あらすじ
ひときれのパンを盗んだために,19年間もの監獄生活を送ることになったジャン・ヴァルジャンの物語.20世紀前半のフランス社会に生きる人々の群像を描く大パノラマ『レ・ミゼラブル』の少年少女版.
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Posted by ブクログ
下巻の始まりはガヴローシュから。
そしてたっぷりとマリユスのこと。
マリユスとテナルディエ、ガヴローシュ、エポニーヌとの繋がりにびっくり。
映画でのエポニーヌはマリユスに付きまとってるようであまり良いイメージがなかったけれど、小説のエポニーヌは、映画よりも少し距離を保っていて、どこかさっぱりとしている。それでもマリユスへの想いは確かで、切なかった。
映画でのマリユスの印象は、コゼットに恋する青年というイメージが強かったが、小説で生い立ちや人間らしさ(グズなところも)知られて面白かった。
映画では、出会って、目があっただけで恋をしてしまったようだったが、小説ではかなりもどかしい。
以下マリユスの印象に残ったセリフ。
『マリユスにとって、ひとつの香りであって、ひとりの女性ではなかった。マリユスはコゼットを呼吸していた。』p173
『もし、別れるようなことがあれば、わたしはきっと、気がへんになります。死にます、病気になります、川に身を投げます。どうしても結婚しなければなりません。』p181
実態のない香りに例えてロマンチックだな〜、愛だな〜、と感じていた矢先、突然のメンヘラ大爆発!!やっぱり恋なんだな〜。人間くさいマリユス。面白い。
終盤はヴァルジャンの語り長め。
マリユスに打ち明けるシーン
『むかし、わたしは生きるために、一きれのパンを盗みました。そしていま、私は、生きるためにひとつの名まえを盗みたくはありません。』p292
ここ、グッときた。
マリユスとコゼットが結婚してから、コゼットがいなくなった家にヴァルジャンは一人暮らしを続け、自らコゼットから距離をとっていくシーンは読んでいて苦しかった。
最後はテナルディエとの会話でマリユスは全てを悟り、ヴァルジャンのもとへコゼットと駆けつける。
自分の父(ポンメルシー大佐)の最後には間に合わなかったため、今回は間に合って良かった。ほっとした。
だけど死に際のヴァルジャンの語りの長さに笑ってしまった。その凄まじい生命力は流石である。
そういえばヴァルジャンってこれまで、逃げるか、黙るか、耐えることで生き延びてきた。
だけど、最後に自分の人生を語り、納得し、認められようとする姿は、人間らしくて好き。
何度も観た映画だが、ついに岩波少年文庫で原作に挑戦したことで、作品のへの理解と解像度が上がって、とても良い読書体験だった。
いつか角川版、新潮版、岩波文庫版にも挑戦してみたい。
p369〜 鹿島茂さんの解説を読んで
『レ・ミゼラブル』は、(中略)貧困ゆえに社会の荒波に翻弄される人々をえがいています。
個人の意志を越えたところで、人々の運命を決めてしまう「貧困」こそが、あらゆる社会悪の根源だと訴えているのです。p373〜374
わたしも本当にそう思った。
今の日本は、貧しいと感じている。
物質的な豊かさだけでなく、人々の心までも。
その貧しさは、さまざまな社会問題の根にあるのかもしれない。
ユーゴーの時代には、実際にパンを一切れ盗んだために身を滅ぼした民衆がたくさんいたのです。なぜなら、労働者は1時間働いても、バゲット二本を買うこともできないほど貧しかったからです。p371
現代の日本だったら1時間働けばバゲット四本は買えるかもしれない。しかし、それは軽めのランチやコンビニでお弁当とお茶が買える程度で決して裕福とはいえない。
150年以上も前の物語なのに、古く感じられなかった。
思わず日本の未来について案じてしまった。
Posted by ブクログ
貧困、善と悪、宗教について深く考えさせられた本。
お腹を満たすことのできない時代に、本人も望んでいなかったであろう犯罪に手を染めてしまう悲しみ。自分と家族を守りたいが為に、願ってもいない暗い人生へと転落していく姿。時代背景や取り巻く環境が与える影響の大きさに、個の無力さを感じてしまう。
はたまた、ミリエル司教の持つ善の心はあまりにも眩くて、全てをゆるすあの心の大きさったら。ジャン・バルジャンの心を大きく変える出来事の先は、マドレーヌ氏として市を盛り上げたことで多くの人々の生活を支え、命をつなぐ数々の場面へと繋がっていく。コゼットやマリユス、色々あったけどジャヴェール然り。1人の司教の教えが、数え切れないほど多くの人々の希望を生み出したりする。
信仰の重要性(精神を保つという意味で)に改めて興味が湧くなど。
個は時に無力だと感じるけれど、計り知れない力を持つ場合もあるんだね〜。
一気に読んで、ジャン・バルジャンの一生が終わる頃には大号泣、枕びしょびしょ。心が大きく揺さぶられたお話でした。
子供の頃に読んだかもしれないけれど、大人になった今だからこそ伝わってくる感情が多い気がして。読んでよかったーー。買おうかな。
Posted by ブクログ
いやー、ほんと、すばらしい翻訳(抄訳)と思います。
大人が読んでも全く幼稚っぽくなく、面白い。もちろん、子どもにも絶対的にお勧め。
私が保証します。名訳。
Posted by ブクログ
真夜中に本読んで嗚咽するなんて人生初めての体験かも。
次の日は案の定目がまんじゅうに。
ジャンバルジャンという男の人生。
そして彼の生きた時代。
少年文庫とは言えあの頃読んでもきっとわからなかった色んな事が、じわりじわりと胸に突き刺さってきた。
大人にもお薦め。
私のように漢字の苦手な方には特に。
報われた彼の人生が、とてもとても嬉しかった。
‥でもこれ、名作ランキングで名作、ではあっても超名作、ではないんですね。Why?
