわれてはいるが、それは本当なのだろうか? 地図を見ると、鉄道がカバーできていないだろう地域が多く見つかるし、区内を走る主な鉄道は京成線。 JRと地下鉄の密集に慣らされている東京都民は、これだけで「不便な街だなー」と思いがちだ。 また、街はというと葛飾区には大企業が数多く本社を構えているイメージは当然なく、 あるのは『男はつらいよ』でおなじみの町工場と、あまり近代的とはいえない住宅街だ。 本書は葛飾区のイメージを、様々なデータ分析と取材により、裏付けたり、はたまた覆したりすることになる。 比較対象として、隣接しながら「いっしょにするな!」と葛飾区民がアピールする足立区を使わせてもらった。 葛飾区の本当の姿を見てみたいと思う人は、ぜひ最後まで読み進めていってほしい。
  • 日本の特別地域 特別編集58 これでいいのか 山梨県(電子版)
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 山梨県は、複雑な個性を持つ土地である。 まず「交通の要所」であり、「山に囲まれた閉鎖空間」でもあるという、とても同居できそうもない両面を色濃く持っている。 山梨県は旧甲斐国とほぼイコールの県であるが、「甲斐」の語源自体 が「道の交わる交(カイ)」と 「山に囲まれた峡(カヒ)」という正反対の説がある。 県内でも、地域ごとの違いは大きい。県内は笹子峠に代表される数々の峠で甲府を中核とする「国中」と、それ以外の「郡内」に分断されている。  山の中の小さな土地で人口も少ない山梨県だが、それでいて日本史においては非常に目立つ地域である。平安時代から目立ちまくった武田氏。江戸時代から近年にいたっても、日本経済界で異彩を放つ甲州財閥(甲州商人)。両者ともに壮絶な内ゲバ体質であり、武田一門は一族で殺し合い、甲州財閥の時代になっても社長同士が刺客を雇って暗殺を狙うような恐ろしい土地だ。 そのくせ、山梨県人には強力な一体感があり、 殺し合いをしていたライバルと一致団結して事業に取り組んだりする。どっちなんだよ! このように複雑な山梨県。 近年ではその団結力が存分に発揮され、富士山が世界文化遺産へ登録を成し遂げた。がっ一方、 人口の減少から甲府にはシャッター街が広がっており、「関東の奥座敷」 と呼ばれた石和温泉の衰退など問題も多い。 一体、山梨県とは、そして山梨県民とはいかなる存在なのか。 一体感があるんだかバラバラなんだか分からない県民性。 本書ではこれらを一つ一つひもときながら、本当の山梨県を探していきたい。
  • これでいいのか神奈川県
    4.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 本書は、2017年に刊行した『日本の特別地域 特別編集 76 これでいいの か神奈川県』(以下前作)を加筆訂正の上文庫化したものである。  神奈川県と地域批評シリーズの関係は長く深い。2009年に最初の『これ でいいのか神奈川県横浜市』を刊行して以来、実に本書で文庫版を含め 15 冊目 となった。取材活動は 12 年目である。  しかし、神奈川県はその個性も実力も強大なため、どうしても横浜、川崎な ど、各地に特化した内容となってしまっていた。そんな中で、本書は初の横断 的な『神奈川本』となった。その分、各地の内容は凝縮されたものとなり、触 れられない話題も多くなっている。  だが、本書ならではの強みもある。特に大きいのは歴史に触れられたことだ。 神奈川県は、ご存じの通り武家政権の故郷である鎌倉をもち、多くの武士が発 生した土地だ。神奈川を飛び立ち全国に武士達は散っていったため、有名な武 家のかなりの割合が、神奈川県にそのルーツをもっている。  そうした歴史を踏まえて現在の神奈川をみると、なるほどと思うことがある。 神奈川県は常に先進的で、日本の未来の形を提示してきた。鎌倉、横浜開港、 歴史の大きなターニングポイントとなった事件の多くは神奈川県で起きている。  しかし今、日本を導いていくべき神奈川県で起こっていることはなにか。各 地の巨大な再開発、タワーマンションとショッピングモールを中心としたまち づくり。今度も日本の「流れ」を先導している。だがそれは、より良い方向な のだろうか。大発展を続ける神奈川県内にあっても、発展から取り残された「ダ メな街」は存在し、大規模な開発で生まれた街、変化した街はことごとく「ど こにでもありそうな」画一的な「イヤな街」になっていないだろうか。  本書は、制作が新型コロナウイルス感染症の拡大期とかぶってしまったため、 「改めて県内をくまなく歩き回り」とはいかなかったが、可能な限りの取材を 行い、これまでの蓄積とあわせ、多くのデータを分析した。  今神奈川で起こっている変化と現状は、本当に正しいのか。まばゆい開発に 隠された課題はあるのか。これから神奈川はどう変化しようとしているのか。 足早ではあるが全力でまとめ上げた。是非楽しんで貰いたい。
  • これでいいのか山口県
    5.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 山口県民は自尊心が強い。 そうした気質を人々に芽生えさせ、かつ山口の地をドラスティックに変えたのは明治維新である。 近代日本の立役者となったのは「薩長土肥」の4藩とされるが、なかでも長州藩は新政府内で重要な役割を果たし、薩摩藩と共に主導的な立場に就いた。 そのときから築き上げた「長州閥」と言われる政治勢力は厳然たる力を持ち続け、山口は多くの人材を政治の場に送り込んだ。 そんなわけで山口県民は「自分たちが日本を動かしてきた」という意識を持つに至ったが、維新の原動力となったかつての革新的気風はどこへやら、今や国内屈指の保守県と生まれ変わった。 そしてその保守的で中央志向の気風は、山口県衰退の要因にもなっている。 本書ではそんな理想と現実のはざまで揺れる山口県の実情と問題点を探っていく。
  • これでいいのか滋賀県
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 関西一地味な県と言われていた滋賀県が、移住者の激増でまさかの大発展。そんな好調な滋賀の実態と意外な落とし穴とは? 「畿内」という呼称がある。 昔から都と都に近い京都南部、奈良と大阪のほぼ全域、兵庫県南東部は古くから畿内と呼ばれ、日本を代表する大都市圏に位置付けられてきた。 しかし、滋賀県は京都のすぐお隣なのに畿内に含まれず、古代から都も設けられた要衝地なのに、まるで関西からハブられているかのような哀しさが漂っていた。 ところが近年、滋賀の躍進がすさまじい。 「関西でもっとも地味な県」は「関西でもっとも住みやすい県」と評判になり、それを裏付けるかのように、平均寿命(男性)も全国トップに立った。 その効果は大きく、大津を始めとして草津、守山、果ては彦根まで、湖南・湖東の琵琶湖線沿線に移民がワンサカ流入し、人口が激増している。 本書は新時代を迎えた湖国・滋賀の好調の要因と問題点を分析しながら、滋賀と滋賀人の本質にもズバリと斬り込んだ。
  • これでいいのか富山県
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 全国の人が思い浮かべる富山県のイメージとは何だろう? 通な人なら「薬売り」「蜃気楼」、一般的には「富山湾」といったあたりだろうか。 いずれにしろ富山県には「これ!」といったウリやインパクトが無く、全体的にパッとせず地味な県という印象が強い。だがその一方で「住みやすい」という、傍目から見ただけではわからない強味もある。 富山県は同じ北陸の福井県、石川県と並んで「幸福県」のひとつに数えられている。幸福県とはいわば「恵まれた自然環境の下、住居・労働・教育などの都市機能が整備されている県」のことを指す。富山県は、立山連峰や富山湾な どの豊かな自然環境があり、水が豊富で食べ物が美味い、災害が少ない、交通インフラが整備されている、土地が安くて持ち家比率が高い(全国トップクラス!)などなど、その居心地の良さには確かに太鼓判を押せる。 ただ、幸福県だからといって富山県が発展しているわけではないのがミソ、だったが、2015年の北陸新幹線開業で風向きも変わってきた。 富山県は外部から多くの人や企業を受け入れることになったのだ。だが、コンパクトシティの流れが加速している富山市は、富山駅前に続々とホテルが建設され、観光客も多く勢いも感じるが、中心市街地の総曲輪はその波に乗り切れていない印象。 高岡は新幹線駅である新高岡駅と、高岡駅を玄関口とする旧市街地の連携不足のせいで衰退を余儀なくされている。さらに県の二大都市以外の街は、どこもかしこも古いままであまり変わり映えがしない。余計なお世話だろうが、時代に合わせて変えるべきところは変えないと、廃れていくばかりだろう。 そんな富山県に気になるニュースも飛び込んできた。あるインターネット調査の幸福度ランキング(2019年)で、いつも上位の富山県の順位が意外なほど低かったのだ(23位)。 本書は先の新幹線効果の現状や、呉東と呉西それぞれの問題点を通して、幸福県・富山県の実情を炙り出していく。是非最後までお付き合い願いたい。
  • これでいいのか新潟県
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 本書は2012年10月に刊行された『日本の特別地域特別編集38これでいいのか新潟県』の原稿に加筆と訂正を施し、さらに新たな書き下ろしを加えて文庫化したものである。 さて、今回のテーマである新潟県。ヨソ者の多くは「新潟県」というワードに豊潤で甘美な響きを感じ取るかもしれない。その理由は美味なる食の数々にある。 新潟といえば日本一の米王国にして、その代表品種「コシヒカリ」は絶対的なブランド力を持っている。また新潟といえば地酒。 米どころは得てして水も清冽だから酒どころとなるが、新潟はその気候も酒造りに向き、総じて淡麗で上等な酒ができる。 さらに酒が美味ければ肴もとなるが、長い海岸線を有しているので多種多彩な魚介が揚がり、背後に連なる山々からも豊かな恵みがもたらされる。 そんな美味い地酒と山海の幸を名湯と共に味わえば気分も最高。まさしく新潟は豊穣の国、この世のパラダイスのようである。 しかし、そんな新潟からどんどん人が減り続けている。豊かな県なのになぜなのだろう?おそらくヨソ者が新潟に感じる好印象とは裏腹に、県の内側には大きな問題が潜んでいるのではないだろうか。 新潟は古くから人材流出県ではあった。もともと新潟県には驚くほど多くの人がいた(明治初期の人口は全国1位)。 やがて大量の出稼ぎで人が流出。さらに上越新幹線や関越自動車道など首都方面への高規格インフラの開業で、多くの若者が新潟を出ていくことになった。 こうした構図は東北も同様だが、田舎から人が出ていく要因は、いつの時代でもまずは「職が無い」こと。そして現代の若者に多いのは「大都会への憧憬」である。 つまり、新潟県内には美味い飯や酒はあっても雇用が不足し、政令指定都市はあってもそれは東京に比肩し得る「魅力ある都会」ではないのだ。 ただだからといって手をこまねいてばかりでは、高齢化や過疎は進み、県内はどんどん衰退していくだろう。 本書では新潟県を構成するさまざまなファクターを丹念に分析。 さらに各地の問題点については現地に赴き、調査・取材を基にその真相や真実を明らかにした。 これを読んでみなさんはどう感じるだろうか?最後までお付き合い願えれば幸いである
  • これでいいのか北海道札幌市
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 大人気! 累計100万部突破地域批評シリーズ! 北海道札幌市発売! 長らく札幌市は「すでに滅亡している」といっていい状態だった。 人口は増えていても経済は沈みっぱなし。それでいて「まぁ大丈夫」と市民は札幌生活を楽しんでいた。 その快適さの魔力に安住し続けてきたのである。しかし、そんな札幌にも変化の時がやってきた。 北海道新幹線の札幌到達が近づき、都市中心部の再開発は活発だ。さらに2030年冬季オリンピック招致を目指している中、突如降って湧いたように2020年東京オリンピックのマラソン・競歩会場が札幌に決定。のほほんとしていた札幌も往年の勢いを取り戻しつつあるように見える。 だがそこは札幌。イマイチ信用ならないのも事実。本書は変化に揺れる札幌の、隠された実力と課題を探りつつ、変わりゆく北の雄の未来を探る一冊。
  • これでいいのか宮城県仙台市
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 仙台市は、自他ともに認める東北最大の大都市だ。大学進学や就職、あるい は遊びを目的に東北地方の若者たちを引き寄せ、人口は約107万人にも上る (2020年10月1日現在)。仙台駅前には高層のオフィスビルやタワーマンシ ョンが建ち並び、さらに街中には巨大な歓楽街を抱え、郊外を見渡せば巨大な ニュータウンがベッドタウンを形成している。近隣市を含む仙台圏域まで広げ ると、人口は200万人を超える。その存在感は、まさに威風堂々。伊達政宗 によって築かれた都市は、今や東北の“東京”といっても過言ではない。  その一方で、都市的な発展を続けてきたせいで、仙台という街や人のイメー ジは知名度に比べて希薄だ。仙台と聞いて一般人が思い浮かべるのは牛タン、 ずんだ、伊達政宗ぐらいだが、いずれも仙台人の生活習慣や気質を表している とはいいがたい。「杜の都」というだけあって、本来持ち得ている魅力や特徴が、 緑の茂みの中に隠れてしまっているかのようだ。実際に“東京化”が進みすぎ て、仙台らしさを喪失していると嘆く地元有識者も少なくないのである。 3  さらに、これまで仙台を支えてきた人口の増加も、2021年には減少に転 じるといわれている。そうなれば、巨大なベッドタウンは空洞化し、駅前のア ーケード商店街の活気は失われるかもしれない。十数年前から地方都市で起き ていた衰退の波が、今になって仙台へと押し寄せるのか? いつまでも東北最 大というブランドにあぐらをかいていると、未来は暗いままかもしれない。今 の仙台には、従来の殻を突き破って「新たな仙台」を築くべき転機が来ている。 最善手を打てれば、迫りくる暗雲を払拭できる可能性は大いにある。  そこで、本書では仙台の歴史や、プライドが高いといわれがちな仙台人気質 といった、街や人の根っこを掘り起こしつつ、地元民ですら気づいていなかっ た魅力を掘り下げる。と同時に、各区や近隣都市で頻繁に行われている再開発 やまちづくりの是非を検証し、仙台の街の成長を妨げる問題点や課題を、客観 的なデータや現地取材で得た証言と筆者の主観を交えながら論じていきたい。  仙台は地方都市として没落していくのか、それとも東北を率いる政令指定都 市として再び明るい未来を突き進むのか? 仙台の本質をあぶり出し、その進 むべき未来について、これから探っていくとしよう!
