あらすじ
宇治の山荘を訪ねた匂宮は、薫を装い浮舟と契る。2人の男の間で揺れ迷う浮舟は、苦悩の末に死を決意。入水を図るも果せず、助けた横川の僧都により受戒、出家する。生存を知った薫は便りを寄せるが、浮舟は拒絶し会おうとしない。大長編小説「源氏物語」54帖、圧巻の完結篇。第1巻は、浮舟、蜻蛉、手習、夢浮橋を収録。
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Posted by ブクログ
え!!!!!十巻も待たせたのに、こんな終わり方?!日本に誇る有名文学作品の終わりがこうだったとは。長い源氏物語の中で一番の衝撃がここにある。
歴史の授業を聞いていると、平安時代はとっても昔で、文明が未発達というイメージがあった。しかし、源氏物語の登場人物に触れて、現代に住む私たちと心はほとんど変わらないということがよく分かった。
源氏の栄華が語られる前半、そして宇治に舞台が移る後半。どちらも個性溢れる登場人物の心理が巧みに語られ、昼ドラさながらどんどん惹きこまれていく。特に宇治が舞台の後半は、頁をめくる手が止まらず、どこで休憩しようか迷った程だった。
寂聴氏は「男はせいぜいこの程度よ、という紫式部の声が聞こえてくる」と解説で書いているが、私には「あるよね~、そういうこと」という女房達の声が聞こえてきた。
そんな昔の物語を、こんなに生き生きとした文章で読むことができることに感謝しなければならない。他の訳本が進まなかった私にとって、寂聴氏の源氏物語は、抜きんでた名訳であった。話も面白いし、読みやすいし、是非色々な人に手にとって欲しい本である。
Posted by ブクログ
全10章もある中で最後は唐突に終わって、え?となった。
散々、浮舟を巡って薫と匂宮で争われた後、不倫してしまった自分をなんと汚らわしいものかなどなど浮舟は考え込み、自分が死ぬのがいいのだ、やはり、こんな宇治川に身を投げるしかない、と最終結論を出す浮舟。そして失踪し、早々に葬儀まで行われたが…
実は生きていて記憶喪失になっている!という、現代ではベタな展開で笑ってしまった。
うまく出家することができ、紫の上の悲願を代わりに達成したかのような、ややこしい二人から逃げ切り成功である。
浮舟が生きているという噂を聞いた薫は手紙を出して会おうとするが断られ、もう誰か男がいて囲っているのかしら、などと思った。
↑で、唐突な源氏物語終了である。
訳し終えてからの感想でもあるが源氏物語を出家物語と呼びたくなる、と巻末にて訳者が述べており、確かに、源氏が一番気にかけた紫の上は最後はあれだけ出家をしたがっていたのを断られていたり、今作の浮舟も死にたがっていたが命拾いした末、早く出家したいととにかく頼み込み成功したり。
それらの場面が一番印象に残った。
浮舟
蜻蛉
手習
夢浮橋