あらすじ
四国の図書館に着いたカフカ少年が出会ったのは、30年前のヒットソング、夏の海辺の少年の絵、15歳の美しい少女――。一方、猫と交流ができる老人ナカタさんも、ホシノ青年に助けられながら旅を続ける。〈入り口の石〉を見つけだし、世界と世界が結びあわされるはずの場所を探すために。謎のキーワードが二人を導く闇の世界に出口はあるのか? 海外でも高い評価を受ける傑作長篇小説。
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Posted by ブクログ
・父のメタファーを殺し、母と姉のメタファーと交わる
・入り口の石を開けるナカタさん、そこから中に入り「タフな少年」となる田村カフカ
・「海辺のカフカ」は佐伯さんの曲の名前
Posted by ブクログ
大きく見るととても面白い大冒険小説。小さく見るととても沢山のものが詰め込まれた小説。カフカとナカタさんの対比。ホシノさんの成長。特に大公トリオを好きになるくだりはとても素敵です。そして、大島さんとのドライブと大島さんのお兄さんとのドライブ…。
おそらく、読み手によって心に残るシーンはそれぞれだろうと思います。
私は、今回は、ホシノさんが最も心に残りました。大活躍をして、表面をなぞるような受け取り方しかしなかった人が、深く深く物事を感じるようになり、猫とも会話ができるようになり、そして最後はあっけなく出番が終了します。今作の裏主人公だと。
また数年したら再読したい。そう思わせる小説です。すごい。
Posted by ブクログ
おもろすぎて俺の大事な休日一日使って読んじゃったよ
個人的な推しキャラは、んーそうだな
さくらさんと2人の兵隊さん
48章もいいね途方に暮れてるとこから急に動いてく感じ
Posted by ブクログ
上下で結構量が多いなと読み始めは感じていたが、あっという間に読み終わってしまった。面白い。
作中のカフカや佐伯さんの描写を見て、自分が生きる意味について考えさせられた。
現実では嫌なことがあった時、「もう生きていても意味がない」と人生に意味を見出せなくなることもあるかと思う。しかしその人にとってそもそも生きる意味とはなんだったのか。実際意味なんかないのかもしれないが、海辺のカフカの登場人物を見ていると(読んでいると)1人1人の人生にその人にしか出来ない何か使命のようなものがあるのではないかと思わせられる。なら何かやってみよう、と自分の背中を押してくれる物語だった。
Posted by ブクログ
星野くんが最後まで素敵な青年だった
ナカタさんは星野くんという入れ物の中でずっと生きていて、何かある度にナカタさんならどうするだろうと考えるようになるのがナカタさんに出会って360度景色が変わったんだなと思った
カフカは絶対15歳じゃない 子供の部分が全くなかった あとなんで今ここ?ってところで佐伯さんと性行為してびっくり
全体的に難しい内容だけど読み終わったあとはなぜか面白いと思った作品。
大公トリオを聴きたくなりました
Posted by ブクログ
感想を書こうにもどこから書いていいか分からず迷子状態。そして解決に向かうにつれてなぜが読む手が重くなる不思議な本だった(普段は下巻のほうがサクサク読めるのに)。
一滴の水でも落ちたら止まることなく波及し続ける。登場人物たちにとって、田村くんの家出(カラスが求めたと言っても過言じゃないと思うが)が一滴の水だったのかなぁと思う。
田村くんと大島さんの掛け合いがディープだったので、ナカタさんとホシノくんの関係値にかなり癒された。特にホシノくんの目の前の出来事を淡々と受け入れて、消化して、身につけていく姿に若い頃の柔軟性は偉大だなと感じたり。
理解できたかと言われれば何も理解できていない気もするけど、素敵な言葉が散りばめられていて良かった。
「死に方に比べたら、生き方なんてたいしたことじゃないのかもしれない。」