  • これでいいのか山梨県
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 山梨県は、複雑な個性を持つ土地である。 まず「交通の要所」であり、「山に囲まれた閉鎖空間」でもあるという、相反する面を持ち合わせている。 そんな山梨県の複雑さは歴史にも表れている。平安時代から活躍する武田氏や江戸時代から経済界を牛耳ってきた 甲州財閥は、内紛が絶えないかと思いきや、一度チャンスと見るや一致団結する。現代の山梨県でもその強い団結力は発揮されており、 助け合いの無尽は今も山梨県の社会に定着しているし、富士山の世界文化遺産登録も成し遂げた。一方で問題も多い。 県都・甲府を筆頭に山梨の中心だった国中地方では衰退の波が押し寄せ、観光に依存する郡内地方では大きな問題も呼んでいる。 山梨県に一体何が起きているのか?山梨県の真実と県民の実態に迫る!
  • おもしろ県民論 岡山はすごいんじゃ!
    3.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 『岡山人ってちょっと変じゃがすごい人が多いんじゃ! 』 岡山県&岡山人がキテる! この流れはそういっても過言ではないだろう。 朝ドラの舞台にもなり、いまでは人気芸人、アーティスト、多くの岡山人が日本を席巻している。 そんな岡山人たちの根底にあるものは一体何であろうか。 岡山人の県民性を探りながら、今なぜ岡山人が飛躍しているかの背景を探っていく。 偉大な功績を残した人物から怪人物、神か仏かという人々まで多士済々。 ひとりひとりがみせる、岡山のすごさを是非知っていただきたい。
  • コミックばかり読まないで
    -
    1巻1,650円 (税込)
    これが現代日本のルポルタージュだ。 ルポライターとは、都市の荒野を駆ける“野良犬”である。その眼の先にある種別、対象、テーマ、職業、性別、世代、有名、無名、権力、カネの有無を問わない。野良犬が追うものは、同時代の権力や制度の網からこぼれ落ちた個々の人間の本能の姿だ。 東京オリンピックの喧騒の中で、「日本のアニメやマンガは世界一」と喧伝される標語化した「クールジャパン」に潜む、半ば無意識下に既成事実化される表現規制(都条例や児童ポルノ法をめぐる表現の自由問題)、オリンピック開催による環境浄化の本質を長年の取材から、戦後日本の社会・権力の闇に照射し、鋭く抉り出す渾身の長編ノンフィクション!
  • これでいいのか石川県
    4.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 北陸新幹線開業で絶好調の金沢市。白山市や野々市市は住みよい街ランキング全国上位と勢いのある石川県のリアルな現状を暴く!
  • これでいいのか茨城県
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 魅力度ランキングで毎年最下位の茨城県。PRが下手なのか、知名度が最下位なのは何が原因なのか県民気質とともに解明していきます。
  • これでいいのか茨城県の野望
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 茨城県は「日本一人気がない県」とされてきた。その根拠となっていたのが「都道府県魅力度ランキング」で、実に7年連続で全国最下位だった。だがついに2020年の同ランキングで最下位を脱出! 茨城県知事はこの結果を受けて「まだ真の魅力が反映されていない」と不満たらたらだったが、「魅力度ナンバーワンを目指す」と強気のコメントを発した。しかし、万年最下位から脱却した以上、もはや魅力度に振り回されるべきではない。今後、茨城県が取り組むべきは、南北格差や人口流出、高齢化、街の衰退といった地域問題の解決と是正であるべきだ。こうした現実に目をつぶり、いつまでも魅力度にこだわっていたら、本来の魅力や長所を失いかねない。本書では、魅力度ランキング最下位脱出を果たし、反撃に転じようとしている茨城県が目指すべき地域としての「理想形」を追った。
  • これでいいのか岩手県
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 岩手は人も歴史も「我慢」が特徴の県だ。 昔から当地の支配者は中央権力に抵抗し続け、住人は厳しい自然に立ち向かってきた。 現代においても東日本大震災では多くの県民が我慢と苦労を強いられた。 そんな苦難を「岩手民族」は忍耐と不屈の精神で乗り越えてきたのである。 というわけで、県民は団結力が強そうな印象だが、そうでもないのが岩手の不思議なところ。 県土が広く山や高地ばかりの地勢もあって、昔から地域間の交流が少なかったのがその要因だが、歴史的な反目もある。 北は旧南部藩領で南は旧伊達藩領。犬猿の間柄ともいわれた両者の遺恨は現代にも燻り続け、 加えて南北の経済発展の違いで生じた格差も対立感情を助長しているのだ。 本書は我慢強くコツコツ堅実な岩手県民の本質、地域間の対立感情、さらに三陸の復興の現状など、 岩手を多角的に捉えながら、岩手の本当の魅力と進むべき道を探っていく。
  • これでいいのか大阪府大阪市
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 2025年万博が大阪に決定し、これから大阪の逆襲が始まろうとしている。最新の情報満載の大阪の課題をまとめた一冊。
  • これでいいのか岡山県
    4.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 きび団子と桃太郎で有名な岡山県。県民は中国地方では特殊な気質であると思われています。イメージと実際の違いを探っていきます。
  • これでいいのか鹿児島県
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 鹿児島県は、日本全国を見回しても飛びっ切りの特別地域だ。日本本土の最 南端に位置し、その歴史も文化も気質も他の地域とは大違い。その上、明治維 新にあたっては革命の主役となり、今に至るまで日本国に絶大な影響力を及ぼ している。平たく言って、日本にあって日本でないのに、日本の中核を担って きた、いや担っている県なのである。  が、それだけの影響力を持ちながら、その実情は複雑怪奇。政治的に孤立す る必要があった江戸時代が終わっても、単純に他の地域から遠いことでやっぱ り田舎ではあったし、相変わらず独立独歩の気風は強かった。  そんな鹿児島県も、近年は大きな変化を迎えている。平成の大合併では、 96 あった市町村が 43 に減少。九州新幹線(鹿児島ルート)が開通し、西鹿児島駅 が鹿児島中央駅となったことで、鹿児島市は大きな発展の可能性を手に入れた。 3  中でも鹿児島市の勢いはめざましい。新幹線と2008年放送の大河ドラマ 『篤姫』に合わせた一連の開発で、鹿児島市の中心部は大きく発展。この流れ は今も続いており鹿児島駅、谷山駅、天文館など各地において、新たな街が姿 を現している。さすが鹿児島という快進撃ぶりをみせているのだ。  しかしその一方、鹿児島市以外の地域は開発から取り残された地域も多い。 大隅半島では加工業が伸長する反面、過疎化と市街地のシャッター街化が深刻。 薩摩半島でも、姶良市のように市町村合併の恩恵を活かしている地域もあれば、 出水、薩摩川内といった新幹線駅のある地域ですら、人口減少の波に飲み込ま れようとしている現実がある。  一体、鹿児島県は今どうなっているのか。実力も底力もあり、それを存分に 発揮しているのに、県全体では沈んでいる。果たして今の鹿児島県は住みやす い地域なのか、それとも大きな変化が必要なのか。  本書は、謎多き鹿児島県の今を、豊富な資料分析と長期の取材から読み解い ていく一冊だ。歴史や県民気質、合併や再開発の経緯と現状。多くの要素から 見えてきた鹿児島県の真相とは。ぜひ一緒に、ご覧いただきたい。
  • これでいいのか神奈川県川崎市
    3.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 全国各地を批評し尽くす【日本の特別地域】地域批評シリーズがついに文庫化! 川崎市は、神奈川県の北東部に位置する、人口約170万人の政令指定都市です。 読者の皆さんは、「川コン」という言葉をご存知でしょうか? 「川コン」とは、ずばり川崎コンプレックスのこと。 川崎市民たちが抱く、おらが街への様々な負のイメージを「川コン」と呼ぶのです。 どんなに街の再開発が進んでも、危ない・汚い・怖いという川崎のイメージが、完全に消えることはありません。 しかし、東京と横浜という巨大都市に挟まれた川崎市は、交通インフラ・行政・文化・経済などの面で、関東を代表する都市のひとつであることは間違いないのです。 そんな川崎市の、現状は一体どうなっているのか? 多様なデータと現地取材を基に徹底検証します。
  • これでいいのか神奈川県相模原市
    3.7
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 全国各地を批評し尽くす【日本の特別地域】地域批評シリーズがついに文庫化! 相模原市は、神奈川県の北部にあり、人口は約72万人。 2010年4月に、神奈川県3つめの政令指定都市となった街です。 そんな相模原市ですが、横浜や川崎に比べると、知名度は圧倒的に低いのが現実です。主要な産業、歴史名跡、名物なども、すぐには思い浮かびません。 また、政令指定都市として誕生した3区には、行政サービス・交通インフラ・経済格差などの大きな問題が、いまだに山積しているのが現状です。 本当に、相模原市は政令指定都市としてふさわしい街なのか? その真の姿を、様々なデータの調査と、地道な現地取材を基に、徹底的に検証していきます。
  • これでいいのか神奈川県横浜市
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 全国各地を批評し尽くす【日本の特別地域】地域批評シリーズがついに文庫化! 横浜市は神奈川県東部に位置する、日本の市町村では最多の、人口約370万人を誇る政令指定都市です。 神奈川県の県庁所在地でもあり、同県の政治・経済・文化の中心地として、多くの住民たちの生活の拠点となっており、現在も大規模な都市開発が進行中です。 今回は、そんな横浜市で暮らす住民を「東京型住民」と「横浜型住民」に分類し、交通インフラ・住宅環境・経済活動などの様々な側面から、双方の住民の暮らしを比較検証しております。 さらに、東京型住民の悲哀や横浜型住民が抱く地元へのプライドを通して、両者の間に立ちはだかる大きな壁と、生活スタイルの違いも徹底調査。 巨大都市・横浜市を、これまでとは少し違う角度で解説! さらに、現在も大規模な都市開発が進む、横浜駅周辺の取材も徹底的に行いました!
  • これでいいのか岐阜県
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 岐阜は実にビミョーなポジションの県である。日本の中心にありながら、希 薄なことこの上ない存在感。その要因はお隣・愛知(というか名古屋)の光芒 が強過ぎるからだろう。中部一の大都会・名古屋の影に隠れ、まったく目立た ないのだ。今や都道府県の知名度を計る基準になっている魅力度ランキングで 36 位。この中の下の順位もいかにも岐阜らしい。どうせならどんじりにいて逆 目立ちすればいいのに、そうならないのはその存在感の希薄さゆえだ。  だが、そんなポジションに甘んじつつ、岐阜は意外としたたかだ。交通の要 衝という立地と名古屋にしっかりと依存し、中京圏の一角として産業集積が進 んでいる。しかも現代産業だけではなく、刃物に焼物、そして世界遺産にも認 定された和紙など伝統工芸も盛んで、国内屈指のものづくり県になっているの だ。とはいえ、その旨味を享受し、発展しているのは美濃地方である。対する 北の飛騨地方は開発も遅れ、のどかな田舎が広がっている。  このように南北で明らかにコントラストが違う岐阜だが、それも仕方がない。 山や川で遮られているように、もともと美濃と飛騨は同じ国ではなく、文化、 言葉、風習、人々の気質も違う。加えて強引にひとつの県にされてしまった因 縁もあり、両者には目に見えないライバル心、はたまた羨望めいたものも存在 している(お互いに無関心を装っているけどね)。  ただこの2地域のスタンスは実にもったいない。それぞれに強みも個性もあ るのに、「岐阜」の名の下、ひとつにまとまれないから、それぞれの長所がそ れぞれの短所を補完できず、県の飛躍を阻んでいるのだ。この「まとまれない」 のが、岐阜県の残念な特徴で、美濃と飛騨の関係にとどまらず、美濃の内部も バラバラでまるで一体感がない。  本書では美濃と飛騨双方の地域性、問題点を取り上げ、岐阜県の本質を暴き 出していく。岐阜県が真の南北融合を果たし、「中部の雄」として脱皮できる のか、その未来をこれから探っていくことにしよう!
