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試し読み
後半の対談が残念
とても面白く興味深い話だった。多くの人に読んで欲しい本だと思う。
ただ、矢作さんとの対談は失敗だったと感じた。個人的な意見としては、私は昭和天皇の戦争責任は多大にあると思うし、天皇制は廃止されるべきだと思っている。
なぜなら、今の天皇制度では簡単に政治家に利用され、言いたいことも言えず、また言わず、いいように傀儡にされてしまうからだ。もちろん、日本だけではなく、この先の世界には世界中の王制も必要ないと思う。全ての人々は制度にとらわれることなく、自由な生き方をする権利があるはずだ。
矢作さんが知っているという情報も、読者には中途半端な知らされ方しかされていないのも、不信感しかない。言えないことな...続きを読む -
わかりやすく、面白い。
小説の中では全て登場人物たちの感情が先にあり、その結果、行動や出来事があるということが、とてもわかりやすく解説されていて参考になった。読者は『なぜ?』『なにが起きた』のかを知りたいわけで、このことから、時系列を事細かに追って書く必要は無い、ということに気づいた。
それと、途中で映画『羅生門』を引き合いに出していた部分があるのだが、内容が芥川の『藪の中』のようだったため、疑問に思って調べたら、初めて黒澤明監督の『羅生門』は『藪の中』と『羅生門』をかけ合わせた内容であることを知った。
また、感情が存在しなければ全てが中立となり、取捨選択が出来ない、というのは興味深かった。