あらすじ
ベルタンが手掛けた、大貴族パンティエーヴルの花嫁衣裳の評判は、ヴェルサイユまで轟いた。名声を得て、忙しく働くベルタンの耳に、オーストリアより輿入れする王太子妃専属のモード商を探しているとの情報が入る。後のフランス王妃マリー・アントワネットがいよいよ歴史の表舞台に立つ。世紀の結婚式が始まろうとするその陰で、陰謀が蠢く。ベルタンはルイ15世の公妾デュ・バリー夫人より秘密裏に仕立て依頼を受けるが――!?
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マリー・アントワネット
遂に出てきたマリー・アントワネット!
でもフランスに嫁いできた彼女は可哀想でした......。
ベルタンの活躍が公にならないのが悔しいです......。
おもしろい
マリーアントワネットも登場して、ますます面白くなってきた!個人的にシャルトル公爵夫妻が2巻でとてもよかったので、今回も出てきて嬉しい。
Posted by ブクログ
Webサイト「コミックバンチKai」で連載中の磯見仁月の「傾国の仕立て屋 ローズ・ベルタン」の第3巻です。マリー・アントワネットに重用され「モード大臣」と呼ばれたローズ・ベルタンを主人公にした作品。今回はマリー・アントワネットのオーストリア出発から結婚式まで一気に描かれます。「引渡しの儀式」「王女メディアのタペストリー」「ルイ・ルネのミサ」「花嫁衣裳」「結婚証明書」「当日の大嵐」など伝説化しているものも含め有名エピソードのオンパレードです。これからも作者の手でどんな風に料理されるのか楽しみしかないです。
Posted by ブクログ
史実をベースにしつつそこに漫画としての脚色を織り込む巧みさを感じられる一冊
マリア・アントニア、後のマリー・アントワネットがフランスに嫁ぐ中で繰り広げられる幾つもの物語。あまりに劇的な物語にマリー・アントワネットが主役になってもおかしくない構造。けれど、マリー・アントワネットが変化を迎える瞬間にドレスや化粧の変化を伴わせることで、これが仕立て屋ローズ・ベルタンの物語であるのだと明確にしているね
あの女帝マリア・テレジアが心配のあまり長文の手紙を寄越してしまう程の悩みの種であったマリー・アントワネットの自由さ
少女としては可愛らしいと愛でられるそれは一方で国と国を揺るがす婚姻の舞台においては不安材料となる。それは周囲が思うだけでなく、本人も感じているもの
だからこそ、婚姻の儀礼において華となる花嫁衣装に罠が仕掛けられるという事態の恐ろしさが否応なしに感じられるし、この場面でベルタンが関わってくることに頼もしさを覚えてしまうね
更にこの危機的事態に対してあのパンティエーヴルが余計なことは何も聞かずに高価なレースとダイヤモンドを差し出す展開は胸アツですよ…!
ベルタンが宣伝になる花嫁衣装、という以上の数多くの意味を込めてパンティエーヴルに贈ったものがこうして形を変えて帰ってくる描写は素晴らしいね!
それでも隠しきれない悲壮感があまりに多すぎて……
この事態にルイ・オーギュストは何を考えているのだろう?少なくとも結婚に対して乗り気ではないようだけど、だからって初夜に何もしないというのはどうなんだ……?
後にマリー・アントワネットと共に処刑されることになるこの人物がどのようにマリー・アントワネットの生涯を左右してくるのか…。今から恐ろしさを感じるばかりですよ