あらすじ
『古代文明の伝説にあるような便利で豊かな生活』を今世に取り戻すため、領地改革推進室にて文明の復旧を続けるアッシュ。
アジョル村にてトレント討伐の事後処理を終えたアッシュたち領地改革推進室の一行は、休暇も兼ねて温泉地があるスクナ子爵領へ。
そこで思いを伝えると意気込んでいたマイカは、先んじてアッシュから告白を受けてしまう。
『私はあなたのことが好きですが――あなた以上に好きなものがあるんです』
振られてしまったマイカだったが、アッシュを絶対に振り向かせるべく、優勝すればどんな要望も聞き入れてもらえる武芸王杯大会へ参加することを決める。かつて父親が優勝し、婚姻を果たして歴史に名を刻んだ大会。
一世一代の告白をするため、マイカは伝説の再演に挑む――!
理想の暮らしを手にするため、世界に変革をもたらす少年の軌跡を紡いだ文明復旧譚、第五幕!
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Posted by ブクログ
武芸王杯大会をクライマックスに据えた5巻である。
この巻は、事実上のマイカ回と言っていいだろう。
彼女の状況が序盤の加筆部で整い、アッシュと向かい合った前半のスクナ子爵領での挫折、そして後半の武芸王杯大会での逆転劇。
彼女の両親の物語を踏まえつつ、帯にあるように「伝説の再演」が描かれた一巻であった。
その一方で、後半は王都編でもあって、フォルケ神官やアーサー氏との再会もあった。
フォルケ神官の同僚であるトリス、ルススの両氏の登場、そして彼らを後援するアリシア王女殿下との対面などもトピックになるだろう。
明らかにマイカ回なのに、それでも食い込んでくるアリシア王女殿下、強いです……!
この巻もまた一巻での読み応えがある、骨太な構成が光った一巻であった。
表紙も含めてイラストは麗しく、加筆も豊富で、書き下ろしペーパーの「ライノが見たサキュラ魂」なども、外部から見た彼ら一族の異質性がわかる内容で大変面白い。
今回も文句なしに星五つで評価したい一巻である。
成長著しい彼らがイラストで描かれているのもまた見応えがあった。
温泉での一幕を描いたカラー絵、R-15指定しなくて大丈夫ですかね……?(笑)
キザ過ぎじゃない?
珍しく恋愛中心の話。
アーサーくんはどうするの?と、思ったらそう来たか…
しかし気づかないふりもここまで、最後はかなり気障過ぎじゃ無い?