あらすじ
黒衣まとうその闇医者は、どんな病をも治すという――。
由緒正しい宮廷医の家系に生まれ、仁の心の医師を志す陽香蘭。ある日、庶民から法外な治療費を請求するという闇医者・白蓮の噂を耳にする。
正義感から彼を改心させるべく診療所へ出向く香蘭。だがその闇医者は、運び込まれた急患を見た事もない外科的手法でたちどころに救ってみせ……。強引に弟子入りした香蘭は、白蓮と衝突しながらも真の医療を追い求めていく。
どんな病も治す診療所の評判は、やがて後宮にまで届き――東宮勅命で、香蘭はある貴妃の診察にあたることに!?
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
薬屋の原作小説のイラストレーター、しのとうこさんが表紙の作画を担当していることを知り、手に取った一冊。
薬屋ほどではなかったが、主人公・香蘭と神医・白蓮のやりとりは見ていて面白い。
結末も良く、読みやすかった。
期待大の作品。
Posted by ブクログ
○本のタイトル『宮廷医の娘』
○シリーズ1巻目!
○著者名 冬馬倫(とうまりん)
○イラスト しのとうこ
○デザイン 成見紀子
○KADOKAWA ・メディアワークス文庫
○ライトノベル・中華医療譚
由緒正しい宮廷医の娘・陽香蘭(ようこうらん)が、闇医者・白蓮(びゃくれん)との出会いを通じて成長し、医療の本質を追求する姿が描かれた中華医療譚。
―――――――――――――
(あらすじ)
由緒正しい宮廷医の家系に生まれた陽香蘭(ようこうらん)は、医者としての成長を目指して奮闘していた。
そんな彼女が出会うのは、法外な高額治療費を請求するので評判の闇医者・白蓮(びゃくれん)。
彼に改心を促すべく診療所に訪れた香蘭だが、白蓮の驚くべき治療技術に圧倒される。
強引に弟子入りした香蘭は、彼との衝突や、さまざまな問題を乗り越えながら、真の医療を追い求めていくことに…
―――――――――――――
(主な登場人物の魅力と特徴)
・陽香蘭(ようこうらん)
16歳の少女で、由緒ある宮廷医の家に生まれた。
祖父や父が宮廷医として名高い中、彼女も同じ道を志して勉強に励んでいる。
地味な服装をしているものの、実は美しい娘。
香蘭は「医は仁だ」という信念を持ち、白蓮の高い技術には感心しているが、彼の人柄には疑問を抱いている。
また、国家試験に不合格になってしまった彼女は、尊敬する父祖の名を汚さないよう、一生懸命に努力を続けている。
・白蓮(びゃくれん)
法外な治療費を請求するという厳しい姿勢の医者だ。
しかし、その腕前は素晴らしく、誰もがその技術に驚いている。
初対面でありながら、香蘭の素性をすぐに見抜く洞察力を持っている。
立派な体躯でありながら、繊細さも感じさせる美丈夫だ。
医療に仁などは必要ないと考え、病を治すことだけが自分の仕事だと思っている。
――――――――――――――
(舞台や世界観)
物語の舞台は中華風の王朝時代で、主人公は由緒ある宮廷医の家に生まれた陽香蘭だ。
香蘭は法外な治療費を請求する闇医者・白蓮と出会い、医療の本質を探求していく。
香蘭は祖父や父のような名医を目指して努力するが、白蓮との衝突を通じてさまざまな問題に直面する。
この中華医療譚は心温まる成長物語である。
――――――――――――――
(ページをめくりたくなる展開)
主人公の香蘭は、由緒正しい宮廷医の家に生まれた娘だ。
彼女は、医療を通じて、患者の心を大切にし、思いやりを持って接することを重視している。
そんな香蘭が出会ったのは、腕は確かだけど高額請求が目立つ白蓮だ。
