あらすじ
謎めいて美しい兄弟を取り巻く死。長編推理
女性家庭教師が黒髪を、従兄とその母は眼と爪を奪われて死んだ……
黒髪を切られ変死した女性家庭教師。そして従兄とその母親も眼球と爪を奪われて死んだ。謎めいたほどに美しい兄弟のまわりに次々と起こる奇怪な死。遠い記憶の闇のなかから湧き上がってくる“囁き”が呼び醒ますものは何か。『緋色の囁き』に続く異色の長編推理“囁き”シリーズ第2弾!!
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烏裂野(うれつの)という山里を舞台に、謎めいた秘密を抱える円城寺家の周辺で起こる死の連鎖が描かれる。実矢と麻堵、美少年の兄弟、あっちゃんという謎の少年。一切話すことのない母円城寺香澄、その夫で子供たちに非常に厳しい円城寺隼雄、ミヤとマドの家庭教師の滝川遙佳、隼雄の妹の安達雅代、使用人の佐竹周三と邦江夫妻。雅代の子供克之。
屋根裏部屋に閉じ込められ、祖母のハツ子がご飯を差し入れに行く描写、埋められたはずの土の中に、あっちゃんの死体がないという描写であたかも生きているのかと思い込まされた。
悠木拓也が、昔生きていた頃の亜希に話した「魔法使いと人形王子」という空想の物語を信じたミヤとマド兄弟が死んでしまった兄のアキを救いたい一心で行っていた儀式だった。
没頭のアキ以外の同級生が双葉山で惨殺されるというのは既に読んでいる殺人鬼と繋がるものがあり、面白かった。
囁きシリーズ2作目ものめり込む面白さだった。子供達が報われず少し悲しかった。最後生き残ったマドは、ミヤとアキの2人を纏いまた生きていくのかと心配だ。
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森の狭間に建つ白亜の洋館に住む美しく謎めいた兄弟・実矢と麻堵の周りで次々に起こる不審死、死体から奪われた髪や眼球などのパーツ、兄弟がひた隠す謎の少年「あっちゃん」という終始不気味な雰囲気が漂う中で明らかになる真相と兄弟に秘められた秘密が恐ろしくも悲しいものだった。ラストの後味の悪さも良かった。
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不気味なのに美しい印象の残る作品でした。
ホラーが苦手なので、再読したいとは思いません…。ただ、なぜか次作の「黄昏の囁き」も気になってしまう、そんな魅力がこのシリーズにはあります。
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大学生の悠木拓也は伯父の別荘で論文を書こうと思い、1人烏裂野を訪れた。
拓也はそこで2人のきれいな兄弟に会う。
2人は近くにある白亜の洋館の住人だった。
またしても囁きパートが怖い。
夏向けの作品。
殺人鬼 覚醒編とリンクしているらしい。
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20年以上前に読んだが再読。なんとなく、小説家の叔父さんの湖畔の別荘に卒論書きに古いビートルで行くのがかっこいいよなと思い出して。ミステリ的な要素とホラー的な要素が合わさってとても好きな作品。
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2021.5.14 発売!!
囁きシリーズの二作目。ずーーっと積読してましたが、ついに読みました!
ホラーミステリー作品の囁きシリーズですがこれはは一言で言うと・・・「状態異常の毒」みたいな作品です!
