私は数学が苦手です…むしろ算数の段階から既に苦手でした。「足す・引く・掛ける・割る」以外の内容はほぼ忘れました。というより結局理解できずに学生時代が終わりました。そんな私にも「もしかしたら数学ってすごく楽しくて素敵なものなのでは?」と思わせてくれるのがこの作品です。
本作は、ある離島で小学生・関口ハジメと老いた数学者・内田豊が出会って始まる、数学にまつわる人々と数学のお話です。感覚を共有するというのは非常に難しいものですが、ハジメが数式を書いたり何かを見出したりするシーンには、数字が人に見えるとか風を受けて空を飛ぶとか、共感覚的な何かを可視化させたような表現があって、学生の私にはついぞ知り得なかった数学の美しさを知る人たちが、そしてそれを今まで見えなかった世界を見るために使える人たちが、本当にいるのだとうらやましく思いました。しかし同時に、遠くへ行くための方法は人によって異なり、それは例えばダンスかも読書かも音楽かもしれなくて、そして必ずしもうまく行くとは限らなくても終わりはないのだと、この作品は教えてくれているようにも思うのです。数学に苦手意識を持っている方にぜひ読んでいただきたい作品です。
感情タグBEST3
数学の話をしているんだけどずっと人の話をしている。数学を題材にしている作品には珍しい、人情を描いたものだと思った。(このことはまさに作中でも触れていたが…)
数学に興味をもつキッカケにもいいし、数学に興味をもてなくてもとても面白い。絵も可愛くキャラクターがいい
Posted by ブクログ 2023年01月31日
Dr.Stoneやはたらく細胞など子供の頃読んでおきたかったと思える漫画は多数あるが、こちらも新たにそこに追加された数学漫画。
小5男子が主人公。
数学=勉強というより、数学ってこんなに面白いんだ!と読んで新たな発見があった。
かつて数学を漫画にした作品があったのでしょうか。すごく難しい題材なのに、可愛い絵と物語で一気に引き込まれました。数学苦手でも全然読めますし、興味も出ると思います。
主人公のハジメくんが楽しそうに数字を操っている姿が印象的でした。
数学と一口に言っても色んな世界があることを教えてくれるお話です。
数学者の頭の中を少しだけ垣間見ることができます。
私とは全く違う世界が見えているのだなと。
どうやって見えているのか、どんどん知りたくなります。
とても興味深く面白いです!!
はじめが本当に楽しそうに数字で遊んでいる様子に引き込まれる!まさか自分の人生で数学やりたくてウズウズする日が来るなんて、思っても見ませんでした。新たな環境に飛び込んだはじめの行く先が楽しみ!
私は理系大学を卒業するくらいには数学を知っているが正直数学は得意ではなく、数学の天才と聞くと物凄い憧れがある。
このマンガは数学の重要な部分の意味合いについて正しく捉えているように思う。
トポロジーの概念や整数論などをいい塩梅で伝わるようにしているように思う。
でも数学と対峙するときはやっぱり...続きを読む孤独だなっとも思う。で孤独すぎるとポアンカレ予想を解いた人みたいになっちゃうのかな、なんて思ってしまう。ストーリーがあるようで無いような、禅問答が似合うマンガです。
Posted by ブクログ 2020年10月05日
過去の数学者たちがでてきたシーン、感動して涙でた、、
数学好きな人たちが数式をみて「美しい」って言う気持ちがちょっとだけわかったかも
でも、巻末の数学の話は全くわかんなかった、、笑
「世界を解き明かす」という純粋で強い好奇心が、数学の…いや学問の始まりだと思う。それを漫画という手段で、追体験させてくれる。数学と言うと「計算」「答えが一つで、あってないとダメ」「生活の役に立たない」とかボロクソ言われますが、そうじゃない。「数学」とは「世界」を表すもの、ということが分かる、素晴らし...続きを読むい漫画です。貴方が世界の不思議に触れ、心を震わせたことを覚えていますか?主人公・はじめと一緒に、世界に触れた感動を、思い出してはいかがでしょうか。
Posted by ブクログ 2024年04月03日
数学者が何を考え、どんな日常を送っているか、考えた事がない。でも、彼等が見ている世界、生活に触れる事ご出来たら、面白そう。自分が知っている世界は、ほんの僅かだから。新しい世界を見せてくれる作品は、素晴らしい!