Posted by ブクログ
貧困、悲劇があろうと最後まで誠実さ優しさを貫いたジャン・ヴァルジャン。
愛する人の幸せのために生きる男の姿は最後まで本当に勇ましく、美しく、謙虚でした。
コゼットが愛するということで嫌っていたマリユスを窮地の状態の時に見捨てず、祖父の家まで連れていったり、自分を追い詰めていたジャヴェルを人質から救い出すなど、なぜここまでジャン・ヴァルジャンは善人なのか。。
牢獄に長い間閉じ込められ、人々から見捨てられた中で、司教から与えられた優しさが本当に貴重なものだと知ったから?司教のように自分も誰かを救おうと決意したのか。。
Posted by ブクログ
ジャン・ヴァルジャンの一生が描いてある。(もちろん他の人物についても)
ラスト数十ページに私は涙が溢れそうだった。
訳者あとがきにて、「いつも新しい問題、愛と正義とをとりあつかってー以下続くー」とあるが、その通りだと思う。いつの時代にも通用する内容だからこそ読み継がれているのだろう
Posted by ブクログ
素性をかくして社会的な地位を得たジャン バルジャンだったが、警部ジャヴェルの疑いの目がつきまとう。
テナルディエの悪役プリが半端じゃない。
楽して生きるためには本当に何でもする。
とことん赦せない人でした。
ジャン バルジャンのコゼットへの愛情に心打たれました。コゼットが結婚をし、幸せに暮らせるように、一生懸命自分の心を偽る。最期の刻、少しは幸せに過ごせて本当に良かった。
Posted by ブクログ
青空文庫で読みました。
非常に面白かったけれど、冗長な部分もあり、いまこのような本が出ても編集が入りまくるだろうと思う。
しかし当時の生活風俗が詳細に描写されていることは、この本の大きな魅力であり価値のひとつである。原文で読んでみたくなりますね。
そういう点も今なお高く評価されている要因なのではないだろうか。
Posted by ブクログ
真夜中に号泣しながら読み終わり、その後何が正しいのかわからなくなった。
ジャンバルジャンのような人間は存在するのだろうか。
人はこんなにも変われるのか。
彼は元々その性質を持ち合わせていたから、改心出来たのだよね?
その性質はもって生まれたものなのか、幼少期からのものなのか…
Posted by ブクログ
おもしろかった〜
一応ラストはハッピーエンドっぽくてよかった
後編はコゼットとマリユスの恋愛と
テナルディエとその家族のもろもろ
マリユスはふつうにいい子だと思う
テナルディエが悪すぎてびっくり
エポニールがかわいそう
弟がまた(名前がわからない)かわいそう
貧乏ってつらい‥
この時代のパリ(にかぎらない?)の囚人に対する差別がすごい
最終的にはそれを乗り越えて誤解もとけてマリユスの尊敬を得たけど、
上巻ではシスターの信頼は揺らがなかったけど
囚人だった、ってことがそこまで受け入れられない社会だったら
懲役を終えて出てきた人はどうすればいいの?
っておもった
ジャンバルジャンも、ちらとでも「そこまでされるいわれはない」って思わなかったのかなぁ
反省しつつ、開き直るというか
そこまで悪い?と疑問に思わなかったのかな‥?
コゼットと距離を置いていくところも
なんかよくわからなかったなぁ
コゼットは新婚さんで忙しいし以前愛していたとはいっても
心が少し離れてたってのはどういうことかな〜
まぁそこまで考えてなかったのかな
うーん
でも読めてよかった!
おもしろかった
ジャンバルジャンかっこいい
Posted by ブクログ
素性をかくして社会的な地位を得たジャン・ヴァルジャンだったが、警部ジャヴェルの疑いの目がつきまとう。慈しんで育てた孤児の少女コゼットは美しく成長して青年マリユスと恋におち、ジャン・ヴァルジャンは複雑な思いで見守る。