あらすじ
人民の、そして姫の騎士として永年の怨讐に老騎士は立ち向かう――。辺境を揺るがした「印形」と「二重の螺旋」の謎。それはバルド・ローエンが愛したアイドラの息子ジュールランの出生にまつわるものだった。仇敵カルドス・コエンデラは己の野心の為にその秘密を利用して恐るべき陰謀を仕掛けた。――老騎士はひとり、カルドスの城に乗り込む。
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老いた未来にこんな渋い生き方ができるなら、年齢を重ねるのも悪くないと思わせてくれる作品。
10代20代だけが主人公じゃない。60近い渋メン爺さんバルド・ローエンが主役のファンタジー冒険(グルメ?)活劇。
全盛期を過ぎた英雄騎士が、名誉も地位も財産も捨てて、身一つで残りの余生の本懐を探しにでる生き様が渋くカッコよく描かれています。
もう体はうまく動かないけど、年齢を重ねて得た重厚な経験と知恵で危機困難を乗り切るバルド・ローエンのスマートさに、年上好きの女性もメロメロになっちゃうかも?!
時折挟む、食事シーンも味わい深く表現されていて、居酒屋で一杯やりながら読みたくなっちゃいます。
年取ったなーと感じちゃう年頃のセンチメンタルな中年男性諸君!必読です!
感情タグBEST3
一つの旅の終わり
今巻でバルドの旅に一つの区切りが付きました。
旅の物語としてもこれまでに立ち寄った町でのグルメリポートが特徴的な今作ですが、シリアスな展開が続くからかコミカルな要素は鳴りを潜めます。
バルドはいわゆる無双系ではないのでヒヤヒヤする場面も多かったですね。話の展開も無理がないし、憎まれキャラがしっかりと仕事をしているし、回りのキャラも良い味を出しているしでとても面白い巻でした。
新しい展開を迎えて、ますます続きが気になりますね。
カルドスの悪役っぷりが圧巻
序盤のクライマックス カルドス・コエンデラとの対決シーンがが非常にカッコ良い スタボロスの死が多少唐突だが主人公バルドとの絆が感じられるエピソードもグッとくる 見どころあり過ぎ