あらすじ
柳生の庄、最大の危機。哀しみの兄弟対決。
三代将軍徳川家光から届けられた密書が、柳生左門を解き放った。
密書の中身は、「柳生を滅ぼせ」。
愛する家光から己を引きはがし、館に閉じ込め続けた、憎き御家を壊滅せよとの命だ。
ようやく家光の元に帰れると歓喜のあまり乱心した左門は、ついに柳生藩士に向けて刀を抜く。
一方、柳生の庄に足を踏み入れた淡海一夜と柳生十兵衛は、酸鼻を極めた地獄絵図に息を呑む。
柳生家最大の危機に一夜が取った動きとは?
そして、鬼神と化した左門と十兵衛の激闘の行方は?
驚天動地の第八弾!
【主な登場人物】
一夜:大坂一といわれる唐物問屋淡海屋七右衛門の孫。柳生家の大名取り立てにともない、召し出される。
永和:上方で味噌と醤油を商う信濃屋幸衛門の長女。恋敵に妹の須乃と衣津、伊賀忍の佐夜がいる。
柳生但馬守宗矩:一夜の父。将軍家剣術指南役。息子に十兵衛三厳、左門友矩、主膳宗冬がいる。
堀田加賀守正盛:川越藩主にして老中。徳川三代将軍家光の寵愛を受ける。
総衛門:江戸城お出入り、御三家御用達駿河屋の主。材木や炭などを扱う。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
2024.09.08
先生にもご事情があるのか刊行ペースが遅くなってきました。
また、バラエティーに富んだシリーズを出されているので、当たり外れがでてきました。
その中でも、このシリーズには勢いがあり、私は大好きです。
一つ、主人公一夜のキャラクターが立っている。
二つ、剣豪小説の味わいも色濃い。
以上です。
Posted by ブクログ
父親からの追手を長兄の柳生十兵衛の護りで無事に柳生の庄に辿り着いたものの、将軍家光の命で柳生の庄は壊滅状態に。十兵衛だけに心を許す淡海一夜は兄の懇願で江戸へ急を知らせに向かう。この辺りが不条理というか、自分の命を狙う父と次兄がいる江戸に何故に戻ると思ってしまう。
殺されないように、色々と策を用いる一夜。父は分かってくれたが、相変わらずの次兄。刺客まで繰り出す。知恵比べの様相。
十兵衛の片目を失う闘いがあり、家光の夢を奪うことになるが、柳生の生き残りを賭けた一夜の力がこれからも発揮されそうで目が離せない。
Posted by ブクログ
柳生家存続の危機。将軍家光の柳生家次男左門への執着は凄まじく、左門と十兵衛が命をかけた真剣勝負に。一夜は溜息をつきながら十兵衛のために走り回ります。大阪商人一夜復活はまだまだ先のよう
柳生十兵衛というと思い出すのが俳優千葉真一の黒い眼帯をした十兵衛。もしやテレビが白黒時代?(笑)