この二人の出会いから、物語は一気に面白くなってくる。
香蘭は医療への情熱が強く、白蓮の素晴らしい治療技術を学ぼうと弟子になると決める。
二人は考え方が全く異なり、衝突しながら、それぞれの方法で問題を解決しようとするが、物語は、予想できない展開が続いていき、ハラハラ・ドキドキが止まらない。
でも、どんな状況でも、香蘭はいつも冷静で頼もしいキャラクターだから安心して読めるところも魅力のひとつだ。
香蘭の成長や、白蓮との関係がどう変わっていくのかは、とてもわくわくするはず。
そして香蘭が、一生懸命物事に取り組む姿はとても魅力的で、思わず応援したくなるだろう。
―――――――――――――
(ひとこと)
病気を治したい、苦しい状況から少しでも解放されたいと、医者に治療をお願いするのは自然なことですよね。
しかし、治療費が高くて支払いができないとなると、どうしても諦めなければならなくなります。
香蘭のように、まだ治療の技術が未熟でも、心に寄り添ってくれる医者の優しさがあれば、一時的には楽になれるかもしれませんが、根本的な解決にはならないのが現実です。
だからこそ、香蘭にはぜひ修行を続けてもらい、技術と優しさの両方を持った医者に早く成長してほしいと思います。
彼女は賢く、勘も鋭いので、これからの成長を期待しています!
全体を通して、心温まる成長物語でした。
香蘭と白蓮の関係にも、今後注目していきたいです。
Posted by ブクログ
『薬屋のひとりごと』と『仁』を合わせたような物語.これも『薬屋・・・』を読んでいなければ読まなかった本である.気に入ったので,続きも読みたいと思う.
Posted by ブクログ
異世界転生ものはいろいろ読んだけど、このパターンは初めてだ。それにしても白蓮はいくつなんだろう。こっち来て結構長そうだけど、元の世界でもかなり経験積んでそうよね。
Posted by ブクログ
中華風な世界
宮廷医を志す少女と、異界の医者の物語
その国では当たり前で高位とされる医療は、別の世界からしたら未熟そのもの
料金が高くとも最高の医療を提供していてブラックジャックみたいだなと
人々の為に彼から学ぼうとする香蘭はとても眩しい
白蓮の過去とかとても気になるので白蓮視点でも読んでみたい
Posted by ブクログ
医師を目指す娘が主人公の、中華ファンタジー。
国は、中原(なかはら)国。
高名な宮廷医だった祖父、その養子となって後を継いだ今は町医者の父という家系に育ったヒロイン・香蘭。
子供の頃から女の子らしいことには興味がなく、医者を目指しています。
女性でも医師になれないわけではないが、非常に狭き門、という設定。
白蓮という新しい診療所の医師が、腕は立つが法外な治療費を取ると聞いて義憤にかられ、貧民街へ乗り込む香蘭。
白蓮の態度は悪いが、想像を越える医術を目の当たりにして、弟子入りを思い立つことに。
実はこの医者、現代からタイムスリップしてる~?
ちょっと距離のある描きっぷりが、時々他人事のようなのがやや謎。
昔読んだ時代小説に、こういう文章あったような… あれも何故なのかは、よくわからなかったものです。
中華ファンタジーにはまり、もっと好みに合うのはないかしら~?と、探し求める日々(笑)
さて?
Posted by ブクログ
やたらに高い金額で医療を行う者がいる、と聞き
義憤に駆られて医院を訪れた。
連続短編で、主人公は理想を掲げてはいますが
冷静にきっちりと、見るものはみています。
しかし、潜り込んだ場所が場所なので
きな臭い話になりそうな…と思っていたら
それほどではなかったです。
これは、そのうちきな臭くなるのでしょうか?
