あらすじ
高額な治療費の代わりにどんな病も治す凄腕の闇医者・白蓮。宮廷医の家系に生まれながら、白蓮に弟子入りした香蘭は見習い医として、後宮と診療所を行き来していた。
ある日、かつて白蓮が救った武芸者の青年が、治療費を払いに訪ねてくる。だがその胸の内には、亡き父の仇討ちの炎が燃えていて――。7年前の人斬りの夜、壮絶な手術、子に命をつないだ父の想い。
切なすぎる禍根は、やがて後宮を揺るがしかねない復讐劇となって、香蘭をのみこんでいく――。
黒衣まとうその闇医者はどんな病も治すという――凄腕の闇医者×宮廷医の娘が後宮を変える!
早くもコミカライズ決定!大注目の中華医療譚、第2幕。
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Posted by ブクログ
独特な書き方の文章だから、読むのにちょっと四苦八苦した。
前作もこんなだったかなあ(うろ覚え)
内容というか展開は非常に面白いのだけれど、キャラの内心も台詞口調ではなく文中で語ってしまうから、昭和時代の文章の書き方な気がする。
懐かしい雰囲気である。
今回はかつて人殺しをしていた人の贖罪の方法と、彼に復讐をすることを誓って生きてきた男について。
そして、弟子で宮廷医の娘の出生について。
医師という命に関わる現場にいる立場から見た人殺しについて、復讐について、そして血がつながらない家族について見ていくのは、なかなか興味深いものがあった。
特に復讐をしたかった男が出した決断とか。
彼の場合、尊敬した相手がその復讐したい相手だったというより複雑な状況だったので。
葛藤もさぞ複雑だったであろう。
ただ気になったのは、親子鑑定のために闇医者秘蔵のDNA鑑定キットが登場するが、これってサーマルサイクラーとシーケンサー(機械)が必要なんじゃという。
要はキットだけあっても、あの世界じゃ使い物にならないんじゃないかなと思ったのだが。
サンプルは毛髪だったようだが、どちらにしろ抽出したDNAをPCRで増やして分析かけないと鑑定できないだろうと思ったのだが、野暮なツッコミだろうか。
キットでDNAを抽出できたとしても、増幅以降は多分無理じゃないかなあ。