あらすじ
人形作家・宮方天音の素顔は地味な派遣社員。ある日、贔屓の画材屋店主から古い粘土を譲り受け、ドイツの全寮制のギムナジウムをテーマに、7体の少年を作り上げる。すると、人形たちは天音の考えた設定通りに動き出した。それだけでなく、粘土で作ったネックレスにキスをしたことで、天音はギムナジウムの世界に入り込んでしまう――。
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Posted by ブクログ
少年人形たちの関係がドロドロし始めてる。
フィリクスの心の闇。ヨハンの身体。ゼップの行為。テオの策略。
最初は明るい話だと思ったんだけどこれはこれで面白い。でも鬱。
アマネの人間関係も気になる…。
Posted by ブクログ
人形作りが趣味の天音(アマネ)が年代物の粘土で作った人形たちが動きだして…から、築80年の家屋を改造し、彼らの為のギムナジウムを作ったら、中学生の自分が設定した彼らのキャラクター性がドラマを紡ぎ出した、と言う作品なんだが、24年組などを読んで育った世代には、自分も出来ればこう言う人形を作りたいし、愛でたいし、設定考えて妄想したいし、と思うだろう(笑)妄想が作り出した「彼ら」の設定がどんな化学反応を起こすかも突きつけられると言う皮肉。妄想もほどほどに、と言う戒めが作品のメッセージではなく、自分が生んだ「想像の産物」と如何に付き合うか、妄想に呑み込まれるか、そうじゃないかを試されている気分になるかもしれない。