【感想・ネタバレ】新装版 孫子(上)のレビュー

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Posted by ブクログ 2013年02月27日

孫子の兵法を記したとされる孫武と孫殯を描いた作品。筆者は史記列伝に記載されてる僅かな記述より想像を加え大きな物語を描いた。後書きにも書いてあるが一人の歴史上の人物を描くのはその人物と同じ呼吸をして人生を生きる事だと。読んでいても大きな息吹を感じる秀逸な作品。

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Posted by ブクログ 2011年10月15日

孫子〈上、下〉 (講談社文庫)
孫子は兵法書やビジネス書などいろいろ出版されていますが、今回は人物に関する小説『上巻』:紀元前500年頃 呉の孫武 過去にあった戦の研究を進めているうちに法則に気づいていく。のちに呉の将軍として負け知らずの戦いをしていく ★3.6
『下巻』紀元前350年 斉の孫臏 親...続きを読む友の龐涓の嫉妬にあい両足を切り落とされてしまい復讐の為に立ちあがる★2.9

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Posted by ブクログ 2010年04月15日

孫子の兵法を記した,孫武とその5世孫臏の話。上巻は孫武。下巻が孫臏。
本書を読むまで,孫武とは百戦錬磨の将軍だったのだろうと勝手に想像していたが,全く違った。戦争の研究家で,文人肌の人間のような感じだったのだなと思った。しかし,研究家で机上の論理であり,実践では使えないだろうという呉王闔閭の問いに対...続きを読むし,『理は形(実)を離れたものではありません。形の中に理を見て整理したものであるので,理の中に形が有るべき道理です。理は即ち形であり,形は即ち理です。実地に応用して役に立たないはずはない』と言い切っています。戦についても,『戦わざる以前に既に勝っていなければならないと。戦って勝つのではなく,既に勝っているものを自ら確認し,敵に確認させるために戦は行うのだと。』策についても『情勢によって施すのが最も良いと。前もってここから手を付けて,こう向こうが出たらこうというように決めてかかっては,ことが予想通りに運ばない時にはかえって途方にくれることになる』と。
次に孫臏。この人は,宮城谷氏の小説で出てきたの幾分は前知識があった。友人であり,援けて来た龐涓に罠にはめられ復讐の鬼になるが,中国では結構こういう場面に出くわす。伍子胥などもそう。『世に必勝の算はない,すべて比較的なものだ。』『斉の威王にこういう話がある。威王の宰相の鄒忌が言った言葉に,妻が自分を立派と言うのは贔屓しているからで,妾が自分を優っていると言うのは恐れているからで,来客が自分を美しいと言うのは機嫌をとっているからです。このように人は真実を知りがたい状況にあると。』『巧遅は拙速に及ばず。合戦において,躊躇逡巡ほど悪いものはない。だから優れた将軍は瞬間に最も効果ある方法が見つけれるよう訓練しているもの,またはその天資が備わっているものである』と。
全2巻

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年11月20日

第二次世界大戦を生き抜いた著者が見ているなら世界観が見えて面白かった。現代の価値観や感覚とはまた違う、あの時代の考え方が散見されて、孫武の生涯の物語よりも、著者の考え方が面白かった。
孫武がいわゆる学者であって、武将ではないという描かれ方は面白かった。孫武が自分の理論に自信を持っていて、それを広める...続きを読むことや教える事をしたかっただけで、自分の理論をもとに万の軍勢を率いて戦い、呉の国で出世したかった訳ではない、英雄になりたかった訳ではないという設定は読んでいて共感する部分があって、感情移入しながら楽しめました。

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Posted by ブクログ 2011年12月18日

孫子の兵法で有名な孫武を描いた一冊。一介の軍略家がどうやって呉を代表する大軍師まで上り詰めたかが記されている。おなじみの呉王の愛妾を軍事訓練で処刑して、軍事においては国王の命令に背かなければいけない時もあると、軍規の絶対性を説くエピソードもあった。特に、呉子杵との身の振り方のコントラストも痛烈だった...続きを読む。新王に変わったらさっさと隠遁してしまおうとする孫武とあくまでも呉にすがりついて助けようとする呉子杵の姿勢と生き方の違いがとても印象に残った。あの時、孫武が呉に残っていたら、と思ってしまった。

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購入済み

怜悧で知悉な描き方

2020年04月25日

海音寺先生の歴史ものは実に人物の人間性を現代人にも理解できるように描いており怜悧で知悉さを矯激に感じる。

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