Posted by ブクログ 2024年02月04日
毛嫌いしていた数学を勉強し直したいと思い始めた。ということで、先ずはマンガから。
数学の楽しさそのものを教えてくれる予感。
物語も、好きなことを選び進むこと、好奇心を持って行くことなどが感じられて面白い。
数学ってそういう学問だったのかと、思わせてくれる良いマンガ。
匿名 2022年09月28日
専門書を読み、高度な理論を考えているなどとするのではなく、はじめが彼独特の表現で自然を表現しようとし、そのことが数学の才能を見せているといった描き方が上手いと思いました。
数学の話と聞くと難しい内容の漫画なのかな、と思いましたが読みやすく、わかりやすいストーリーでした。数学において天才的な才能をもつ少年、はじめを中心として物語が展開しますが、いつのまにか読者も彼と一緒に数字の楽しさに魅了されていく^漫画です。
数学というとコツコツ論理を筋道立てて組み上げていって...というのが一般的なイメージだが、ある程度以上のレベルの数学者は問題を見たときに解答がひらめくそうである。論理建てた証明はそのひらめきを普遍的なものにするだけ、という話を聞いたことがある。このコミックの主人公もその例にもれないと思う。楽しい 美...続きを読むしい で数学を組み立ててゆく一種の芸術家と言えると思う。
この作品 数学に詳しくても詳しくなくても楽しめる良作だと思う。
Posted by ブクログ 2019年11月22日
数学が苦手な人でも、学びたくなっちゃう一冊。
夢に向かって進む少年の成長物語でもあり、親世代にとっては子供の背中を押し、離れて見守る子離れの話でもある。
ひなちゃんの「楽しいことが正解」って言葉に、グッときた。
面白い❗
正直、数式だの計算だのちんぷんかんぷんだけど、それでも夢やロマンや音楽や絵画がハッキリ感じられた。
はじめの成長も楽しみ。
ひなちゃんの「楽しいことが正解」って言葉、グッと来た。
Posted by ブクログ 2018年02月27日
年老いた数学者・内田豊が廃校になっている母校(中学)の壁に残していた数式を完成させた者がいる。関口ハジメ、小5、世界を知りたい為だけに独学で数学にのめり込む少年。ウチダはハジメを故郷の離島から連れ出し、数学の世界へ導こうとする…数学の事なんぞ全く解らなくても、好きなものに集中するハジメの生き生きとし...続きを読むた生命力を感じるだけで面白い。独自の数式を地面に描いているハジメに声を掛けたウチダを問答無用でぶん殴る描写(集中が切れるから)、あそこで掴みはOK的に持って行かれる(笑)
Posted by ブクログ 2023年01月01日
何が好きか、何が楽しいか。
周りに変人と思われても、自分が好きだと思ったものを大切にする。そして。その大好きなものを、少しでも、一人でもわかってくれる人が現れてくれるように、努力する。
数学を通じて世界を知る。
数学だけど、「数」は手段であって、情緒である。
というのが素敵な表現だなと思った。
...続きを読む世の中の正解ではなく、
自分の正解を探す旅。
Posted by ブクログ 2020年09月01日
老いた数学者・内田豊と、故郷・米作島の少年・関口ハジメ(少年)との出会い。
独自の数式や考え方により、彼は世界を捉えようとしていた...
彼の才能に惚れ込んだ内田は、ハジメ少年を鍛えるため、自ら京都に連れて帰る。
『もっともっと数学を知りたい!』
2人の出会いは、数学界に何を呼び起こすのか?
そ...続きを読むして、出会うもう1人の天才少年とは?
『まだ誰も見たことのない世界を、僕は見たい』
Posted by ブクログ 2019年08月15日
【あらすじ】
老数学者・内田豊は出身地である米作島での講演後、ふらりと立ち寄った母校で数字と楽しく遊ぶ関口ハジメ(小5)に出会った。彼は独自の式や考えで、世界を解こうとしていた。雲の動き、木の枝の分かれ方、トンボの翅脈、自動車ナンバー、学級委員決め・・・。ハジメは見えない世界を数学で解き明かしたい。...続きを読む読めば、数学が少し好きになる。天才が少し好きになる。世界の見え方が変わってくる。
【感想】
Posted by ブクログ 2018年10月02日
著名な老数学者の内田は、学問の上で老いを感じ始めている。故郷の島の廃校となった母校の中学校で、若き日の自分が書き綴った数式が完成されているのを見つける。誰が解いたのか。驚く内田が見つけたのは、小5の少年ハジメだった。
世の中を数式でとらえて考えるハジメ。周囲の人たちは、その才能に気付いていないが、内...続きを読む田は自分の住む京都でハジメを育てたいと考え、親を説得する。父親は反対するが、ハジメの中に何かを感じていた母親はハジメに判断をゆだねる。ハジメは、内田に見せられた数学の一端を「面白い」と感じ、もっと知りたいと京都へ行くことを決める。
1巻は、ここまで。もう一人の天才少年・手嶋(小6)というライバルが登場する。ハジメに自分の残りの数学人生をかける意気込みの内田との関係も、これからどうなるのか?