あらすじ
数学的才能に溢れている関口ハジメは、老数学者・内田豊のもとで日々成長。数学検定1級にも合格した。同じく数学検定1級に合格したハジメに恋心を抱く少女・剛田ハチ、ライバル手嶋も成長。さらに、ハジメと手嶋は、各々新しい道を切り開き、数学能力を開花させていく。だが、ハジメにまさかの危機が迫る…。
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私は数学が苦手です…むしろ算数の段階から既に苦手でした。「足す・引く・掛ける・割る」以外の内容はほぼ忘れました。というより結局理解できずに学生時代が終わりました。そんな私にも「もしかしたら数学ってすごく楽しくて素敵なものなのでは?」と思わせてくれるのがこの作品です。
本作は、ある離島で小学生・関口ハジメと老いた数学者・内田豊が出会って始まる、数学にまつわる人々と数学のお話です。感覚を共有するというのは非常に難しいものですが、ハジメが数式を書いたり何かを見出したりするシーンには、数字が人に見えるとか風を受けて空を飛ぶとか、共感覚的な何かを可視化させたような表現があって、学生の私にはついぞ知り得なかった数学の美しさを知る人たちが、そしてそれを今まで見えなかった世界を見るために使える人たちが、本当にいるのだとうらやましく思いました。しかし同時に、遠くへ行くための方法は人によって異なり、それは例えばダンスかも読書かも音楽かもしれなくて、そして必ずしもうまく行くとは限らなくても終わりはないのだと、この作品は教えてくれているようにも思うのです。数学に苦手意識を持っている方にぜひ読んでいただきたい作品です。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
数学の面白さを学べる。だけでなく、問いを立てる上で重要なことは、面白がることが大切というセリフで、大切なことを学べる。
問題解決は、問いを立てることが解決のための大半を占めるということを、何かの本で読んだが、その前提が面白がることというのは、最高だ。
『わからないものは、怖いし、面白い。面白がることは、曖昧でわからないものを問いに変える最良のアンテナになる』
そして、数学にも体系があることを知る
Posted by ブクログ
だんだん数学が難しくなるに従い、訳が分からなくなって、興味を無くしていった。歴史とか、生物の方が、面白かったから。今思うと、とても残念な事をしてしまった。時計を巻き戻したい…。