  • これでいいのか熊本県
    3.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 熊本県は古来より九州の中心地で、本来ならば福岡よりも大きな存在だった はずなのに、現在では大差を付けられている。その大きな要因が度重なる「災 害」と「戦争」である。  熊本には、実に数万年前から多数の人間が暮らしていた。ところが縄文時代 に鬼界カルデラ(現在の鹿児島県大隅海峡にあるカルデラ)の大噴火で文字通 り「絶滅」した。だがその後、豊かな土地なだけに新たな「入植者」を向かえ て再び繁栄した。ところが今度は大和朝廷(王権)の勢力に敗れて滅亡する。 平安時代以降は多くの武家が栄えたが、小勢力が乱立し、戦国時代までに地元 勢力はほぼ全滅した。近世には加藤氏や細川氏が熊本藩をつくり上げたが、明 治初期に西南戦争の主戦場になり、またもほとんどすべてが「焼失」してしま う。このように熊本は何度も「リセット」を余儀なくされ、その都度復活して きたのである。ただそのせいで、その実力の高さや土地の豊かさに比べ、富と 歴史の蓄積には預かれなかった。 こうした事実を鑑みれば熊本県は、何度も蘇る不屈の地域なのである。古来 「火の国」と呼ばれるように、まさに炎をまとう不死鳥のごとき精神を、熊本 県は持っているといってもいいだろう。  そんな熊本県は今、新たな時代を迎えようとしている。熊本市では、長年の 懸案であった熊本駅周辺の再開発が軌道に乗り、本来の中心地である桜町など も大きく変化しつつある。熊本市内とその周辺地域では、ベッドタウンが次々 と造成され、熊本都市圏は大きく発展しようとしている。だが、その他の地域 に目を向けると、八代、阿蘇、人吉では災害復興の遅れや熊本市へのストロー 現象による人口減少に苦しんでいる、水俣は産業が減少し、天草は観光資源を 活かし切れないなど、どこも難題に直面している。さらに県全体でいえば、災 害復興と人口減少問題のダブルパンチに見舞われ、かなりの苦境にある。  果たして熊本県は今度も復活できるのだろうか? その答えを見つけるため、 我々は県内各地を取材してまわり、多くの資料も分析した。そこから見えてく る熊本県の本当の課題と未来への可能性とは?
  • これでいいのか群馬県
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 県民の主張が強く、至るところで地域対立が勃発している群馬県。短気で頑固な上州人気質に彩られた魔境・群馬の謎を紐解く一冊! 上州の人たちは短気、熱しやすく冷めやすい、義理堅い、頑固などといわれる。そうした上州人気質は「かかあ天下とからっ風」に代表される風土と歴史が作り上げてきたもので、現在の群馬県民にもしっかりと受け継がれている。だがこの気質、「地域に一体感を持たせる」という点では諸刃の剣となる。群馬県は「保守王国」としてひとつにまとまっている印象があるが、一方で、各地域の主張が強くて一枚岩になりづらい側面もある。さらに地域内で意見の相違や対立があるのもザラ。実際はバラバラ以上にバラバラだから、いびつな地域分けや境界線が県内各所にできてしまっているのだ。前橋と高崎のライバル関係、市町村合併の後遺症、再開発事情、観光問題などなど、エゴとエゴ、意地と意地のぶつかり合いが今日もどこかで繰り広げられている群馬。スリルにあふれてはいるけれど、ホントにこれで大丈夫なの?
  • これでいいのか埼玉県
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 特色も魅力もなく、パッとしない埼玉県。その理由は日本一薄い郷土愛にある?文化もセンスも郷土愛もない埼玉民のB級ライフに迫る。 人口700万人を超える埼玉県。 これだけ人がいれば「特色も魅力も満点! 」のはずなのだが、何だかパッとしない。その理由の一端は郷土愛が薄い県民性にある。 自分たちに埼玉県人の意識がないのだから、色が出ないのも当然だ。ただそれは、「東京のベッドタウン」として発展してきた県の特性にも起因している。 そもそも、新住民の「埼玉都民」と、かねてから埼玉県に住む旧住民には、地元への愛着度に大きな差がある。 なのに県内には、地元意識の薄い埼玉都民が増える一方で、加えて外国人も激増中。 これでは郷土愛が高まるわけもなく、そもそも「これぞ埼玉! 」って胸を張れる文化がないところも痛い……。 本書はビミョーな埼玉ライフや住民格差の実態、各地で浮上しているさまざまな問題点を取り上げ、埼玉県がどうしてパッとしないのか? その真実に迫る。
  • これでいいのか埼玉県川口市
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 2017年に人口60万人を突破し、翌年には中核市に移行した埼玉県川口市。埼玉第2の都市だが、その特性は東京のベッドタウンである。何せ都心へのアクセスは抜群。玄関口の川口駅周辺には、あの豊洲よりも早くタワマンが誕生。近年は2年連続で『本当に住みたい街大賞』にも輝いている。そんなイケてるはずの川口だが、残念ながら街の存在感は希薄だ。かつては鋳物工場や違法風俗店のイメージが強かったが、それも今は昔で、新たに台頭した外国人の存在感ばかりが際立っている。市内では「新住民」「旧住民」「外国人」が独自の「川口ライフ」を謳歌しているとはいうものの、人種が入り乱れたグチャグチャな状態で、それぞれの市民が本当に満足した生活を送っているのだろうか。本書では歴史、市民性、問題点や課題を紐解きながら、謎に包まれた川口市の真実の姿を探っていく。
  • これでいいのか埼玉県さいたま市
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 埼玉県さいたま市は文庫版地域批評シリーズの第14弾目です。 さいたま市は首都圏の大都市の中で唯一「平成の大合併」を経験した特異な存在です。 その実力は上昇を続け、人口は130万人に迫り、再開発は今も続いています。 「新都心」の名に恥じない都市へと成長しているのです。 ほんの少し前まで「ダサイタマ」呼ばわりされ、「池袋は大宮から来るヤツが多いから田舎っぽい」などといわれていたのも今は昔です。 それどころか、さいたま市は急激にその地位を高め、発展し続けています。 しかしきらびやかな再開発には隠された問題点や解決されていない課題は多々あります。 また、浦和と大宮という「ライバル」が合併しちゃって問題は起きていないのか、もしかしたらいうほど発展していないんじゃないの? などなど。 多方面からさいたま市の本当の姿を解析していきます。 本書は、そんな「首都圏で最も新しい大都市」さいたま市を研究する一冊です。
  • これでいいのか佐賀県
    3.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 絶好調の福岡もうかうかしていられない佐賀の逆襲策に迫る。 観光大国となった日本の中で、佐賀県に海外からの観光客が押し寄せているのだ。 思えば長らく、佐賀県は「イメージすら希薄」な土地だった。九州の「首都」である福岡や、維新の鹿児島、出島とハイカラな長崎と、九州の各県はそれぞれが強烈なイメージを持っているのに対し、佐賀県はそうしたものが誰にも意識されてこなかったのだ。 だが、佐賀県は地味なだけの田舎ではない。 吉野ヶ里に代表されるように、古くから文明が栄え、明治維新に際しては、中心的な役割を果たした「薩長土肥」の一角であり農業生産力は九州でもトップランクだ。そんな佐賀県は今、ついにその実力を遺憾なく発揮し始めた。 何が佐賀を変えたのか、いや本当に変わったのか。 見直されつつある佐賀県の真の姿と魅力を探ることにしよう。
  • これでいいのか静岡県
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 静岡県民の特徴を地域ごとに細かく解説。注目されるリニア問題や、二大都市の静岡市・浜松市の現状にも迫る静岡県分析の決定版!
  • これでいいのか島根県
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 島根県は、「どこにあるかわからない都道府県」と揶揄されるくらい、国内 での存在感が希薄だ。首都・東京では「砂丘のあるところ」なんて、同じ山陰 の鳥取県と誤解されるほどで、島根県としてのイメージはほぼ皆無。その要因 は立地にある。交通インフラが脆弱で、とにかく現地に行きづらいのだ。それ はまるで「陸の孤島」。日本に残された最後の秘境と言う人までいる。  こうしたイメージの形成には、明治以降の近代産業化に遅れ、戦後の高度経 済成長期においても、中央から完全にスルーされてしまったことが大きく関係 している。鉄道の敷設は山陽地方に比べて 20 年以上遅れをとり、次第に発展す る広島県や岡山県へと人口は流出していった。地元には目立った産業もないま ま、松江・出雲市民を除く県民たちは、漁業や農業といった第一次産業で生計 をやりくりするのが基本となった。というわけで農業立県を目指したものの、 食品貿易が進んだために、その野望もあえなくご破算。そのため一家丸ごと離 県するケースも相次ぎ、戦後から現代に至るまで、ほぼ一貫して人口減少を続 けている。結果、 65 歳以上の人口割合は全国3位と高く、人口増減率はワース ト 11 位(2015年国勢調査)と、典型的な少子高齢化社会となっている。こ う言っちゃなんだが、島根県は近代以降ずっと苦杯を嘗め続けてきたのだ。  時代に取り残されてきた島根県。だがそれゆえに古くから残る風土や慣習、 手つかずの大自然や歴史的遺構など、オリジナリティ溢れる魅力が少なからず 残っている。徹底した管理体制で保護される世界遺産・石見銀山や、老若男女 を問わず全国から参拝者が訪れる出雲大社は県民の自慢。グルメだって新鮮な 魚介類やソバなど「逸品」には事欠かない。交通インフラがいまだ不便で県内 各地の交流が乏しいゆえに、出雲、石見、隠岐の旧3国は独自の風土をいまだ に残している。それぞれの街に根づいた歴史や気質は、古き良き「日本らしさ」 「日本の姿」といってもいいだろう。  本書では、島根県が抱えているさまざまな問題点を取り上げるともに、県民 が気づいていなかった島根県の本質や本来の魅力に迫っていく。果たして島根 県は自身が持っているポテンシャルを最大限に発揮し、存在感を高めていくこ とができるのか? 一冊の紙幅を割いてその答えを論じていこう!
