あらすじ
ときは享保20年(1735)初夏、改革の嵐吹き荒ぶ8代将軍吉宗の時代。わずか1万5000石の磐城湯長谷藩に隠し金山の嫌疑がかかり、幕府老中から「5日以内に参勤せねば、藩を取り潰す」と難題をふっかけられた。若殿様以下7名は東国一の忍びの力を借りつつ、陸前浜街道、水戸街道、さらには山野を踏み越え江戸城本丸へ急ぐ。軽量化のため竹光しか持たない一行を阻む公儀御庭番と百人番所の精鋭。湯長谷藩の運命や如何!?
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Posted by ブクログ
感想
笑いあり、涙あり、お色気あり、戦いありの全部詰まった勧善懲悪ストーリー。楽しく歴史を学びながら読める!
あらすじ
東北の湯長谷藩はわずか1万5千石の小藩。当主の内藤政醇は領民のための政治を行う名君で曲がったことが嫌いだ。
この度、老中松平信祝の出世争いの種として湯長谷藩の試掘の金山に目をつけられ、参勤交代が終わった後、すぐに五日で江戸に参勤交代せよとの命が下る。
松永の仕打ちと狙いに怒る内藤は何としてでも参勤交代を五日で成し遂げると心に誓う。
道中は家臣とはぐれる、公儀隠密から狙われる、道案内に裏切りに合う、大名行列との遭遇、偽装行列のための中間との揉め事など色々あったが、みんなが知恵を絞ってなんとか切り抜ける。
Posted by ブクログ
絵にかいたような悪代官(正確には代官ではない)から5日で江戸に参勤するよう言われた、湯長谷藩の、超高速!な参勤交代。山の中の強行軍、宿場での奇策、いざというときの湯長谷藩の殿と家臣たちの強さ、仲間同士の熱い絆、切なく燃え上がる恋、すっきり爽快な結末、これでもかという詰め込みっぷり。ちょっと展開が早い(なにしろ5日しかない)が、これは面白いに決まっている。脚本なので、文章に飾り気はないが、そのお陰で読みやすくなっている。
やはり段蔵が一番魅せてくれた。生き残りを期待したが、やりきったのはやりきったので、良かったというべきか。
Posted by ブクログ
時代は徳川第六代幕府、吉宗の時代。
極貧藩である湯長谷藩は人格者である藩主、内藤政淳の元、貧しくも平和に暮らしていた。
そこへ火急の伝令が江戸よりもたらされる。
これから5日以内に江戸へ参上せよとのこと。
元々、ひどく金がかかる参勤交代は2年に一度なのに、それを火急でとなると、財源もなく湯長谷藩は窮地に陥る。
それでも知恵もの老中の相馬の奇策により、とりもなおさず湯長谷藩の面々は出発する。
お世辞にも参勤行列とは言えないたったの6人で。
読み始めた時は奇をてらった歴史エンターテイメントくらいかなと考えていたけど、半ばくらいから藩主の人のよさに温かくなり、話の展開自体も急展開を迎え、俄然面白くなってきた。