師と仰ぐこととなった、がめつい医者ですが
言葉の端々から、もしかして…? というのが。
これもまた、お偉いさんと知り合い、というのと
一緒に分かるのでしょうか。
Posted by ブクログ
中華風の、ある意味異世界転生ファンタジー。
ただ転生したのは主人公香蘭ではなく、その師匠の医者白蓮で現代医療の知識を主人公が学んで病人を治療するという物語。
ただその設定を活かせているかというと微妙かなあ。
三つのエピソードのうち一つは精神的な治療だし、一つは政治的な問題だし、別に医者でなくとも良いんじゃない?という気がする。
ミステリー仕立ての所もあるのだけど、どれもなんともチグハグな印象だ。
このテーマなら白蓮を主人公にするか、もしくはヒロインの目に見えるような成長をもっと描いて欲しかった。
Posted by ブクログ
JIN-仁ーブラックジャックミックス中華風ファンタジー、綾瀬はるか主人公Verみたいな?
香蘭は下積みの修行中かと思いきや、いつの間にか東宮の外科手術出来る程の腕前になっいて、その上歌や舞の隠れた才能有ったり
白蓮は東宮の件には関りたくないと断った割には、香蘭には甘々で色々手を貸したり
細かいツッコミ所は有るけど、主人公ageageはラノベだから仕方ないか
Posted by ブクログ
まあまあかなぁ。ヒロインが転生者ではないパターン。今後続けば、そっちの事情も明かされるのかしら。今回だけでは何とも判断できないので、次に期待。
Posted by ブクログ
中華ファンタジー、しのとうこさんのイラストに惹かれて購入。
白蓮は現代から転生してきたのかな?
白蓮の物語が読みたくなりました。
少し表現が気になる処あったり、誤字?あったりします。
アナザーストーリーが出るなら読んでみたい。
Posted by ブクログ
話の筋は悪くないし、テーマもキャラクターもありがちではあるものの、世界観もテンポも含めて嫌いではない。この先があり、白蓮の設定が活かされるのであれば、読み進められると思うし、香蘭や白蓮のこの先は見てみたいと思うし、白蓮が何を考えているか、どうしようとしているのかは純粋に知りたいと思う。ただ所々文章や表現で引っかかることがあって、物語に入り込み切れないのが残念。
Posted by ブクログ
香蘭から漂うリケジョ臭。
女性らしい生活、お洒落、美醜は二の次で、医学のためならぼったくりな闇医者にも頭を下げて教えを乞う。
若さ故に突っ走る部分もあるが、彼女の行動はいつも一本筋が通っていてブレていないところに好感が持てた。
しかも、嫌がらせを受けても乗り越えられるスルー力と有能さよ。
女性らしさは後半に唯一舞や歌で見せたが、基本的には研究熱心で真面目に仕事と向き合う、自身に力が足りないとなれば、それをちゃんと認めた上で師匠に助けを求める。
あの年でここまでできるのはそういないと思う。
闇医者・白蓮の正体には正直驚いて、その後妙に納得した。
なるほど、Web小説によく見られるパターンの方だったか。
普通なら彼視点での主人公無双で話を進めそうだが、あくまで彼の弟子視点からの話だったのがユニークだった。
実際、彼は無双しまくってはいたが。
彼一人でいいんじゃないかなというほど万能キャラ。
まあ正体が正体だから。
東宮と顔馴染みなこと、これまで色々苦労してきたと公言しているのもあり、彼のこれまでの人生だけでも一本話を書けそうである。
番外編でもいいから、読んでみたい。
でもそうなるとありきたりのWeb小説になってしまうか。
でも気になる。
基本は町で「現代的な」治療をしつつ香蘭の成長を描き、後半は後宮で医者として事件を解決する話へ。
悪意に満ちた噂の主を突き止めても、完治しない病。
果たしてそれは。
悲しい結末と思わせておいてからの真相、それを用意したのは無論白蓮。
全ては彼の手の上か。
ただそんな彼すら翻弄するのは香蘭のようで。
最後の彼の言葉が気になるところ。
彼が得たものを想像すると、にやけてしまうのは自分だけだろうか。