  • これでいいのか千葉県
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 千葉県の新旧住民の生態や、房総を中心に各地域の問題点を取り上げる他、関東のライバル・埼玉県との比較を自虐まみれに論じた一冊。
  • これでいいのか千葉県千葉市
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 千葉県千葉市は文庫版地域批評シリーズの第13弾目です。 千葉市は世界一巨大な「首都圏」を構成する重要な都市です。深い歴史を誇る千葉県の「県都」であり、人口は100万人に迫ります。 しかし、千葉市の存在感は、首都圏の中で抜群に低く、人口をみると千葉市は約97万人ですが、横浜市は約373万人、さいたま市は約128万人と大きく差をつけられています。 市のブランド力では横浜市の足元にも及ばず、近年「副都心」として目茶苦茶な発展を遂げているさいたま市にも大きく引き離されてしまった感があります。 ただ、県単位で見ると、千葉県は大したもので、船橋・市川・津田沼といった葛南地域、柏、松戸などの東葛地域は、東京の郊外地域と比べて優位に立つほどの発展を遂げていますし、工業、漁業、農業などの産業は、国内有数の力を誇っています。 そんな「スゴイ千葉県」の県都なのに、なぜこんなに「ダメ」なのか。印象の薄い謎の都市・千葉市の秘密を解き明かした1冊です。
  • これでいいのか千葉県東葛葛南
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 地域批評シリーズで千葉県の取材を開始したのは、『日本の特別地域 14これでいいのか千葉県東葛エリア』が刊行された2010年。以来、 10年以上にわたり、千葉県全体のほか、千葉市や船橋市、松戸市や柏市といった、県内の主 要都市にもスポットを当ててきた。なぜ千葉にこれだけこだわってきたのかと いえば、当シリーズの素材として興味深い土地だから。千葉は同じ県内でも、 エリアによって住む人の行動パターンや、地元への帰属意識が全然違うのだ。  千葉県内でも特異なポジションにおかれているのが、東京・埼玉・茨城に隣 接した東葛・葛南エリアである。これらのエリアは、首都圏のベッドタウンと して人気が高く、とくに葛南には有名不動産会社が毎年発表する「住みたい街 ランキング」にもたびたび名を連ねる街もある。一方で2010年前後はまだ まだ発展途上だった東葛も、つくばエクスプレス開業による人口増加の波に乗 り、かつては水をあけられていた葛南に匹敵するほどの発展を見せている。  これらのエリアは千葉というより、もはや東京の一部と化しており、同じ千 葉県民から「東葛や葛南を千葉とは認めない!」なんて声が上がることもある ようだ。実際、人気に釣られて移り住んできた新住民のなかには、自分たちが 千葉県民だという意識が薄い人が多く、彼らはたびたび「千葉都民」などと揶 揄されてきた。  それだけの羨望や嫉妬の眼差しを向けられ、今や「首都圏最強ベッドタウン」 としての呼び声も高い東葛・葛南だが、果たして、その実態は噂されているほ ど素晴らしいものなのだろうか? 本書では、東葛・葛南の歴史やその成り立 ちを振り返りつつ、そこに住む人たちの特徴や生態、直面している問題などを 多角的に分析・解説した。  コロナ禍に翻弄される激動の令和時代、ベッドタウンとして発展した東葛・ 葛南は、今後、街の在り方をどのように変化させていくべきなのか。その舵取 りの方向性も模索していこう。
  • これでいいのか千葉県船橋市
    3.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 船橋市は、近年急速に勢いを増してきた街だ。 2017年には「買って住みたい街ランキング」でトップを記録。 人口も増加を続けている。 確かに東京の都心部まで電車で30分程度、ららぽーとを筆頭に、 市内には魅力的な買い物環境が揃っている。 船橋市は間違いなく便利な街といえるだろう。 それでいて、住宅価格は他の地域に比べて安い。 いいことずくめだが、こうした表面的な便利さは、 船橋ライフの全てを表してはいない。 道路の大渋滞、坂が多すぎて歩くと息切れ、 沿岸部は塩害でなんでも錆びる。 「買って住んだら困った」ことが多いのも船橋市なのだ。 本書は、船橋市が人気を獲得した秘密と、そこに隠された 不都合な真実を探りつつ、 その実態と実力、課題を明らかにする一冊である。
  • これでいいのか東京都足立区
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 全国各地を批評し尽くす【日本の特別地域】地域批評シリーズがついに文庫化! 東京23区の中で妙に「浮いた」存在が足立区だ。 足立区の悪評は枚挙に暇がない。「足立区は東京最大の貧困地域」「東京最悪のヤンキー地帯」「足立ナンバーの車は運転マナーが最低」などなど。 しかし、これは本当なのか、真実なのか。 実際、現在の足立区はこうした悪評を払拭しつつある。 つくばエクスプレス、日暮里・舎人ライナーの開業で、長年足立区を苦しめていた「交通不毛」は解消しつつある。 これにより、マンションの建設ラッシュが発生し、人口は急増中だ。 本書は、21世紀に入り、急激な変化を遂げつつある足立区で、何が変わり、何が変わっていないのか。 足立区の今と未来、そしてそこに住む人々の姿を探っていく。
  • これでいいのか東京都板橋区
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 全国各地を批評し尽くす【日本の特別地域】地域批評シリーズがついに文庫化! 板橋区はマイナーだと言われています。 東京23区でも有数の「特徴のない地味な土地」であるためです。 そもそも東京に板橋という街があることを知らない人も多いぐらいです。 特徴を探ってみると、生活保護者数が多く治安が悪い……。 鉄道駅は多いのに、複数路線が乗り入れるターミナル駅は皆無で各地が分断されている。 そんなデータばかり出てくるのが、板橋区です。 しかし、板橋区は都内でも有数の「住みやすい」街なのです。 強力な商店街は大資本の量販店よりさらに安く、そこら中病院だらけなので健康面でも安心。 近年ではマンション開発が進み「板橋価格」で新築の広い家に住める。 問題点も多いですが、同時に一種の「楽園都市」でもあるのが板橋なのです。 本書は、豊富なデータ分析と取材から、なぜ板橋区はこのように特殊な街となったのか、その謎を解き明かしていきます。
  • これでいいのか東京都大田区
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 全国各地を批評し尽くす【日本の特別地域】地域批評シリーズがついに文庫化! 大田区は文庫版地域批評シリーズの第8弾目となります。 東京23区で最も広い大田区ですが、その実態は案外謎に包まれている。 大田区といえば、有名なのは町工場に羽田空港、そして田園調布などの高級住宅街と何とも統一性がありません。 鉄道網は充実しているが、その使い勝手はイマイチだし、高級住宅街が有名なのに、商店街は安くて旨いリーズナブルさが自慢なのです。 空港があるのに国際色は異様に薄い。 人口は多いのに、量販店や駅ビルは少ない。 大田区とは、世間一般の「常識」から考えると明らかにおかしな発展の仕方をしている「ズレ」た街なのです。 しかし、同時にこの「ズレ」こそが大田区の魅力であり、住みやすさの根源でもあります。 本書は、そんな複雑な魅力を持つ大田区を豊富な取材とデータ分析で徹底的に調査。 その実態と問題点を解き明かすものです。
  • これでいいのか東京都葛飾区
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 全国各地を批評し尽くす【日本の特別地域】地域批評シリーズがついに文庫化! 葛飾区とはどんな土地なのか。 昭和の「下町物語」の代表格ともいえる『男はつらいよ』や『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の舞台としては有名だが、 交通の便も悪く特に大きな繁華街もない。 そもそも、伝統的な「下町」の定義からすれば葛飾区は下町ではなく「郊外の農村」である。 それなのに、なぜか葛飾区には「下町」のイメージが存在している。 葛飾区という名前は有名でも、その中身はほとんど知られていないのが実情だ。 どうにもとらえどころのない「ビミョー」な土地なのだ。 本書は、そんな葛飾区がどのようにして、この「ビミョー」な地域性を持つに至ったのか、葛飾区民とは一体いかなる人々なのかを研究した一冊だ。 どうにも変化から取り残された観のある葛飾区。 その実態と問題点を解き明かしていこう。
  • これでいいのか東京都杉並区
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 全国各地を批評し尽くす【日本の特別地域】地域批評シリーズがついに文庫化! 東京23区で最高に「進歩的」な杉並区。 56万の人口を抱え、JR中央線は4駅、北部に西武新宿線、南部に京王井の頭線、青梅街道には地下鉄丸の内線が走る、東京の一大住宅地です。 関東大震災後から、多くの文化人や政治家が移り住んだ高級住宅地の伝統は、 今や駅や沿線ごとにそれぞれ個性的で、ワケのわからない変な人々が住む、面白すぎる地域へと昇華しました。 古着と音楽と風俗の街「高円寺」、七夕と演劇の「阿佐ヶ谷」、最大の街にして一番無個性な「荻窪」、 落ち着きがあって昼から酒ばかり飲んでいる「西荻窪」など、中央線4駅は、それぞれがまさに別世界。 私鉄に目を向けても、沿線別リッチ度で長年不動のトップを守る井の頭線や、 未来を夢見るビンボーな若者が住む西武新宿線など、地区ごとの住民の個性が対照的です。 本書は、恐るべき他民族地域といえる杉並区を、徹底的に研究します。
  • これでいいのか東京都世田谷区
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 全国各地を批評し尽くす【日本の特別地域】地域批評シリーズがついに文庫化! 高級住宅街が立ち並び、セレブなイメージが強い世田谷区ですが、 もともとは江戸の農産地として開発され、関東大震災では被災者の移住先となり、高度成長期には多くの農地が宅地開発されたエリアです。 玉川地区や成城地区には著名人や金持ちが居住し、文化人が集まる下北沢や三軒茶屋、 ファッション性の高い二子玉川は憧れの街として多くの若者に支持され、それぞれが区の好感度を上げてきました。 しかし、世田谷区は、そもそも「高級」や「オシャレ」ではなかったのです。 ただ、そうした印象に捉われていたら、世田谷区の本質は見えてきません。本書は過去に2度、世田谷区を調査し、その実態を追いかけました。 世田谷区の高級幻想をぶち壊した上で、小田急線、東急各線、京王線、各沿線の街の特徴と住民を徹底分析。 それらを基にして、現状や新たな問題点を加筆しました。あらためて探った、世田谷区の真の姿を解き明かします。
  • これでいいのか東京都練馬区
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 全国各地を批評し尽くす【日本の特別地域】地域批評シリーズがついに文庫化! 埼玉とのボーダーレス状態に加え、農業も盛んで都会感に乏しいといわれた練馬区ですが、 その自然豊かなところが魅力となり、今では「住みたいエリア」のひとつに数えられています。 緑溢れた閑静な環境は、練馬区の大きなセールスポイントでありますが、都市整備に関してはまだ途上です。 西武池袋線の高架化工事は44年間の歳月をかけて連続立体交差化が完了したものの、 都営大江戸線の延伸計画は遅々として進まず、土支田など区の北西部はいつまで経っても陸の孤島状態。 西武新宿線の開かずの踏切問題も解消のメドは立たず、巨大団地・光が丘では学校跡地の施設問題が片付いていません。 さらに、住宅の乱開発による無秩序な市街化も問題視されています。 こうした練馬区の「やりかけ・ツギハギ・計画倒れ」という特徴は、果たして永遠の課題なのか? 以前の練馬と最新の練馬の姿を通して、練馬区の本質を追究していきます。
  • これでいいのか東京都武蔵野市
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 住みたい街として人気の吉祥寺にもついに陰りが!  吉祥寺ブランドで憧れの街となった武蔵野市の虚構と実態に鋭く迫る!
  • これでいいのか栃木県
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ポテンシャルだけは北関東一!?地味~な栃木の地味~な生き方
  • これでいいのか鳥取県
    4.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 鳥取県は、日本の中でも極めつけの「特殊地域」だ。なんといっても人口が ぶっちぎりで最下位。順位がひとつ上のブービー県はお隣の島根だが、それで も 10 万人以上の差をつけられているというから、まさしく最弱王者である。  が、そんなミニ県にして個性は非常に強い。鳥取や米子は完成度の高い街だ し、倉吉は「山陰の小京都」として名を馳せている。これらの街は、江戸時代 には北前船の中継港として賑わい、明治以降も大陸との貿易拠点として大もう けしたりと、景気の良い過去をもっている。  そんな鳥取県は今、若者層から人気を集めている。観光では、大作家の水木 しげるにあやかった境港の「水木しげるロード」は関西圏から多数の人を集め ているし、鳥取砂丘などのスポットの人気も衰えていない。また何より移住先 として人気が出ている。静かで暮らしやすく適度に田舎、でもそこそこ便利と いう、都会に疲れた人々が鳥取に注目しているというのだ。  加えて2020年に広がった新型コロナウイルス感染症の拡大が、移住地人 気に拍車をかけつつある。人口密集地帯が「危険な土地」となった今、鳥取に 元々あった移住地としての魅力が、さらに大きくなっているのである。  ただ、これだけ人口が少ないということは、基本的に問題が多い土地である ということも示している。かつての貿易港は、その地位を福岡や太平洋沿岸都 市などに奪われている。また、ほとんどが山地の地形のため、農業の規模も大 きくできない。工業生産にしても、そもそも日本の工業全体がトレンドではな いし、新幹線などの高速の大規模輸送手段がないため、山陽エリアに比べて不 利は否めない。こうした負の要因があまりにも積み重なった結果、鳥取県は「相 当衰退している」といわざるを得ないのが現実なのである。  地域としての衰退と秘かな人気上昇という、矛盾する要素を抱えているのが 今の鳥取県の現状だ。果たしてその未来は明るいのか暗いのか。まったくわか らないというのが実際のところである。  本書は、そんな謎多き鳥取県の本質や真相、そして未来を探るべく、地道な 取材と数多くの資料、データを基に分析した。そこで見えてきた鳥取県の意外 な実態や将来像とはどんなものなのか? しかと確かめてもらいたい。
  • これでいいのか長崎県
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 長崎県とはいかなる県なのだろうか。そのイメージはかなり良い。長崎県以外の九州各県は、それぞれ特徴がありつつも、イヤなイメージが思い浮かんでしまうところも多々ある。 九州の顔ともいえる福岡は、その治安の悪さ(という先入観)から「修羅の国」なんていわれたりするし、その他の県はともかく田舎扱いである。 その点、長崎県はハイカラ、オシャレを筆頭に、海産物やら異国情緒やらに加え、長崎最大の悲劇である原爆投下も、復興を成し遂げた事実から長崎に好意的な見方をもたらすひとつの要素となっている。 このイメージの良さは、ひとえに歴史と地勢に基づいている。長崎の地は古くから海外への玄関口として機能した。 大陸、特に朝鮮半島を経由せずに直接中国へ向かう「南路」は五島列島経由だったし、ヨーロッパ諸国との本格的にな接触は、平戸や長崎を拠点として盛んになった。 特に長崎は、江戸時代を通してほぼ唯一の国際港となり、海外の先進知識の集結地となっていた。 これにより、長崎には異国情緒あふれる街並みが形成され、閉鎖性とは無縁の開放的な気質が生まれたとされている。異国の文化があふれ、開明的で自由闊達な人々、そして広い世界に繋がる紺碧の海などなど。 長崎には明るくオシャレなイメージを喚起させる要素が満ちている。 しかし、このイメージはほとんど長崎市とその周辺のもの。実際の長崎県は、外から見るよりもはるかに複雑。そして統一感などまるでない。 長崎はもともと、天領(幕府直轄地)や小藩が林立していたため、各エリアごとに独立性が高く、まとまりはすこぶる悪い。 このため「県」としてよりも各地域ブロックごとの結束が非常に強く、平成の大合併にあたっては、ブロックごとによくまとまり、日本一の市町村減少率を記録した。 しかし、細かく見ればその過程はしっちゃかめっちゃか。今も合併時の不平不満は根強くくすぶり、マグマのごとくうごめいているという。 開放的で進取の気性のイメージからはほど遠いこの現実。 実は長崎県も、一皮むけばただのローカル県に過ぎないのかもしれない。 我々は、長崎県が置かれている現状と課題、その真の実力と弱点を探るべく、新たに県内を歩き回り、多くの資料を検証した。 そこでみえてきた本当の長崎県とはいかなる姿だったのか、ひとつひとつ解き明かしていく。 豊かな歴史と気風に恵まれた長崎の今を、ぜひ共に見つめてもらいたい。
  • これでいいのか長野県
    4.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 男女の平均寿命や幸福度ランキングが全国トップクラスにして、魅力的かつ著名な観光地を数多く抱える長野県は、 ブランド力にたいへん優れた県である。ただ一方で、地域間対立の火種はいまだにくすぶり続けている。 東信、北信、中信、南信……歴史的に山と川が交流を阻害し続け、独自の文化が育まれてきたそれぞれの地域は、今もってその独自性を貫いており、 特に北信の長野と中信の松本は、表立ったバトルこそないものの、対立感情は静かにずっと残り続けている。蓋を開けてみれば県の内情はバラバラなのだ。 県民が地元を「長野県」とは言わずに「信州」と言うのも、「信州」への強いこだわりと同時に、「信州」でないとまとまれないからである。 本書では他県民がうらやむ信州の実態と真実を明らかにしつつ、「日本の山岳秘境民」の実像に迫る!
