あらすじ
「俺は穢れだから、近くにいないほうがいい」と言い、距離をとろうとする蠱師(まじないし)の高良。そんな高良の言葉に、澪の胸は痛む。「あなたは穢れなんかじゃない」「もっとあなたのことを知りたい」という思いを秘め、うごめく邪霊に立ち向かっていく澪は、相棒の白い狼の職神(精霊)・雪丸の力を借り、悪霊を祓うことができるのか。澪を心配する高良、そして妹を守りたい一心の兄・漣はその時――。「二十歳まで生きられない」と呪いをかけられた少女と、前世からの宿縁で繋がる少年を待ち受ける運命とは? 京都の下宿屋「くれなゐ荘」を舞台に繰り広げられる人気シリーズには、呪術×転生×ファンタジーの要素が満載。「後宮の烏」でブレイク中の著者による文庫書き下ろしシリーズ第三弾!
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
今作は澪が高良を祓うための修行編といったところでしょうか。
4つの話のうち、1話めの御所人形の話が一番好き。大黒天信仰からネズミのまじないへと展開するところが面白い。
八尋さん、民俗学に精通していて、八尋さんのうんちくを聞くのが好きです。
Posted by ブクログ
京都くれなゐ荘三作目。
古代中国から転生を繰り返す「千年蠱」であり、
邪霊を食べて生きている高良。
陽の気が多い新緑の季節は苦手だということがわかる。
澪は高良の指示もあって、
だんだん邪霊をうまく払えるようになっているが。
どうも、話が進呈していないような…。
お祓いの謎解き部分がちょっとつまらない気がする。
それと、お笑い要素がないのがつまらないのかも。
Posted by ブクログ
今回はかなりホラーテイストでちょっと尻込みしてしまいました。
少しずつ距離が縮んでいる様に見える高良と澪ですが、高良が澪を多気大王と重ねているのか、それとも澪として見ているのか。もどかしい距離感です。
Posted by ブクログ
なんとなく今回は怪談話?
そんな話が集まってましたね。
しかも、最後の『潮の家』は民俗学者が、夷信仰を知らないでどうすると思った私は民俗学ヲタでもございます。
だってねぇ。海からくるものは死体でも神として祀るメジャーな信仰だから気になってしまいましてねぇ。
Posted by ブクログ
前作で登場した新キャラの続編、という感じで大きな進展はなし。
これ、どのくらい続くんだろうか?
オレンジ文庫に比べると、萌えが足らないのはレーベルの特徴なのか。
「この子の七つのまじないに」
御所人形の呪いで、車の事故に遭ってしまう八尋。
人形って、こわいよね、やっぱり。
「霧雨に恋は呪う」
カフスボタンに憑いた幽霊。
お嬢様と出入りの彫金師の恋。
「雨宿り」
雨宿り先で出会った高良との交流。
高良はまだ、弱ってる時期だったので邪霊を喰って英気を養ってる、と。
紫陽花の花を積む邪霊。
「潮の家」
水死体の邪霊に魅せられた一族が山に逃げてきて、それでも逃げ切れなかった一族の話。
「オナリ神」の話で姉妹が兄弟の守り神になる、というやつを読んで、「え、戦時中の千人針とかってもしやそれが由来?」と思ったけど、調べたらオナリ神は琉球由来の信仰ということで、違うかってなった。