感情タグBEST3
悪くはないしこれがデビュー作だということを考えれば立派なものだとは思うのだが、手放しで称賛できるほどのものでもないという印象。
特にギャグ的な会話文がいまいち面白くないのが残念。
正直読んでいて辛くなる作品。一巻は特に。主人公は確かにカッコいいけど、行動がヤバい。素でやってはいないけど、正直引くよ。
千ラムネは3巻が面白いと思う。
Posted by ブクログ 2020年10月06日
ラノベにはどうしても人気を得難い主人公の特性というのが幾つか有って、それが大学生であるとか我儘が過ぎるとかそういったタイプが有ると思うのだけど、本作の主人公はまさかのリア充である。こんなタイプのラノベ主人公が存在するとは思わなかったと読み始めは衝撃を受けてしまったよ
主人公の千歳朔ってファッションリ...続きを読むア充とか隠れオタなどではなく、正真正銘のリア充であり、そんな人物を変化球無しで主人公にしてしまっているのだから驚き。
自分の狭い価値観がぶん殴られた気分になってしまったよ
ただ単純にリア充を主人公にしてしまったらそういった作品に慣れない人間にはとっつき難さしか無い。そこで典型的なオタクである健太を不登校から引っ張り出す、彼をリア充に引き上げるといった展開を主軸とすることで親しみやすさが増すようになっているね
また、当初はリア充に対して典型的な偏見を持っていた健太を話に絡めることでオタクである健太から見えるリア充像、そして朔が語るリア充像が多面的に描かれているのは千歳朔、そして彼の周囲に居る人間を理解する上で非常に役立つ構造になっているね
作中において朔は様々な場面で自分達の精神性を語る。それは時にはしつこく映ってしまう部分もあるものの、一方で彼に自分を語れるだけの自信が有るからなのだろうし、またそういった語り掛けに拠って健太の卑屈な精神性を変えようと本気になっているのだと伝わってくる
何というか、この千歳朔という人物は飄々と日々を楽しんでいるように見えてかなりナイーブに物事を考えているように思う。だから健太をリア充にする計画はかなりの準備を仕込んだ上での実行だし、事細かなフォローまでしている
そもそもヒーローの条件についてこだわりが有り、それに一種病的な程に縛られている点などは彼が軽い人間であるという偏見を持たせない作りになっているね
素質としてリア充的な部分を持ちつつ、リア充である自分を作り上げた彼は本音をあまり見せないタイプ。だからこそ、終盤に健太の為に吠えたシーンから彼の本質が見えて痺れてしまうね
リア充イケメンが主人公という新しいタイプのラブコメ(?) 1巻の内容としては掴みが微妙かなと思ってしまった。 ただこの主人公がこの先どうラブコメしてくのかは気になりました。