  • これでいいのか広島県
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 広島県はかなりの有力県だ。中国四国地方の中核県であり、経済規模も大き い。さらにいえば、結局長期のデフレ不況を脱していなかったことが明白にな った日本において、広島県は数少ない「成長県」である。一時は「自虐キャン ペーン」なんてものを行い、どうにも自信なさげに見えた広島県だが、実は結 構長いこと成長を続けてきた優良県だったのである。  だが、主要4大都市、広島、呉、尾道、福山を比較してみたらどうだろうか。 広島市は実際目に見えて好調だが、他の3都市も同様かと言われれば疑問符が つく。呉、尾道は人口減少が止まらず、頼みの観光業も災害やパンデミックの 前には脆弱だ。福山も昔日の繁栄に比べると、今はまだまだ寂しい状況。各地 がそれぞれ、いくつもの問題を抱えている。  実際、広島県には安定感がない。県の象徴である広島東洋カープがいみじく も象徴しているとおり、一時最強を誇っても、ちょっとしたきっかけですぐに 沈んでしまう。実力がありながら、「自虐」傾向があったりするのは、こうし た広島県の不安定さを、県民は肌で感じているからなのかもしれない。  だが、それでも広島県の歩みは止まらない。2020年に世界を覆った新型 コロナウイルス感染症の大流行下においても、広島駅のさらなる拡大や、福山、 三原の再開発など、経済の動きは活発だ。これは、それまで地域の中心である「一 流」であった広島県が、地域の枠を越え、超一流県へと羽ばたこうとしている ようにもみえる動きだ。  それでもなお、広島県の不安は色濃く残る。カープがリーグを連覇し、広島 県の経済状況が絶好調の時ですら、県民の本当の実感は不安だらけだった。激 動の2020年代に、世界へ向けて躍進しようとする広島県に、どんな不安が あるというのだろうか。  本書は、広島県4大都市の現状と課題、その歴史と県民性の分析から、広島 県の実像を探っていく一冊である。長期の取材と資料分析の結果、見えてきた 広島県の真実と未来とは、ぜひ一緒に、ご覧いただきたい。
  • これでいいのか福井県
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 福井県は確実に「超マイナー県」だった。 魅力度ランキングでは常に下位争いを演じ、PR不足による県外知名度の低さは北陸3県でも際立っていた。しかし、ここ数年で福井の存在感は飛躍的に向上している。冬のシーズンともなると、東京駅に越前ガニのポスターがあちこちに張り出され、ウィークポイントだった観光客数も過去最高を記録。工業は相変わらず堅調を維持しているし、有効求人倍率は2倍前後の高い数値で推移。幸福度ランキングは3回連続でトップに君臨するなど、「日本一の幸福県」という名を欲しいままにしている。下位に甘んじていた魅力度ランキングも、2014年当時の45位から2019年は37位となり、年を追うごとにランクアップしている。幸福度ランキングによる名声が、さらなる幸福を福井にもたらしているのだ。 さらなる追い風となりそうなのが、2022年末に予定されている北陸新幹線の敦賀延伸だ。すでに開業している石川県や富山県では、ホテルの誘致が進み、地価も急上昇。観光客も著しく増加して数百億円の経済効果を生み出した。福井でも300億円以上の経済効果が見込まれている。 だが、そもそも福井の幸福は、アクセスの悪い立地の上に成り立ってきたともいえる。行きづらいから移住者や大資本の流入が少なく、昔から地域、会社、家族という単位で固まり、絆を重んじて生きてきた。そうした閉鎖性と保守性が今の幸福度の高さへと結びついてきた面も少なくない。だが、北陸新幹線によって、他県民からの流入が増加すれば、これまで福井が貫いてきた「幸福モデル」が崩壊するリスクも否めない。着々と再開発を進める福井駅前では、すでに行政と住民との間で亀裂が生じ始めてもいる。 本書では、地元民も知らない本当の福井人気質を探りつつ、嶺北・嶺南という「ふたつの福井」の現状と問題点にも切り込んだ。「幸福な独立国家・福井」で何が起き、未来にどんな影響を与えるのか。地域批評シリーズ独自の視点で検証していこう。
  • これでいいのか福岡県北九州市
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 全国各地を批評し尽くす【日本の特別地域】地域批評シリーズがついに文庫化! 福岡県北九州市は文庫版地域批評シリーズの第10弾目です。 1963年、門司市・小倉市・戸畑市・八幡市・若松市という5つの市が合併して発足した北九州市は、2013年に市制50周年を迎えた歴史ある都市です。 ご近所のライバル・福岡市よりも先に政令指定都市になったという事実が語るように、その昔は九州で一番栄えた都市だったのですが、 今では「人口減が止まらない」という深刻な問題を抱えています。 「北九州がこのまま政令指定都市でいいのか」という声も囁かれている中、市民たちの団結力が求められていますが、合併当初から各区はまとまりがなく市全体の印象はどこかバラバラで、この先一体どうなってしまうのか解き明かしていきます。
  • これでいいのか福岡県福岡市
    3.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 全国各地を批評し尽くす【日本の特別地域】地域批評シリーズがついに文庫化! 福岡県福岡市は文庫版地域批評シリーズの第9弾目です。 福岡市の勢いがとどまるところを知りません。 2015年の国勢調査で、人口の増加数と増加率が政令市でトップを記録(2010年との比較) 総人口は神戸を抜いて全国5位にランクアップし、ついに5大都市の仲間入りを果たしました。 どうして福岡にばかり人が集まるのでしょうか? 人が温かい、食べ物が美味い、娯楽が豊富、雇用の創出が進んでいるなどなど、魅力は多々あるけれど、 最大のポイントは、福岡が超の付く「コンパクトシティ」だということです。 都市機能が一定の圏内にギュッと集中しており、インフラも充実しているから、 働くのも遊ぶのも楽チンで、ものすごく暮らしやすいのです。 しかし、多くの人を受け入れる一方で、市内における過密と過疎の格差、渋滞だらけの道路事情といったマイナス面もまた露わになってきています。 本書では、加速度的な発展の裏でパンクしつつある福岡の実像を暴いていきます。
  • これでいいのか三重県
    4.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 2013年は三重県にとって重要な年であった。それは伊勢神宮の遷宮の年であったのだ。 いわば20年に一度は必ずやってくる恒例の稼ぎ時。 この時の遷宮ブームはすさまじく、全国から伊勢参りにやってくる人の群れは絶えることはなかった。 けれども、同時に多くの人々は、こう考えていた「さあ、これから20年後まで、この賑わいをどうやって継続させていこうか……」と。 三重県には、20年に一度必ず遷宮に伴う好景気がやってくる。 東京の一等地にアンテナショップを出店する行為には、それまで、景気の高止まりを維持しようとする意志が、見て取れた。 それから5年の時を経て三重県はどうなっているのか。その後行われた伊勢志摩サミットの効果はどうだったのだろうか。  もともと放っておいても客が来る観光地である伊勢・鳥羽・志摩あたりは遷宮ブーム以降も恩恵を受けているように見える。 だが、ほかの地域はどうだろう。神宮を中心にした観光地をのぞけば、人の姿を見かけることのない伊勢市も同様だ。 実に観光客があまり来ないスポットをめぐると、三重県の真の魅力……すなわち伊勢国や志摩国以来の歴史が息づく土地の姿が見えてくる。  遷宮ブームやサミットによるメディアの報道によって、三重県内の著名な観光地は全国的によく知られるものとなった。 けれども、それは三重県のごく一部分に過ぎない。 そこで、今回は改めて取材を行い、ここ5年間の変容と新たな課題について加筆をすることとなった。  この本では客観的なデータと取材の下で、三重県という存在の実情を明らかにすることに専念した。 また、この本の目的は、書き手の目に映る三重県の認めたかったり、認めたくなかったりする姿を明らかにすることを目的にしている。 決して三重県を賛美したり、色とりどりな情報満載の「三重県大事典」みたいな本ではない。 改めて、自分たちの住んでいる土地の魅力や問題点を知ることで新たな三重県を探る一助になれば幸いである。
  • これでいいのか宮城県
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 宮城県はおよそ東北らしくない県である。 東北人気質といえば、口下手、根暗など、あまりスマートではない。 対して宮城県民は流行に敏感、個人主義でプライドも高いと華やかだ。 こうした同じ東北人にしてあからさまな気質の違いには、歴史と仙台の存在が強く関係している。 伊達藩では華やかな気風が領内に行き渡っていた。農民にも比較的自由が与えられ、それが人々の独立心や気位の高さを育んだ。 そして明治以降、仙台は東北の中心都市となり、宮城は東北6県で格上の存在と見られるようになった。 というわけで、宮城における仙台の存在感は圧倒的だ。 県内は仙台とその他で二極化され、優遇されるのはいつも仙台。 ただそんな過剰な一極集中により、県内の地域間格差は確実に広がっている。 本書は宮城県内の不公平感にスポットを当て、仙台市以下、仙北、仙南、 そして復興続く三陸のさまざまな問題点を取り上げ、伊達イズムが根付く宮城県の本質を暴き出す!