ジワジワと迫ってくる恐怖のもあり、かといってその原因がすぐに表面に浮き上がってくるものでもない。
「ドッカーン」といった衝撃的な驚きとかはないですが、読んでて小さい緩急が多いです。
トリックのギミックに関しては、色んな本のレビューサイト見て酷評もありましたが、個人的には「囁き」シリーズではありなのでは?と思いました。
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ミステリー要素は少なくて、どっちかと言うとホラー小説を読んでる気分で面白かったです。
綾辻さん作品なこともあり、「どんでん返しとか来るのかな」と身構えて読むも、すんなりとトリックもなく終わりました。だからといって面白くないわけでもなく、逆にどんどん物語にのめり込みました。
登場人物も少ないので、わかりやすいです。
でもなんというか、主人公が思ったより他所様のおうち事情に首を突っ込みすぎだな?と思っていたのですが、そこは綾辻ワールドらしく理由がありました。
ラストは悲しい結末だなと思っていたのですが、終章でゾクゾクして終わりました。やっぱりホラー…。
最初の事件は『殺人鬼』とリンクしているということで、読んでみたいと思います。楽しみです。
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『緋色の囁き』同様にホラー要素強めの本格ミステリー。美しい兄弟とその周りで起きる謎の変死、そこに主人公がどう絡んでいくのかドキドキしながら読みました。
このシリーズならではのテイストに溢れ、読み終えてタイトルにも納得でした。
館シリーズとは違った魅力があると思います。
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読み返し。
湖と側の森、そして白亜の洋館。絵本世界のような美しい世界で繰り出される凄惨な事件。その対比がおぞましさをより感じさせる。
昔主人公が描いた物語を軸に事件が展開される。全てはあっちゃんを蘇らせるため。
強い兄弟の絆が、人格を増やしていくのが、ぞわりとする。
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やっぱりおもしろい。
主人公の悠木拓也は、卒論を集中して書くために叔父が所有している別荘を訪れる。
そこで美しい二人の兄弟に出会うが、その周りにでは相次ぐ不審な死が。
真相を追ううちに、そこには記憶の底に沈んでいた過去にまつわる悲しい真相が。
綾辻行人のホラーテイスト多めのミステリーシリーズの2作目。
相変わらず陰鬱とした雰囲気を醸すのがうまい。
読み進めるうちに、薄皮一枚隔てた異世界に迷い込んだかのような錯覚を覚える。
今回は前作よりもホラーテイスト強めなので、ミステリーとして読むと物足りなくはあるが、
その分迫力は増している。
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ささやきシリーズ第二弾。かなりの分厚さであるが、非常によみやすかった。
ただし、もう30年以上前の作品なので古臭いところは否めない。ストーリーは想像した通りのところに向かっていき驚きは無い形で収束した。ミステリをあまり読んでいない人だったら驚きがあったかも。
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囁きシリーズ第二弾。
人里離れた森の奥にある叔父の別荘へ向かっていた拓也は、不思議な少年たちに出逢う。
そこで不可解な事件が次々に起こり巻き込まれていくのだが、、、
うーん、何とも感想が書きにくいタイプで、最初から最後まで気味の悪いサスペンスホラー?のようなミステリーでしたが、最後の一文までに回収されなかった伏線があり、「え、、、あれはどうなったん?」と思いきや、そのことについてはあとがきに記載されていていましたので、同じ疑問を持った方はご安心ください(笑)
個人的には、面白さというよりは不気味なんだけど最後まで続きが気になって仕方ない感じで楽しめました。
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囁きシリーズの二作目。
ミステリの要素は少し抑えられた印象ですが、耽美的な妖しさをまとうゴシックホラー的な雰囲気は前作同様で、日常から少し乖離した感覚が特徴的です。
浮世離れした感のある、美しい兄弟の周囲で起こる死の連鎖が描かれますが、その背後にあるものは、不気味ながらも哀しいものがありました。
物語に直接的な関係はありませんが、序章で見られる次作『殺人鬼』とのリンクは、作者の遊び心を感じると共に、シリーズは違えど世界観の共有が想像力を刺激します。
モチーフとなった『悪を呼ぶ少年』という作品も気になりますね。
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今読むとタバコの描写ガキになってしまうご時世ですが…
