【感想・ネタバレ】ゲームの王国 下のレビュー

あらすじ

「君を殺す」――復讐の誓いと訣別から半世紀。政治家となったソリヤは、理想とする〈ゲームの王国〉を実現すべく最高権力を目指す。一方のムイタックは渇望を遂げるため、脳波を用いたゲーム《チャンドゥク》の開発を進めていた。過去の物語に呪縛されながら、光ある未来を乞い願って彷徨うソリヤとムイタックがゲームの終わりに手にしたものとは……。 第38回日本SF大賞&第31回山本周五郎賞受賞作品

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Posted by ブクログ

ネタバレ

前半と後半の時間軸が全く違っていて、その間の話を中としてあったらなお良かったと思う
ムイタックとソリヤはお互いに意識しあって生きていて同じに日になくなるのは最後の対戦で全てを出し合ったこたで決まっていたことなのかと感じる
少し話し合えば違った運命になっただろうにお互いのバックグラウンドが話し合うとかじゃなくて背負いすぎる、故にあんな最後になったと感じる
SFっていうと未来、宇宙の話って感じがしたが、史実を絡めるという新しいSFに出会ったと思う
ラディーはもっと苦しんでほしい

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2026年02月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

上巻はたしかにカンボジアの歴史的背景をもとに共産主義の破綻や翻弄される国民を描いていたはずだった。 
このテイストで物語が続くのかと思いきや、下巻に入った途端、2023年という現代に突然移り変わる。

そして、何より脳波を使ったゲーム「ブラクション・ゲーム」を基準に人の思い出や社会とゲームの違い、勝利と敗北…色んなところに話を展開する。最終的な場面はゲームの情景を説明しているのかムイタックとソリヤが思い出を懐古してるのかもぐちゃぐちゃなんだが、たしかにSF小説であり、でも読み手を置き去りにしてるような感じで…。

なのに、なんだこの満足感。

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2025年06月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

面白かった。
上巻から一気に50年近く進み、電脳ゲームの世界が絡んでくる。上巻より読み進めるのが大変だったけど、最終的には天才が真剣勝負を楽しみたいっていう根幹がブレなかった。
なんでカンボジアにしたんだろうってのは読んでもよく分からなかった…。ポル・ポトは下巻には登場しなかった。不正が行われる政治社会、汚いことをしないと勝ち進められない現実を描きたかったのかしら。
何にせよ、現実世界はラディーの一人勝ちに終わった。強すぎるし最後までずっと悪だった。

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2026年08月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

下巻で出てくるのは、ソリヤの養子、リアスメイ(政治家になるため養子をとった)と、アルン(中古転売屋の養子)、それからテレビ界隈の人と、警察官数人。ポル・ポトが、村人をほぼ全員殺した上巻の終わりから、一気に四十年ほど時間が飛ぶ。ポル・ポトが失墜した国で、ソリアは国を立て直すため総理大臣的ポジションを狙っていて、一方、ムイタックは大学教授になって、ゲームの開発に力を注いでいる。そのゲームの考案者がアルン。

ゲームは対戦型で、特定の感情を抱いた時に出てくる脳波によって、様々な呪文が使えるというもの。感情を抱くことには、記憶が関係している。そこから、逆に、特定の呪文を使わせるために、記憶をプレイヤーの脳内に作り上げるということに成功する(このへんがSF。あまり得意ではないので、完全に理解しているとはいいがたい)。

ムイタックがリアスメイにもちかけたアナログなゲームもなかなか興味を引いた。一方が、19枚の紙に自由に数字を書く。もう一方はそれを一枚ずつ開けていき、運命か抵抗か決める。運命だったらそこでストップ。抵抗だったら次の紙。19枚の中でいちばん大きな数字を当てるというゲーム。

「捨ててしまった九十一について、今でも後悔しています。でも、すべての数字を見なければ、その後悔すら存在しませんでした。」

人生における選択についても、同じことが言える。
対照的な生き方をしたリアスメイとムイタック。しかし互いに互いの、唯一の理解者であった。運命に翻弄された二人が、違う時代の違う場所で出会っていたら、どうだったのだろう。

上下ともに重厚で、内容も難しい。ただ、とても理解しやすく、おもしろく書かれている。カンボジアに起こった悲劇を、このようなフィクションにできるとは。これを読まなければ、わたしはカンボジアについて知らないままだった。小説ってすごいな。

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2026年05月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

クメール・ルージュへの迫害から、そのクメール・ルージュによる大虐殺までが描かれていた上巻は打って変わって、下巻では、2000年ごろから現代にかけてを舞台に、いまだ腐敗が続くカンボジアを救うために権力を求め、首相をめざすかつての少女ソリヤと、ソリヤが権力の中枢に近づいていく過程で、村の仲間や両親を見殺しにされたかつての天才少年ムイタックが(間接的に)戦う話が中心になっている。

ソリヤはカンボジアを救うという大きな正義を実現するため、腐敗した現実という「ゲーム」の中で権力を得ようとする。つまり、現実を操る。
一方、教授となったムイタックは、そんなかつての少女に対抗するヒントを、脳波を用いて仮想現実で戦う「ゲーム」に見出す。その「ゲーム」とは、プレイヤーは勝つために楽しい記憶を呼び起こすことが必要となるゲームで、開発が進むにつれて、人間は記憶を偽造することができると気づいた彼は、ゲームのクリア条件に絡む形で、プレイヤーがソリヤへのマイナスイメージを持つような記憶を偽造するように仕向けることでソリヤの支持率を下げ、彼女に勝とうとする。

最後は、現実と仮想現実それぞれの「ゲーム」で勝利をめざす彼らが互いに、子供時代の1日だけ一緒に「ゲーム」をしたことをかけがえのない思い出にしていることが描かれて、物語は終わる。

話の内容や登場人物の魅力だけでなく、さまざまな視点から作品世界が重層的に語られたり、「ゲーム論」「国家論」のようなものが散りばめられていたり、カンボジアの歴史について、おそらくかなりきちんと取材されたものが描かれていたりと、読むことの快感を味わうことができる作品だった。

上巻の感想にも書いたが、「テスカトリポカ」以来の興奮が得られた読書で、並べるのは両者に失礼かもしれないが、自分の中ではかなりイケてる。

「地図と拳」も気になっていたので、近いうちに読みたい。

※ 何人かの方の感想で「あとがきがよかった」とあるが、自分が読んだのは文庫版ではない。ハードカバーのバーコードが読めなかったので文庫で登録した。

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2025年03月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

下巻は突然現代になり、戸惑いつつ読み終わった。
ポルポトの娘かもしれない、という設定部分の話が、思ってたより広がらなかったのは少し残念だった。でも読み応えがあった。

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2026年07月06日

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