  • 1985-1991 東京バブルの正体
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 なんでもアリの狂乱時代!?空前の好景気「バブル経済」 その時、東京で起こっていた現象と実際の生活、人々の意識とはどのような姿だったのか。 1章 バブルのファッションはなんかおかしい バブルに沸いた六本木の街 DCブランドとはどんなものだったのか 終わりかけていたボディコン 女性の存在感が増したバブル時代 渋カジが象徴する次世代 今みると妙にダサいバブル時代のファッション 2章 ブーム=必死 イタ飯が定着したバブル時代 スキーとゴルフは全国民の義務だった スポーツカーの所持は男の最低条件 合コンフィーバーが始まった イカ天で加速したバンドブーム パルコが牽引した渋谷のブランド化 「マニュアル」が若者を支配した時代 3章 男も女も恋に狂乱 女と付き合うことが価値の全てだった ナンパがもっとも盛んだったこの時代 付加価値を付けるための「住みたい街」 バブル時代に「最先端」のデートスポットだった場所は ひとり暮らしはマストである 結婚式が巨大化していく 女子大生→お嬢様→女子高生 ブームの系譜 コンビニが一気に伸びたバブル時代 4章 24時間働けますか? はい、働きました! 仕事が「遊ぶためにする」ものになった バブル期のアルバイト事情 フリーターという存在が生まれた時代 すべてが大盤振る舞いだった「経費」 24時間働きますよ 就職活動の狂乱 ジャパゆきさんと接待 風俗産業が輝いていたあの頃 5章 勢いと哀しみのバブルカルチャー ペレストロイカと希望 そして失望のはじまり よしもとばななが大ブーム オヤジギャルと中尊寺ゆつこ 悲劇的な登場となった「オタク族」 ジャンプが500万部を突破 6章 バブル再考・最高・再興 現在とバブル時代はどこが違うか あの時代にあった精神を再興したい
  • 東京23区教育格差
    3.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 東京23区の教育事情は地域住民の出生事情や親の所得格差などから 教育にも大きな格差を生じていることを探求した一冊。
  • 東北のしきたり
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 日本には、非常に古い歴史があります。 その中でも特に、東北地方には、古代から綿々と受け継がれてきた「歴史」があります。 歴史的経緯、地理的条件から、東北地方は日本列島の他の地域に比べ、 いまだに、独自の文化が長く保存されている地域なのです。 有名ななまはげや猟師「マタギ」の文化などは、原初の日本人の姿を垣間見せてくれます。 私たちが日々生きている中、「あたりまえ」に行っているちょっとしたことにも、それは存在しています。 家の中にあるもの、毎日食べているもの、何の意識もせずにしている挨拶。 友達と出かけるとき。古くから変わらず受け継がれているもの。変化を繰り返しつつ続いているもの。 これら多くに「しきたり」が隠されているのです。 しきたりの由来は、その多くが神道にあるといえるのです。 ただ、現在の日本の神道は、明治維新の際に国策として整理しなおされたものなので、 しきたりとして残っている古い神様との関わり方とは、多少の差異が存在します。 そもそも、日本の神様や神社とは、その地域に根ざしたもの。 それぞれの土地にそれぞれの神様がいて、地元も人々を守ったり叱ったりしてきたわけです。 当然、その土地土地で神様の好みや性格は違うわけなので、挨拶や礼儀も違ってくるわけですね。 つまり、神様との関わり方に由来するしきたりは、地域によってかなりの違いがあるのです。 長きにわたって独自の文化をはぐくんできた東北には、 他の地域とは違った神様がいて、他の地域とは異なったしきたりがあるのです。 同時に、これまで大切に受け継がれてきたしきたりも、 多くが忘れられていくという副作用も発生してしまいました。方言も急速に薄れつつあります。 それぞれの地域に、長く受け継がれてきたしきたり。 確かに、その多くは面倒であったり、都会のスタイルや外国の格好の良い物に比べ、 おかしい、変だと思われてしまうものがあったかもしれません。 でも、長年続いてきたものは、それだけの理由があるのです。 その土地で、人々が生きていくために必要なもの。 偉大な功績を残した人を忘れないために行われてきたもの。 その由来や、どのように生活に結びついてきたのかを知ることは、とても大切なことなのではないでしょうか。
  • 日本の特別地域1 東京都 足立区(電子版)
    4.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 本書は、東京23区のひとつ「足立区」の分析書である。 足立区は、実は東京の中でも今もっともホットな地域のひとつだ。 「つくばエクスプレス」の開通にあわせ、足立区内のあちこちで。大規模な再開発が行われている。 古い建物が消え、工場が移転し、巨大なショッピングモールやマンションが林立している。 だが、足立区は、他の地域に住む人間から、 「ヤンキーが多い」 「ビンボー人ばかり」 など、世界に冠たる大東京の中でも珍しい貧困地帯、要するにブロンクスのようなイメージを持たれている。 はたしてこれは、本当なのだろうか。 確かに、近年足立区を一躍全国で有名にした出来事に、「女子高生コンクリート詰め殺人事件」がある。 足立区綾瀬で起こったこの事件により、「足立区は危ないヤツが平気な顔をして住んでいる」ということが、 いわば実証される形となってしまった。 それに対して、物語の世界に登場する足立区は、それほど悪いものでもなさそうだ。 足立区を扱った物語の中で有名なものとして、「3年B組金八先生」や、 足立区出身の大スターである北野武(ビートたけし)の自伝である「たけしくん、ハイ!」などがある。 これらの物語で描かれる足立区は、やはりビンボーでガラが悪く、 しかしそれでも明るく本当は心の温かい人たちが暮らす土地のようだ。 少なくとも一部分はその実情通りなのだろう。 本書では、足立区に貼られている各種のレッテルを、各種データの分析と取材により、 ひとつひとつ検証していく。 足立区の本当の姿を見てみたいと思う人は、ぜひ最後まで読み進めていってほしい。
  • 日本の特別地域9 これでいいのか 東京都 大田区(電子版)
    5.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 なんだかんだいっても、東京の中心は皇居を中心とした山手線の内側である。 それゆえに、大田区が東京における地の果てであることは否定できない。 多摩川を挟んで対岸は神奈川県川崎市だし、 地図をみてもやはり「東京のはじっこ」に位置していることは紛れもない事実である。 しかし、それだけでは、すまされないし、それだけでは、つまらない。 同じく「東京のはじっこ」であるにもかかわらず、23区の辺境みたいに扱われている足立区と比べれば、 さほど悪いイメージは持たれていない。 ところが、大田区の北西に位置して、やはり巨大な都内のふりをしていても、 実際には田舎の雰囲気を漂わせている世田谷区に比べると、ずいぶんと格オチのイメージを持たれている。 果たして、大田区は都会なのか田舎なのか。 はたまた、金持ちなのかビンボーなのか。 大田区は、白黒をはっきりつけにくい、実にカオスな街なのである。 それでも、大田区に住んでいる人も、住んでいない人も、もっと便利に、もっと気持ちよく、もっとステキに、もっと幸せになる! これが本書の狙いである。
  • 日本の特別地域5 東京都 新宿区(電子版)
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「新宿区」と聞いて、読者のみなさんは最初にどんなものを思い浮かべるだろうか。 やはり世界最大の規模を誇る新宿駅や、大オフィス街。 もしくは巨大な都庁だとか、とりあえず「大」の字がつくものばかりだと思う。 これら「大」の字群は、新宿駅から徒歩数分圏内にあるものばかり。 つまり、「新宿区のイメージ」とされるものは、勤務地であったり買い物をする場所であったり、 電車を乗り換える駅であったりする新宿駅周辺のみで成り立っているといっても過言ではない。 それに加えて「やくざ銀座」やら、歌舞伎町や新宿二丁目、ゴールデン街など 「危険だったり怪しかったりする飲み屋街」といったところか。 これもまた世界最大級の規模である。 そして、商業地区・オフィス街のみの区ではなく、多くの人間が暮らす街である。 とはいっても、 「新宿に住んでいるのって、すげー高い億ションとかに住んでいる少数の金持ちだけでしょ」とか 「治安が悪そう」など、 住宅地としての新宿区は「高くて危険」という悪いイメージをもたれている。 だが、これは果たしてどの程度正確なイメージなのだろうか。 新宿区を調べれば調べるほど、 「本当は新宿区内のそれぞれの地域が密接な関係性を持ち、それぞれが影響しあっている」 ことがわかってくる。 そしてまた、 「なぜ、密接に関係しあっているのに、表面的にはまったくの別物に見えるのか」 ということも見えてきた。 その原因は、30年前に新宿区を襲ったインフラの再整備、つまり都電の廃止が大きく影響していたのだ。 こうした新宿の噂・闇なども含め新宿区の過去から現在を見ながら探っていくことにする
  • 日本の特別地域12 これでいいのか 東京都 足立区2(電子版)
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 2007年9月に発行した、地域批評シリーズの一作目『東京都・足立区』は、制作陣が意図しなかった程、大きな反響をいただいた。 反響の声は様々で「真実を書いていない」と批判の声もある一方で「その通り」と賞賛する声もあった。 ちなみに、「真実を書いていない」という声には二通りあって、 前著に書かれたほどヒドい土地ではないという声もあれば、もっとヒドいところがあるのに何故書かないのかと、 懇切丁寧に土地の因縁などを語ってくれた人もいた。 いや、これは、筆者の生地、岡山駅前の話だった。 ヒドいところだと書かれて、それは住んでいる人は激怒するかもしれないけれど、 人が住んでいる土地である以上、ヒドくないところなどないのだ。 ゆえに、足立区も、ヒドいなどとはいわれても、気にすることはないと思う。 なにしろ、もっとヒドいところは区内だけをみても、いくらでもあるのだから。 さて、前著を発行から3年が過ぎ、足立区にも大きな変化が起きている。 まず、日暮里・舎人ライナーの開通だ。この路線の完成によって足立区は大きな変貌を遂げた。 これまで、都心に行くにはバスに乗るしかなかった多くの区民が、山手線のターミナルに鉄道で接続することができるようになったのである。 しかし、それでも足立区が、全に他の区と同じになってしまったわけではない。 やはり、北千住の駅を一歩降りると、そこは他区とは少々違う雰囲気の街並みが広がっている。 本書を通じて、行われるべきは、もう一度、地域を活性化させる要素、浄化させる要素を見つけ出すことである。 そしてその未来を考えるためにも、本書にじっくり眼を通していただきたい。
  • 日本の特別地域 特別編集 これでいいのか 東京都 足立区vs葛飾区vs江戸川区(電子版)
    3.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 特別地域とそこに住む人々、その人たちの生活を色々な面から分析し、 批評することを目的とする『地域批評シリーズ』。 臆面なくいわせてもらえばご好評いただいているが、 その礎は『足立区』、シリーズ化の足掛かりは『葛飾区』である。 今回は既刊の2区に江戸川区を加え、「新下町編」というスタンスでこれらの地域を分析していきたい。 足立・葛飾・江戸川の3区には「庶民」があふれ、新しい下町。 すなわち「新下町」となっている。 必然的にお上品で高級な土地となるわけもなく、良くも悪くも庶民的だ。 しかし、区民が家財産をすべて焼かれたビンボー人であったのは今や遠い昭和の時代。 「相変わらずビンボーでヤンキーな東京のブロンクス」的なイメージに対して、 「ホントっすか」という態度で取材を始めたのが本シリーズ第一弾である『日本の特別地域1東京都足立区』だった。 当時「格差社会の象徴」扱いされていた足立区ではあったが、様々な分析の中で 「ビンボーではあるが凶悪犯罪はあんまりないし、物価は安くて家賃(土地)も安いし住みやすいじゃないの」 という結果になっている。 さて足立の次に「新下町」である江戸川区はどうなんだろうか。 今回のテーマは、「全体としての新下町」の真実と「それぞれの違い」である。 比較対象は練馬、杉並、世田谷の西側3区。 「格差社会の象徴」扱いされた新下町だけに、どうも3区の最下位争いに終始しそうな危惧もある。 が、「新下町」を、数々のデータを用いて解き明かしていこう。