結末が分かった時はそういう事か!と納得しましたが、最後はなんだか、腑に落ちないまま終わってしまったのが私としてはちょっと残念。
でも、やはり文章は読みやすくて物語に入り込みやすいです。
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綾辻作品を順番にと思っていたけれど、事情が変わり殺人方程式を飛ばしてこちらの作品を。
さらに飛ばしてこの次は殺人鬼を読もうと思ってるので、時計館はもう少し後かな。
最初はかなり入りづらい印象だったけど、綾辻先生がこの作品でやりたいことがわかってからはスルスルと読めてしまった。
きっかけは魔女の爪あたりかな。この状態でまた頭から読めばまた違った序盤を味わえそうだけれど、読みたい本が溜まっているのでもう少しあとにしようかな。
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ずっと以前に読んで、新装版となって再読。
ちょうど今ごろの暑い盛りの時期が舞台になっていて臨場感あり。
真夏の悪夢に放り込まれているような感じ。
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前作の緋色程の衝撃はなかったものの幻想的な雰囲気を持ったサスペンスホラーミステリーって感じで面白かった。
過去の猟奇殺人の真相はまた別のお話らしいから、それを除いた今回の事件は全部「事故」ってところがあんまり読んでこなかったパターンで新鮮に感じたなぁ。
小学3〜4年(特に4年の実矢)なら死んだ人が生き返るなんて御伽噺だってことギリギリ理解できそうなもんだけど、そうならなかったのは隼雄が凡そ子供が好むであろう漫画やアニメの類を禁じてたが故だと思うと何だか遣る瀬無いな…隼雄もただ単に子供達が憎たらしくてそうしてた訳じゃないってとこがまた…そして最期まで子供達のことを理解して和解することもないまま突然の決別というとこがまたまた…
ただ最期の麻ど(漢字出てこなかった)の感じだとまた同じことやりそう感…^^;
それかもうファンタジーの類を禁止する人がいなくなったから徐々に正気に戻るかどっちだろうな…
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大学の課題の為、山奥の別荘に逗留中の悠木拓也は近くに住む双子の兄弟と知り合う。 どこか浮世離れしてミステリアスなその少年達。 「あっちゃん」と呼ばれる誰もが口を閉ざすもう一人の存在。 遺体の一部が切り取られる殺人は何を意味するのか、そして事件の究明に呼応する過去からの囁き。
囁きシリーズの2作目ですがシリーズ通して関連性はないです。
むしろこの作品は「殺人鬼」の方に繋がる作品らしい。 内容はミステリ要素を兼ねた幻想的なホラーで館や探偵は登場せず、淡々と事件が起こりそれに巻き込まれていく。 しかし悠木拓也には微かに聴こえるのだ、遠い過去からの囁きが。
特にシンボル的な要素が無い囁きシリーズですが、シリーズ通して「過去」の記憶が重要な意味を持っている。 その隠された記憶が暴かれた時の静謐な狂気を味わって欲しい。
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黒髪を切られ変死した女性家庭教師。そして従兄は眼球が、その母親は爪を奪われて死んだ。謎めいた美しい兄弟を取り巻く奇怪な死。遠い記憶の闇の中から湧き上がってくる”囁き”が呼び覚ますものとは一体何なのか。
“囁き"シリーズ第二弾。ホラー要素の強い本格ミステリ。どことなく不気味な雰囲気。物語の鍵を握る”囁き”。家族という閉じられた世界の中で生まれる狂気。事件の歪さが実に悲しくて、胸に刺さります。
謎解き系の作品ではなく、絢辻さんらしい不気味な読後感。“囁き”シリーズならではの、後味の悪さが病みつきになります。
少年の頃、奔放に駆け巡り、夢を見て、輝く”世界”を見ていた。しかし、大人になってしまった僕には、いつしか見えなくなってしまった世界、幻想、夢、想い。悲しくも、美しい世界。
残虐な描写も多く、苦手な方も多いかと思いますが少年の頃に抱いた幻想、そしてノスタルジックな世界に触れたい方は「暗闇の囁き」を手に取ってみてくださいね。
Posted by ブクログ
まさにホラーミステリ。美形の少年たちの怪しげな雰囲気。作中を漂う奇妙な出来事。緋色の囁きほどのインパクトはないにしても、その世界観にどっぷりとはまった。
Posted by ブクログ
美しく、幼い、神秘的な兄弟の周囲で、謎めいた変死が相次ぐ。その真相が、徐々に描かれる。
久しぶりのホラー。ちょっとノスタルジー漂うミステリー。冒頭から、少しハード目のサイコかと思われたが、真相は、哀感残る「暗闇」。
ミステリーでいう、トリックは無いが、偶然の事故に、交錯していく、兄弟の狂信が、悲しく恐ろしい。子供達が、美しく描かれているので、耽美系ホラーミステリーというところでしょうか。
早坂吝さんが大学の時、綾辻さんを読み込んでいたらしいので、初読してみました。新しいのも読みたいですね。