【感想・ネタバレ】NO RULES(ノー・ルールズ) 世界一「自由」な会社、NETFLIXのレビュー

あらすじ

●Netflixはどうやって190カ国で2億人を獲得できたのか?
●共同創業者が初めて明かすNetflixビジネスとカルチャーの真髄。

■Netflixの「脱ルール」カルチャー
*ルールが必要になる人材を雇わない
*社員の意思決定を尊重する
*不要な社内規定を全部捨てよ
*承認プロセスは全廃していい
*引き留めたくない社員は辞めさせる
*社員の休暇日数は指定しない
*上司を喜ばせようとするな
*とことん率直に意見を言い合う
――新常態の働き方とマネジメントが凝縮

...続きを読む

Netflixがこんなにも躍進できた理由は社内カルチャーにあり!

2021年9月末時点で全世界において2億人以上の有料会員をかかえ、今後も成長する見込みの高いNetflix。創業当初はDVD郵送サービスを行っていた小さな会社だったのに、どのように世界的な大企業になれたのか?その理由は、他の会社ではありえないような社内カルチャーにあるといいます。

例えば、
●本当に有能な人間しか雇わない
●社員は休暇を好きなだけ取っていい
●給料は個人における最高水準の額を払う
●上司・部下などの肩書きに関係なくフィードバックを行う
などです。

本書では、上記のようなカルチャーの内容・生まれた経緯・メリットについて詳細に解説されており、興味深く読むことができます。
コロナにより新しい働き方が注目されている昨今ですが、Netflixが実践している新しすぎる働き方もぜひ参考にしてみてください!

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

本書は、Netflixのカルチャーを“奇抜な事例”としてではなく、高業績を生み出す組織設計の論理として提示している点に価値があります。特に、自由と裁量を「結果の伴う高い基準」とセットで運用している構造は、経営者にとって示唆が大きい部分です。

本書が強調する自由と責任・優秀さの密度・正直なフィードバック文化・ルールよりコンテクストといった要素は、単なるカルチャー論ではなく 高速意思決定と組織の適応性を高めるための経営戦略として整理されています。これにより、カルチャーが“情緒”ではなく“仕組み”であることを再認識できます。

一方で、Netflixが成功している背景には、優秀人材の高密度採用・高い報酬設計・解雇を躊躇しないカルチャーなど、一般企業では即模倣が難しい前提条件も多く、そのまま実装するにはリスクがある点は留意すべきです。

とはいえ、本書は「自由を機能させる組織の条件」を理解するうえで極めて有効であり、カルチャーを経営の武器として扱いたい経営者にとって参照価値が高いと思います。

0
2025年12月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

日本の企業で醸成するには難易度の高いカルチャーではあると感じたものの、非常に面白く、日本に合うやり方でイノベーションを起こせる風土作りに取り入れられると良いのではないかと思った。
フィードバックのテクニックや、異文化理解に関する内容は勉強になった。
一方で、能力密度を高めた状況で成果を出せるのはある意味当たり前で(もちろん自由と責任のカルチャーをつくる必要はあるが)、やはりメンバーをいかに生かすか成長させるか、の部分がリーダーとしては必要なのではないかと思った。「the HEART of business」などとは対極にあるようなやり方で面白かった

0
2024年05月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

フィードバックのガイドライン「4A」
フィードバックを与える
1 相手を助けようという気持ちで(AIM TO ASSIST)
 フィードバックは前向きな意図をもって行う。自分のイライラを吐き出すため、意図的に相手を傷つけるため、あるいは自分の立場を強くするためにフィードバックをすることは許されない。ある行動を変えることがあなたではなく、相手自身あるいは会社にとってどのように役立つのか、明確に説明しよう。「社外パートナーとのミーティング中に歯をいじるのを止めろよ、気持ち悪いから」は誤ったフィードバックだ。正しい伝え方は「外部パートナーとのミーティング中に歯をいじるのをやめれば、パートナーは君をプロフェッショナルとして見てくれるし、会社としても関係を強化できるはずだ」。
2 行動変化を促す(ACTIONABLE)
 フィードバックはそれを受けた相手が行動をどう変えるべきかにフォーカスすべきだ。私がキューバで基調講演をしたときの女性社員のコメントとして「あなたが壇上から議論を進めるやり方は、文化的多様性に関するあなた自身の主張と矛盾すると思います」だけで終わっていたら、フィードバックとして落第だ。正しいフィードバックは「あなたのやり方だと、参加者のなかで意見を述べるのはアメリカ人だけになりますよ」だ。「会場に来ている他の国の人たちからも意見を引き出す方法を見つけられれば、プレゼンの説得力が高まりますよ」と言えば、なおいい。

フィードバックを受ける
3 感謝する(APPRECIATE)
 批判されると、誰だって自己弁護や言い訳をしたくなる。反射的に自尊心や自分の評価を守ろうとする。フィードバックをもらったら、この自然な反応に抗い、自問しよう。「このフィードバックに感謝を示し、真摯に耳を傾け、とらわれない心で相手のメッセージを検討し、自己弁護をしたり腹を立てたりしないためにはどうふるまったらいいのか」と。

4 取捨選択(ACCEPT OR DISCARD)
 ネットフリックスで働いていると、たくさんの人からたくさんのフィードバックを受ける。そのすべてに耳を傾け、検討しなければならない。しかし常にそれに従う必要はない。心から「ありがとう」と言ったら、受け入れるかどうかは本人次第だ。それはフィードバックを与える人、受ける人の双方が理解しておかなければならない。


ネットフリックス・イノベーション・サイクル
 本気になれるアイデアを見つけたら、次のステップを踏もう。
1「反対意見を募る」あるいはアイデアを「周知する」。
2 壮大な計画は、まず試してみる。
3「情報に通じたキャプテン」として賭けに出る。
4 成功したら祝杯をあげ、失敗したら公表する。

0
2022年07月18日

「ビジネス・経済」ランキング