  • 日本の特別地域 特別編集51 これでいいのか 香川県(電子版)
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 本書は、地域批評シリーズの記念すべき四国上陸第一弾である。 岡山県で生まれ育った筆者にとって、 香川県は近いような遠いような微妙な土地といった印象がある。 なにしろ、全国でも特異な例として民放テレビが両県にまたがって同じ番組を放送しているため、 香川県の情報を得る機会は多かったのだ。 それでも、香川県は長らく海の向こうの、ちょっとローカルな土地であるという意識が強かった。 というのも、かつて香川県に行く手段といえば、 宇野港からのフェリーか、宇野線経由の宇高連絡船が定番ルート。 すなわち、船で行かなければならない遠い島だったのである。 この距離感によって、人の悪い岡山県人のみならず、 全国の人が香川県を筆頭として四国全体を発展途上の孤島と見ていたことだろう。 しかし、1988年の瀬戸大橋の開通で状況はがらりと変わった。 気がつけば、香川県は「うどん県」なる奇妙な名称で全国区に。 さらには、直島のベネッセハウスミュージアムを中心としてアートの栄える地域として売り出したりと、 県をあげて、ネアカな観光地になってきているのだ。 一方で問題も山積みである。 「うどん」や「アート」で盛り上がっているのもしょせんは、ごくごく一部の地域に過ぎない。 県内にだってうどん文化圏ではない地域もあるのに、 そんなものは存在しないかのように扱われているではないか。 もはや四国の玄関口じゃなくなり、「うどんだけじゃない」を掲げながらも、 ホントに目立つモノがなんにもない香川県が、だけじゃなくすることなんかできるのだろうか? 本書は徹底的に追求し尽くした一冊である。
  • 日本の特別地域 特別編集55 これでいいのか 三重県(電子版)
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 2013年、三重県は伊勢神宮の遷宮を迎え、大勢の観光客で賑わった。 これまでの歴史の中でも、おかげ参りと呼ばれる参拝ブームはあったが、 今回の参拝者数はそれらを大きく超えて1400万人を突破したのだ。 これは計算上、日本人の1割以上が伊勢神宮を詣でたことになる。 しかし、三重県は伊勢や、その周辺の鳥羽・志摩だけでは語れない。 三重県は実に多くの顔=エリアを持った県なのである。 県内は大きく分けて、 四日市・桑名を中心とした北勢エリア、 津・松阪の中勢エリア、 伊勢・鳥羽・志摩の南勢エリア、 旧伊賀国からなる伊賀・名張の伊賀エリア、 世界遺産「熊野古道」を抱える尾鷲・熊野の東紀州エリア の5つがある。 これらのエリアは同じ国とは思えない(?)まったく異なる風景を持っている。 今でも三重県は、同じ県内なのに鈴鹿山脈で隔たれている交通網の整備が追いつかず県内を行き来することは困難を極める。 そのため三重県人であっても、自分が住んでいる土地以外は 謎多きミステリーゾーンとなっているのが実情なのだ。 さらに三重県の人は「信心深くておひとよし」ともいわれるが果たしてそれも真実なのか? 謎が謎を呼ぶ土地・三重県。本書が東海地方なのか、近畿地方なのかも定かではない日本国内随一の巨大なミステリーゾーンの真実を知る端緒となれば幸いである。
  • 日本の特別地域 特別編集39 これでいいのか 東京都 武蔵野市三鷹市(電子版)
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「住みたい街」「かっこいい街」そんな風に言われる街はたくさんある。 しかし、この『地域批評シリーズ』では、そうした街はあまり扱うことはなかった。 それはなぜか。 単純に「かっこいい街」などと言われる地域は、本当は薄っぺらで、 中途半端にうわべだけを整えたチェーン店が軒を連ね、歴史の蓄積もなく、 実際に住みやすいかもしれないが、「住んでいて楽しい街」ではない場所が多い。 そうした土地に深い「地域愛」は芽生えず、そんな地域を扱った本は面白くないのである。 もちろん例外は大いにあるが。 などと言ってしまったところで、今回は「武蔵野市・三鷹市」である。 武蔵野市と言えば、東京のみならず全国、 もしかしたら世界にも通用する一大おしゃれ先進文化都市「吉祥寺」を抱える 超ブランド地域である。 後述するが、「住みたい街」「住んで良かった街」系ランキングでは 金メダルの取得を義務づけられたようなチャンピオンである。 筆者はお隣の杉並区の出身である。 が、23区といっても大股で4歩ほど歩くと武蔵野市という境界線の生まれである。 武蔵野、三鷹両市は生まれ故郷と言っても過言ではない。 そんな人間から見ると、両市は確かに誇り高き我がスウィートホームだが、 欠点・弱点も多く存在するのである。 ここに武蔵野・三鷹の化けの皮をはがしてみる。 果たして、武蔵野市、三鷹市は本当にその人気に値するのか。 読者諸兄諸姉とともに見ていくとしよう。
  • 日本の特別地域 特別編集37 これでいいのか 東京都 大田区 第2弾(電子版)
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 前作を執筆する時、色々と都合がよかったので大田区に住んでみた。 メシ屋が美味い! スーパーが安いと言うことなしであった。 さて、この度数年ぶりに大田区をディープに再訪してみたが、 やはり住民たちは「こんな暮らしやすい街はない」といった感じだ。 安い! 美味い! そして、古い! そう、銭湯も商店街の数も都内最大数を誇る街、それが大田区だ。 そうした、大田区の妙な暮らしやすさを生み出してきた源流が、 「設計図を紙飛行機にして飛ばせば製品になって戻ってくる」 とまでいわれる、技術力の高さを誇る製造業だ。 しかし、今や大田区も徐々に変革の波に飲み込まれている。 国家レベルの産業セクターの変動によって製造業は海外流出の一途。 次第に工場は姿を消して、マンションが次々と立ち並ぶようになってきた。 でも、いくらマンションが立ち並んで、 蒲田にオシャレな店ができようとも、 一歩通りを裏に曲がれば、古ぼけたアパート、民家の合間の工場、 そして、総菜屋や立ち食いの焼き鳥屋が並ぶ商店街、 大田区はこれに尽きる。 そう、ここではまだ昭和が続いていたのだ。 映画にもなった『三丁目の夕日』に見られるように、 郷愁のなかにある昭和は素敵だ。 でも、その実態がどれだけ悲惨なものだったかは、 誰もがよく知っているだろう。 大田区が生まれ変わることができるか否か、いまが分水嶺だ。 焼け跡からの出発に次ぐ、 新たな大田区の出発のための本書としてとらえていただければ幸いだ。
  • 日本の特別地域 特別編集 東京都 杉並区(電子版)
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 足立、葛飾、板橋と続いてきた『地域批評シリーズ』。 今回はちょっと雰囲気を変えて「特別編集」版として、東京23区の西のはずれ、杉並区を取り上げる。 都道府県レベルでも、市区町レベルでも、「街」というものは、かならず何らかの広く知られる「イメージ」をもたれる。 例えば葛飾区なら「下町風情」あたりか。 それが事実と合致していようが間違っていようが、「他所からだと〇〇区はなんとなくこのように見られている」というイメージがある。 この意味で、今回取り上げる杉並区は、「いくつものイメージで語られる」というなかなか珍しい地域だ。 ある人は「文化人が住んでいる」つまるところ、「高級住宅街」というイメージで杉並区を見ている。 だが同時に、ある人は「酔っ払いの巣窟」つまり、まあ「貧困地域」ではないにしても、 「変な場所。住みたくない」くらいのイメージで杉並区を語る人間もいる。 さて、最近杉並区を語る「何となくのイメージ」として「中央線」というものがクローズアップされている。 「中央線」とは、ここでは電車路線のことではなく、新宿から立川あたりまでの文化圏を指す言葉だ。 今後、本書ではカギカッコつきで「中央線」と表記した場合、 こちらの「文化圏としての中央線」を指すこととするので、ご混乱なきよう願いたい。 本書では、取材と各種統計データなどを利用して、こうした街にベッタリと張り付いたレッテルや傾向を検証し、 「やっぱりイメージどおりだった」であったり、「案外違っているかもね」などと検証していくのである。 この本一冊で、杉並区のすべてを語りつくせるわけでは決してない。 だが、理解の出発点にはなってくれるはずだ。
  • 日本の特別地域 特別編集71 これでいいのか 宮城県
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 全国各地ベストセラーのご当地本シリーズ待望の「宮城版」! ! 「地域本」東北シリーズの最後を飾る宮城県。東北一の都市として、太平洋沿岸部から奥羽山脈の麓にかけて広大な平野部を持ち、ササニシキ・ひとめぼれなどの稲作中心の農業が行われており、米所として全国的にも有名です。 歴史的には、現在の宮城県の領域は古墳時代からヤマト王権の影響下にあり、雷神山古墳や陸奥国府と推定される官衙(郡山遺跡)が名取郡に置かれ、後に宮城郡に多賀城(陸奥国府・鎮守府)や陸奥国分寺、陸奥国分尼寺が置かれました。 室町時代になると、奥州管領となった大崎地方の大崎氏を中心に東北地方の支配体制が構築されます。 そして、17世紀にかの有名な伊達政宗が、大崎地方の岩出山城から宮城郡に移り、仙台城を築いて城下町を築き上げました。 その後、現在に至るまで、経済・産業・インフラ・文化などにおける、東北一の都市として、名を馳せてきました。 そんな、東北一の都市として、全国に名を轟かす宮城県ですが、県民の態度は高飛車といわれ、他の東北県民からは、総スカンを喰らっているのが実態です。 しかし、経済・産業・インフラ・文化などの面で、宮城県に依存せざるを得ないのも、他の東北県民にとって現実なのです。 東日本大震災から5年目を迎える2016年、復興の旗手としての役割を担いながら、東北のリーダとして注目を浴びつづける宮城県の、様々な課題やこれから歩むべき未来の姿を、徹底した現地取材と多様なデータを基に、探究していく一冊です。
  • 日本の特別地域 特別編集70 これでいいのか 東京都北区
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 北区は東京23区の北部に位置する、東西約2.9km・南北約9.3kmの南北に細長い形状で面積は20.59平方キロメートル(23区中11位)あります。 北は荒川および荒川放水路を隔てて、埼玉県川口市と戸田市に、東は荒川区と隅田川を隔てて足立区に、西は板橋区、南は文京区と豊島区に接しています。 また、都県境に接しつつ山手線内のエリアを共有しているのは、23区の中で北区だけで、明治通り・環七通り・環八通り・中山道・本郷通りという幹線道路が通っており、 都心へのアクセスは便利です。 JRの駅数も10駅と23区で最も多く、区内のほとんどの住宅地が駅からの徒歩圏内にあります。 そして、23区の中でも際立って物価が安く、庶民に優しい街としても知られています。 その北区の中でも、特に赤羽はディープな街として、老若男女を問わず多くの人々から注目を集めています。 最近は、マンガ「東京都北区赤羽」(清野とおる:著)が、人気俳優の山田孝之主演でTVドラマ化され、さらにその注目度は高まっています。 1度会ったら忘れられない、強烈なインパクトのある住民たち。 大型商業施設にはない、独特な個性を持った商店街……。まさに、赤羽はマンガを超えるような面白いことがリアル起こる、ワンダーランドなのです! 本書は、そんな赤羽を中心に、北区の現状と未来の様々な問題を、現地取材と詳細なデータを基に、徹底的に探っていく1冊です。
  • 日本の特別地域 特別編集75 これでいいのか 静岡県
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 静岡県は大きく分けて伊豆、駿河、遠江の3エリアに分けられます。 行政的にはもう一つ、御殿場を中心にした東部地域もあります。 それぞれ、特徴がある静岡県ですが、各エリアごとの特徴を余すことなく読める本になっております 静岡市や浜松市はライバル心が強く、いつも対決している状態!? 富士山が世界遺産になったことなどで外国人の観光客が押し寄せ、伊豆地方は大混乱!? 各地域は対決姿勢が強く、反発しあっている状態で静岡県としてのまとまりが全く無い!? …静岡県を知るための必読の一冊!!
