あらすじ
海の家でひと夏アルバイトをすることになった大学生の海夏人。灼熱の太陽のもと、ひたすら焼きそばを作る機械と化すが・・・・・・(「夏の鉄板前は地獄」)。震災で夫を亡くして以来、孤独に生きてきた冬美。スーパーで万引きしようとした空腹の小学生に、夫が好きだった豚汁をふるまって――(「マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン」)。巡りくる季節と人と命をつなぐ、とびっきり美味しいごはんの物語。個人経営の飲食店を舞台に、美味しい料理と温かな人間模様をオムニバスで綴ってきた人気シリーズの第三作!
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Posted by ブクログ
短編エピソードも温かく、エピソード同士が少しずつ繋がっているのも読む楽しみになっています。それぞれのエピソードに出てくる食べ物を作って見たり食べたくなる本です。
Posted by ブクログ
短い話の集まりみたいな感じですが、少しずつ繋がりがあり、それぞれ感動する話でおすすめです。
個人的には最初はそこまでかなと言う印象ですが、あとの話が感動的だったたので星5とさせていただきました。
Posted by ブクログ
心温まる食事にまつわるお話…読んでてほこほこしてくるのでこのシリーズ大好き!
豚汁の話が特に良かった。優しさが巡り巡って誰かの明るい未来に繋がってるってすごく素敵!
Posted by ブクログ
料理を作る人と食べる人、それぞれのドラマがあつて読み終わったあとはおいしいご飯を食べられることいつも自分を支えてくれる人へ感謝の気持ちを感じさせられた。
特にマイ・ハート・ウィル・ゴー・オンという章は、亡き夫が好きだった豚汁が巡り巡って誰かを救っている話で、豚汁を作った奥さんはかなり困難な状況だったけど、豚汁を作って自分を奮い立たせ、またそれが誰かを救っているという繋がりに感動した。
他の章でもおいしいそうな食事が出てきて、どれも食べたくなってくるお話ばかりだった。食べることは生きること、というように人生と食事は密接に関わっていると思う。ただ栄養をとるだけではなく、時に食事は自分自身を支えてくれる、救われることもあるんだと思う。
Posted by ブクログ
「YOLO」
前作から続くリック、ナンシー、綱木の話。
綱木が新たなステージに進むと感じの話で
飲食店の個人営業の大変さなんかも知ったけど
当の本人たちが仕事が楽しいからと言い切る
姿がカッコよかったな。
「夏の鉄板前は地獄」
地方の海の家って大変そうだけど、
それでもなんだこの人はと思ってた海の家の
オーナーの考えにすごく共感?同意?
たしかにこういう人がいないと地方都市って
どんどん寂れていくし、お客さんが少なった
からといって海の家がなくなっていったら
それもきっかけの一つとしてどんどん
その地域が寂れていっちゃいますもんね。
この話を読むまで海の家なんて
ぼったくりだと信じて疑わなかった。
いやいや鉄板の前で死にかけながらも
無心で焼そばを作る海夏人、何だかんだ
いっても自分で作ったやきそば一つでもひとに
美味しいって言ってもらえるだけでもうれしい
よねって思える話だったし、海夏人の機転で
出来た海鮮塩焼そば絶対おいしいですよね。
「サンクス・キビング」
パセリは飾りじゃない!親子の距離をぐっと
縮めてくれた素敵なスペシャリテを作る
パワフルなフランス人シェフと日本人が
忘れがちな「いただきます」やシェフとの
つながりでその地域が少しずつみんなが
いい方向へ向かっていく話でした。。
「マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン」
愛する人を亡くし元々だったがただの
作業と思って作っていた豚汁を
愛情を受けられない子供にだた美味しく
食べてほしいとこころこめて豚汁を作る
ちょっといいシーンだった。そしてその縁が
まわりまわって冬美のところに届いた時は
ちょっとジーンときました。
人生を変えるほどの「豚汁」、そして
すごく大変だったろうけど素敵な生涯だな。
各話の間の「おむすび交響曲」が各話を
絶妙につないでいたり、話のその後を
ちょろっと覗き見ている感じや
各話のそこそこキーになる話なんかも
描かれているので面白かったです。
何だかんだとここで話がいい方向に
急展開している気もしましたね。。
そしてここでも「豚汁」がつなぐ縁、
おむすびは 人と人とを むすぶもの、
そしてつながった縁、ほんとに全体を通して
こころがほっとするいいお話ばかりでした。