あらすじ
BL好き女子・三浦紗枝との偽りの恋愛を終わらせ、大阪に転校した同性愛者の少年・安藤純は、クラスメイトの前でゲイであることをいきなりカミングアウトした。自らもゲイである五十嵐明良は、そんな純に苛立ちを覚える。一方、BLを楽しめなくなったことに悩む紗枝は、以前から仲の良かった高岡亮平から告白されるも返事に逡巡し、いまだ純への想いを消化できていない自分に気づく。やがて紗枝は大阪へ向かい、二人は再会するが……。同性愛の少年と腐女子のその後の物語。ミスター・ファーレンハイトの壮絶な過去を描く番外編も収録。
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Posted by ブクログ
ドラマを観た後、前作を読み、その後映画も見ました。
なんかこの話が好きなんだよね。安藤純くんの醸し出す雰囲気がはかなくて。
なので本屋でこの続編みつけて、レジに行くまで早かったわ。「続編あるやんー!!」って心の中で叫んだわ。
安藤純くん、大阪に転校してからからの話。
最初にカミングアウトして、クラスにうけいれられる。そしたら隠れゲイの同級生、五十嵐明良がびびった。
明良のセフレで隣のクラスの九重直哉は、純をみて自分もカミングアウトする。
明良は無理。でも、その堂々たる純を正直一目惚れしてしまった。
高校生の明良はそれも処理できず、結局純に嫌な事を言ってしまう。
なんやかんやあって、最終的に二人が付き合う話。
と、
東京に残された?三浦さんと、三浦さんが好きでずっとアタックしている明良の幼馴染の高岡の話。
そこに,前作ラストの「私らBLが好きでーす」と終業式で演説した事てファン?のような後輩腐女子の相原莉緒が、空気読めない系オタクで困る話。
たまにいるよね、どこでもかしこでも、BLの話するやつ。校内放送で毎週やられたんじゃ、例えば他にもいるであろう同性愛者の生徒がしんどくなってしまう。そんな配慮もあったもんじゃない。
それに対する高岡の秘策が笑った。ナイス高岡!!君なら三浦さんを任せられるよ!
さらに、三浦さんと高岡と、小野くん(前作で純くんが飛び降りるきっかけを作った子)と一緒に、純くんのいる大阪に会いに行く。
純くんの恋人になった明良は、どうやら東京からくる友だちの仲に元恋人がいると知り、高岡だと勘違い。
敵意剥き出しで迎える。
まだ純くんへの思いが残ってたよ、っていう三浦さんが辛かったし、それを受け止める高岡くんはやっぱえぇ男だった。それに比べて明良は器が小さすぎて、純くんを任せられん!って思った。
そして,ボーナストラックとして
『Too Much Love will Kill You』が辛かったー。
名前がずっと出ない主人公。友だちとかは出てくるのに。
14歳、中学生男子。従兄がすき。
ってのでもう、
あーーーこれ、Mr.Fahrenheitだぁー。って分かったらもう結末は前作に出てるので,そこに向かうしかない物語。
彼はゲイだったのか、ただ従兄その人が好きだっただけなのかは分からないけど、周囲の理解のなさ、とくにこの親はどんどん子どもを追い詰めていくのか苦しい。会いたい,会いたい。
細川さんという女の子が彼を好きで、だから彼の恋を助けてあげようとするのだけが救い。
これはあかん,泣く。と分かってて、泣いたらあかんところで読んでたけど止められなかったわ。泣いたわ。嗚咽は我慢した私、えらいわ。
Mr.Fahrenheitの分まで、純くんは幸せになってほしい。
相手は明良じゃなくてもいいよ(笑
Posted by ブクログ
前作からの続きからの話。
純とさえちゃん、良平、小野くん、ケイトさん、誠さん、新たに出てくる純の転校先の人間模様、
みんながそれぞれただ高校生で、大人で、葛藤しながらもそこにあるものを当たり前に愛していく光景が想像できて、前作よりも微笑ましく読めた。
しかし最後のミスターファーレンハイトの話がもう、辛くて辛くて、彼が死ぬ最期のその時まで見届けてるみたいでもう涙が止まらず。。。
純もあきらも九重くんも決して何も無く今の環境を手に入れたわけじゃないし、これからも誰かの心無い言葉や態度に傷つくこともあるかもしれないけど、
ミスターファーレンハイトや兄ちゃんにも少しだけこの境遇があれば、もう少しだけでも救われながら2人とも生き抜けたのかなと思ってしまう、、
最後までミスターファーレンハイトと兄ちゃんの本名が出てこなかったのが、2人の孤独を象徴してるようでそれも悲しかった。
QueenのToo Much Love Will Kill Youがこの2人にあまりにも合いすぎて悲しすぎて、久しぶりに本読んでここまで泣きました。。。
「人を好きになった」「それだけだ」がどうか、みんなの当たり前になりますように。
みんなに読んで欲しい、わかってほしい、
でもこの本がなくてもいい世の中になってほしい。
本当に辛すぎるので、track3を最後に残してbonustrackを間に挟んで読みました……
読後感良くしたい方はbonustrackは間に挟むことをおすすめします……
Posted by ブクログ
「望むように育つ子しか愛さない親」、一番の不幸はこれなんだよ。前作でかなり重要だったファーレンハイトの過去編は辛すぎて咀嚼しきれないな。
誰が好きだろうと、どういう風に生きようが歩こうが、自分が自分に向ける感情葛藤、自分で自を追いつめたら落ちるところは一緒なんだな。自分で自分が気持ち悪くてしょうがなくなる気持ちもよく分かるしあるし。でもちゃんと抜け出せる答えがあって再会に登場する人物達は…ただ一人を覗いて…ちゃんと騒がしく進んでいくんだ。あとは直哉に幸あれ!
除くただ一人、暴走腐女子な後輩はあれだな、「年を取って感情思考にブレーキが利かなくなったわけじゃなく、最初からそう言う人」ってやつだな。そのまま順調に成長したら、ただの迷惑なおばさんで老人。
Posted by ブクログ
安藤純
大阪の転校先で同性愛者であることカミングアウト。
小林
純が転校した高校の担任。コバリン。
榎本
純のクラスメイト。
九重直哉
純の隣のクラス。同性愛者。
五十嵐明良
純のクラスメイト。同性愛者。直哉とはゲイ用のマッチングアプリを通して知り合った。
瞳
明良の一つ年上の姉
稲葉秀則
明良の友人。
原史人
明良の友人。
三浦紗枝
美術部。BL本を買っているところを純に見られた。
宮ちゃん
紗枝の友達。
高岡亮平
純の幼馴染。
姐さん
佐倉奈緒。紗枝の腐女子仲間。大学生。
相原莉緒
BL好きの紗枝の後輩。
今宮
ケイト
新宿二丁目で昼はカフェ、夜はバーをやっている店のイギリス人オーナー。レズビアン。
佐々木誠。
純の初めての彼氏。妻子持ち男性。
小野雄介
亮平の友達。
僕
兄ちゃん
細川真尋
転校してきた女の子。
ジュン