  • 日本の特別地域 特別編集73 これでいいのか 石川県
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 北陸新幹線が開業して1年になり、多くの観光客で石川県は大繁盛といったところです。 これまでのところ、北陸新幹線の特需は相当、石川県には影響しているものと思われます。 しかし、この1年で見えてきた課題も多くあります。 石川県は大きく能登地方と加賀地方とに分けられます。 能登地方に住む住民は今でも加賀地方に住む住民とはうまくいっていないようで何かと加賀の人は冷たく、優柔不断で保守的で何事にも新しいものにチャレンジしない。 そのくせ、殿様みたいに常に上から目線で人を見下すと言っています。 加賀の人は能登の人(福井、富山も含む)をずるがしこくて人のものをコソドロのようにアイデアや伝統文化を盗んでいくとみています。 そういった地方での争いや独特の文化・風習など事細かに編集した一冊になります。
  • 日本の特別地域 特別編集72 これでいいのか 福岡県
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 福岡県は人口510万人を有する九州を代表する県ですが 福岡県は大きく分けて筑前、筑後、豊前、筑豊というエリアに分かれています。 筑前は商業・経済の福岡市を中心にしたエリアで筑後はブリジストンを代表とする企業都市としての久留米市を中心にしたエリア、 豊前は新日鉄住金(八幡製鉄所)を代表とする工業地帯の北九州市を中心にしたエリア、 筑豊はかつて炭鉱で栄え、現在は観光・IT企業でガラッと変わった飯塚市を中心にしたエリアとなっております。 この4つのエリアは江戸時代からの藩によって風習・習慣・ことばなど同じ県なのにあたかも独立国家があるかの如く、まったく違う要素を今ももち、心の中では反目しています。 このような視点だけでも福岡県は謎の多い県なのです。 また、近年、九州新幹線開通や博多港整備により、国内だけでなく、海外からも多くの観光客が押し寄せています。 このように活況ある福岡県ですが、各エリアごとに格差が広がり、高齢化も深刻です。プライド高い福岡人の本音を深く探っていきます。
  • 日本の特別地域 特別編集74 これでいいのか 富山県
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 地域批評シリーズ「富山県」は北陸地方では「福井県」「石川県」に次いで第三弾目となります。 北陸新幹線が開業し、多くの観光客が石川県金沢へ流れて行き、富山はダダの通過点となるだろうとの予測でしたが蓋を開けてみると意外に富山にも多くの観光客が来県している模様です。 もともと、富山県は石川県と一緒の県であり、明治後半に独立して富山県が誕生しました。 歴史を見ても、加賀藩の支藩であり、そのため、今でも石川県の下請け工場とも揶揄されています。 また、「富山の薬売り」は有名ですが、薬売りをしながら、各地方や京、江戸などの情報を手に入れ、つまり、今のスパイですが、その情報を加賀の殿様に伝えていました。 そのため、加賀の殿様は「富山の薬売り」を相当大事にしていたそうで、富山の人は薬売りがいたから加賀百万石として成り立ったのであり、富山のおかげで石川はあると県民は思っているようです。 富山は工業、漁業、農業とバランスよく発展をし、経済力も豊かでライトレールなど、まちづくりも斬新でアイデア豊富であり、 石川と比べ、新しいものにどんどんチャレンジして行き、全国から最も注目を集めてる県のひとつです。 その富山の秘密を解き明かして行きます。
  • 日本の特別地域 特別編集 副都心線(電子版)
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 豊島、新宿、渋谷と続いてきた『地域批評シリーズ』の副都心編。 今回は、その総集編として東京メトロ副都心線沿線すべてを分析する特別編集版をお届けする。 2008年6月に開通した副都心線。 だが、その期待度に反して、今のところ「あんまり使えない」路線となっているようだ。 だが、100万人単位の規模である副都心周辺が、たとえ鉄道が通ったといえ、 短い期間で大きく変わるとは思えない。 変化は、これからジワジワと、 そしてなにかターニングポイントとなるような事件が起こったときに、 急激にやってくるのではないか。 副都心線のキモは、これまで池袋と渋谷で終点となっていた 東武東上線、西武池袋線、そして東急東横線が、そのまま連結することにある。 鉄道の終点というものは、乗客に対して与える心理的な影響が強く、 それなりの目的などがない限り 「乗り換えるのが面倒だからここでいいや」というように、その先へ進むことを拒む。 池袋に埼玉県南部、練馬区、板橋区の住民が集い、渋谷に横浜市北部、川崎市西部の住民が 集まるのは自然の流れだった。 だが、これが変化するかもしれない。 大きな壁となっていた「終点」が取り払われたのだ。 本書では、新宿、池袋、渋谷の三大繁華街(三大副都心)の比較を中心に、 「現在の」これらの街を比較する。 今、三大繁華街はどのような利点と弱点を持ち、 どのような人が集い、どんなイメージの街となっているのか。 これらを、蓄積されたデータと新たに行った取材をもとに解き明かしていく。 副都心の真実の姿は、今どうなっているのか。 それを知ることで、この先副都心にどんな変化が起きるのか、それともなにも変わらないのか。 探っていくことにしよう。
  • 日本の特別地域 特別編集42 これでいいのか 岡山県(電子版)
    3.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 岡山に生まれた筆者だが、18の歳に青雲の志を持って東京に旅立ってから幾星霜(いくせいそう)。 気がついたら、東京で暮らした時間のほうが長くなってしまった。 しかし、未だに東京で暮らしていて、我慢できないことが山のようにある。 まずは食文化だ。 東京で驚いたのは、サワラやイイダコのような魚が、あまり手に入らないこと (岡山の人ならば「地のもの」であるかどうかを気にするだろうが、東京人にその感覚は存在しないこともビックリだ)。 なにより、ラーメンの味が我慢できない。 家系が流行ったかと思いきや、豚骨ブームになり…… どこでも一定のスタンダードが決まっている岡山のラーメンのほうが奇妙なのかと思ってしまうほど。 食文化以上に相性が悪いのは、笑いのツボだ。 まず、人は自分の生まれ故郷を「落として」語り笑いモノにするのが当たり前だと思っていたのだが、 そんなことをするのは、岡山県民だけらしい。 ……十数年を東京で過ごして、筆者はようやく気づいた。 全国標準からすれば「岡山のほうが奇妙」なのだと。 岡山は、その昔、大和朝廷に破れて、日本の覇権争いからは脱落したものの、どういった分野でも日本の上位に位置する県だと思っていた。 そもそも、中国地方であるという意識は希薄で、あくまで自分たちは関西文化圏。 そして、山陰、四国地方はおろか中国地方の覇者・広島県に対しても絶対的優位な地位にあるのだと。 ところが、東京で聞く岡山県の印象といえば「ああ、三十人殺しの……」とか、いわれる始末。 食べ物は豊富で、災害も少ない、新幹線はすべて停車する。 テレビも民放5局が全て放送されているし、文化レベルも昔から高い。 本書は岡山の暗黒面をぶっ叩きつつ、真の底力を示すべくに編まれた岡山県のスゴさが、よく分かる一冊になっているつもりだ。
  • 日本の特別地域 特別編集48 これでいいのか 東京都 世田谷区 第2弾(電子版)
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 当シリーズでは以前に1度、世田谷区を扱っており、今回はその第2弾である。 前作では、まず世田谷の高級イメージをぶち壊すところから始め、そこから世田谷の現実と真の姿を見出そうとした。 その試みは成功したと自負しているが、前作から約4年、相も変わらず世田谷は「高級幻想」に苛まれている。 世田谷の高級幻想とは何か? 多くの芸能人や金持ちが実際に住んでいる世田谷は、高級住宅地、セレブタウンとして認知されている。 さらに今、下北沢や三軒茶屋、二子玉川といった人気タウンを筆頭に、区内の多くの駅とその周辺が再開発で変貌を遂げつつあり、世田谷という街の「パッケージ」は洗練度を増している。 だが、そうした「かたち」にこだわっているのは得てして余所者。 彼らが世田谷に住んだ、あるいは住みたいという背景には、自己顕示欲の充足という意図が多分にある。 彼らが世田谷に求めるのは「ステータス」であり、「一流」の看板。 とはいえ、単に世田谷に住んだからって一流ではない。 高級幻想を抱きつつ世田谷へ住み、一流だと勘違いした者たちは、成り上がり精神全開で、小ずるく狡猾に世田谷ライフを謳歌しているのだ。 もともと農村地帯だったのに、やがてハイソと呼ばれるようになった世田谷は、そもそもが成り上がりの街ではある。 だが、ハイソ(一流)な部分はあっても、いい感じに田舎臭くて自然体なのが世田谷の美点である。 世田谷とは本来、一流でも二流でもなく“1.5流”ぐらいがしっくりくる街。 そんな「中の上」を地で行く世田谷民こそ、「世田谷の正統派」といえるだろう。 本書では、冒頭に書いた前作のテーマを引き継ぎつつ、現在の世田谷の問題点を取り上げ、さらに区内にうごめく新旧世田谷民の実態に迫ってみた。 知っているようで知らなかった世田谷がここにはある!
  • 日本の特別地域 特別編集69 これでいいのか 岩手県
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 日本の都道府県としては、北海道に次ぐ2番目に広い総面積を誇るのですが、可住居面積の割合は約24%(全国40位)と低く、内陸部と沿岸部に人口が集中し、あとはだだっぴろい平地と山があるだけ! 県内全体が豪雪地帯に指定されており(特に藪川は真冬に-30度を記録することもある)、本州最寒地としても有名です。 また、南北の所得格差に代表される、典型的な「南北問題」も起こっており(北上市など県南部では著しい経済発展により所得水準も大きく向上しているが県北の中心都市である二戸市や久慈市では所得水準が低いまま)、 県は今も根本的な解決策を見い出せない状況です。 近年では、NHKの朝ドラ「あまちゃん」のロケ地として、久慈市が一瞬だけ注目を集めましたが、 そのブームも終わり元の寂しい姿に戻ってしまいました。そんな現状を、故郷を「イーハトーブ(理想郷)」と称した宮沢賢治が見たらどう思うでしょう……。 東北を代表する理想郷(?)、岩手の現状とこれから進むべき未来を、様々な角度から熱く語り尽くす一冊です!
  • 日本の特別地域 特別編集60 これでいいのか 鹿児島県
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 鹿児島県は特に近代、日本の歴史において非常に重要な位置を占めた土地です。 行き詰まった武家政治から近代国家への急激な転換を、驚くほど素早く、 また考えられる限り最小の犠牲で成し遂げ、明治維新の主力となったのが、鹿児島県なのです。 この偉業の大きな要因として、鹿児島が他の地域から隔絶された「密国」であったことが挙げられます。 情報収集と根回しの失敗で滅亡の危機に瀕した関ヶ原の反省を踏まえ、 当地を治める薩摩藩は江戸時代、外部からの情報収集には尋常ではない努力を払いました。 しかし、国内への進入が事実上不可能だったので、 トップレベルは外のことを知っていても、一般民衆レベルでは「鎖国」状態でした。 それゆえ、当時の「日本人」というくくりの中ではかなり異質な存在であり、 薩摩弁が多くの方言の中でも相当特殊な部類に入るのはその典型といえるでしょう。 こうした背景があったことで、鹿児島県人は他県の日本人のように状況に流されず、 効率的に動けたのが、明治維新だったのではないでしょうか? あれから百数十年。鹿児島は今、新しい転機に立たされています。 他の地域からの交通アクセスが非常に悪い鹿児島は、 時代に大きく取り残された存在となっており、九州新幹線が開通したことで変化はしているが、 その恩恵はまだ鹿児島中央駅と鹿児島市にしか見受けられないのです。 本書は、さまざまな観点から「今」の鹿児島を解き明かしていきます。 歴史背景、各種データ、鹿児島人という「人種」。 リアルな鹿児島県の姿を発見した時、新しい鹿児島の未来を探るヒントが、きっと見つかるでしょう!
  • 日本の特別地域 特別編集62 これでいいのか 青森県
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 世界の最先進国日本も、そのほとんどはイナカである。 そして、青森県はその中でも「最たるイナカ」というイメージを持たれている。 やはりこれは『テレビも無ェ ラジオも無ェ』から始まる金木出身の大物歌手による大ヒット曲 『俺ら東京さ行ぐだ』の影響が大きいのだろう。 だが、青森県は「最悪のイナカ」なのだろうか。 仮にイナカだったとしても、そこが「オラこんな県嫌だ」なのかどうかは別問題だ。 そして、その土地が総合的な意味で豊かであるか、貧しいかも、また然りである。 本書は、ありきたりの観光ガイドではない。 青森県にはどんな人間が住み、どんな生活をして、 本当はどこが良くて、どこが問題なのかを、 丹念な取材と、多くのデータを分析して解き明かしていく。 青森県に貼られた「レッテル」を一枚ずつはがし、 真実の姿が少しでも明らかになれば、幸いである。
  • 日本の特別地域 特別編集68 これでいいのか 秋田県
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 昨今、「地方創生」という言葉が、盛んに聞かれるようになりました。 これは、現在政権を握っている自由民主党が、伝統的に地方を重視する政党だという事情もありますが、それを差し引いても、そろそろ本格的に対策を講じないとヤバいという状況が生んでいる現象です。 東北6県の中でも、秋田県は、人口減少・過疎化・高齢化・各エリア中心部のシャッター街化・観光産業の衰退などが激しく、同じく危機にあえぐ近隣県と比較しても、米価の低落で最大の武器「あきたこまち」が牽引力を失い、都市力では宮城に惨敗、リンゴの青森、サクランボの山形とは、特産品でも後塵を拝し、東北自動車道、東北新幹線というメインルートを持つ盛岡にも、総合力で敗北している感が強くあります。 しかし、実際のところ相当追い込まれている秋田県ですが、本当にあとは「消滅」を待つばかりなのでしょうか? 実は今、秋田県は大逆転に向けたスタートを切った状態に見えます。もちろん、逆転勝利のためには、膨大な問題を解決し、目に見える成果のない努力を、長期間続けなければならないかもしれません。秋田県人の「気質」が、それを邪魔することだってあるでしょう。 当編集部は、様々なデータを分析し、実際に秋田県内をくまなく歩き周り、色々な話を聞いてきました。本書は、秋田県の多くの問題点を指摘しつつ、今、秋田県がどういう状態で、どういうことが起こり、この先どんな未来が待っているのかを、ひとつひとつ解き明かしていきます。
  • 日本の特別地域 特別編集64 これでいいのか 愛媛県
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 愛媛県のイメージってなんだろう。ヨソの人にとってはミカンにポンジュース……以上だ。 だが、愛媛県の実力はそんなものではない。そもそも、愛媛県、いや伊予国は 「誇り高き海賊」の国。古くは平将門と並び称される英雄、藤原純友の本拠地であり、 瀬戸内水軍の中でもっとも権威のあった河野水軍は愛媛の一族。 いかなる支配にも屈せず海を駆けた自由の民の国なのだ。 その海賊の子孫たちが住む愛媛は、大きく3つのエリアに分類される。 しかし現在、各地はそれぞれ大きな問題を抱えている。 東予の工業地帯は斜陽期を迎え、ミカンと海産の衰えた南予各都市は ことごとくシャッター街と化した。四国最大の都市である松山は今もその力を 保っているように見えるが、その内実は郊外化の進行や再開発を巡る対立など 懸念すべきことも多い。 本書は、そんな愛媛を多角的に愛媛県を解き明かすことで、 その「未来」を考えるための材料となることを目指した一冊である。
  • 日本の特別地域 特別編集66 これでいいのか 佐賀県
    5.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 地域のイメージというものがある。どこどこは都会だとか、どこどこは歴史があるだとか、そういうものだ。佐賀県は、このイメージが著しく悪い。いや、「悪い」というよりも、「イメージすら希薄」な土地だ。九州の「首都」というべき福岡、維新の英雄を輩出した「隼人の国」鹿児島、出島とハイカラな長崎など、九州の各県はそれぞれが強烈なイメージを持っているのに対し、佐賀県はそうしたものがない、もしくは意識されていない。かなり好意的な表現を使っても「地味」なのである。 かといって、佐賀県に売りがないわけではない。吉野ヶ里に代表されるように、古くから文明が栄え、明治維新に際しては、中心的な役割を果たした「薩長土肥」の一角だ。こうやってみると、「なんで佐賀はこんなに地味なのか意味がわからない」と思ってしまう。 本書は、この謎を解き明かす一冊だ。佐賀県はどうして「地味な田舎」なのだろうか。なぜ福岡が九州随一の都市なのに、隣接する佐賀県はその恩恵を受けていないのか。我々は、様々な角度から佐賀県を分析し、佐賀県の「隠された実力」と「何が問題なのか」を探った。そして見えてきた、本当の佐賀県とはいかなるものだったのかを探求していく。

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