【感想・ネタバレ】ディープラーニング活用の教科書のレビュー

あらすじ

インターネットに遅れること20年、ディープラーニングは、
「汎用目的技術」の1つとして、あらゆる産業を変えていくとみられています。
汎用目的技術とは、古くは動物の家畜化、車輪、印刷の発明から、鉄道、電気、
自動車、インターネットまで「原理は単純で汎用的でさまざまなことに利用できる」
技術のことをいいます。

本書は、ディープラーニングが与えるインパクトを事例を基に解説します。
第1章では、東京大学大学院工学系研究科 特任准教授の松尾豊氏が描く
「ディープラーニングをベースにしたAIの技術的発展」(ロードマップ)を解説。
第2~5章ではこのロードマップを基に国内の先進事例を分類して紹介していきます。

カツ丼の盛り付けを判定、泳ぐマグロの数を数える、クリーニング衣類を判別、
文章の校閲、河川の護岸の傷判定、送電線の異常検知、道路下の空洞を探る、
タクシーの乗客数予測、テレビCMの効果を予測、お弁当の盛り付け、重機で自動掘削、
白黒映像の色付け、仮想アイドル画像の生成、プロ並みアナウンサー、人の話し方を
まねる……続々登場する、こうしたディープラーニングの驚異の活用法が分かります。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

ディープラーニング(DL)のビジネス活用事例や導入時のポイントに触れた本。

・DLは「汎用目的技術」であり、あらゆることに利用可能。
汎用目的技術:原理が単純で汎用的で様々なことに利用可能。

・DLはすでにコモディティ化しているため、ビジネスへの応用力・構想力が問われるフェーズにきている。

データだけに依存するとグローバル企業に勝てない。データとモノをつなげることやいかにユニークなデータを集めれられるかがカギ。

・今、急速に進化しているのはマルチモーダルな認識。

・DLで100%こなそうとするのではなく、タスクを分割したり、人間がどうやってヘッジするかを考える。

・どの水準になったらビジネス活用が可能か考えておく。

・データが重要になるビジネスにおいては、どうやってデータを獲得するかがビジネス上の肝であり、データが集まるよう「必然性」を工夫できるかも考えるべき

・AI活用で重要なこと:「経営のイマジネーション」「ビジネスインパクトと費用の試算」「多産多死を前提に、チャレンジを続ける」

何度も出てくるのは、「AIは道具であり、どう使うか(どんな課題を解決したいのか)が大切。現場を知っていて課題設定力があり、AIの使い方を知っている人材が重要」というメッセージ。

言うのは簡単だけど、やってみないとわからないこ上申してやるのは、崖から飛び降りるぐらい怖いなー。

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2019年01月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ディープラーニングの様々な活用事例について紹介した一冊。参考になる。

<メモ>
・ディープラーニングの発展ロードマップ
 画像認識、マルチモーダルな認識、ロボティクス、インタラクション、シンボルグラウンディング、知識獲得というフロー

・マルチモーダルとは映像、おと、各種センサーなどの情報を複合的に扱うこと。現在急速に技術が進化している分野
行動予測や異常検知を実現する。

・ロボティクスとは、環境変化にロバストな自律的行動を実現するもの。自動運転など。

・オムロン ドライバー見守り車載センサを開発 認知、判断、操作の状況を判定する。前方注視しているか、運転い復帰できる状態か、運転席にいるかなどを判定する。

・AIがもたらす経営効果は製品サービスの付加価値向上、オペレーション効率化、業務プロセス最適化。

・積極的にモデル開発すべきは、自社にしかないデータを活用した領域

・AIが得意とする領域。1つは法則が自明でない膨大なデータから法則性を見つけ出すこと。もう1つは法則は分かっているが、目的に達する最適な手段がわからないときに手順を見つけ出すこと

・アプローチ
何がしたいのか、何ができるのか
ディープラーニング、機械学習、ITシステム、機械、人のどれでアプローチするか
ディープラーニングの場合
1クラウド、オープンソースを利用
2自社AIを持つ企業のAIを活用(API)
3独自開発 自社開発、ベンチャー、大学など

・活用がうまくいくデータの6条件
1正規化・整形されていて、AIが読み解くべき情報のみに整理されている
2データを説明する情報が多い。説明変数多い
3可能な限り個別の情報が特定されている
4欠損がない
5偏りがない
6データ数が多い
他の例ではデータ量が多い、データのアノテーションの質が高い、アウトプットが明確に定義されているなど

・タスクを分解して、必要なデータを定義し、その上でデータ収集、開発、実証テストとつなげていく。

・AI活用で大切なことはトップのイマジネーション。ビジネスが成立するかどうかの仮設設定力や構想力。そして投資するマインドとスピーディーな意思決定。企業体の変革とAIを中核にしたデジタルシフトを行うことが重要。

0
2019年06月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「時代の流れに遅れている自分を実感」

「ディープラーニング」という言葉がニュースやネット上で見かけることが多くなったがそれについて知識がなかったので読んでみました。

本書の事例の紹介から、AIは日本各地で様々な職種で活用されていることがわかりました。特に、AIアナウンサーが「辛い」を「つらい」と「からい」を使い分けて読めるというところに驚きました。

AIの活用で業務効率とサービスが向上し、より寛容な社会になっていけばよいと希望的観測をもちました。

なお、「教科書」と銘打っていますが、それ以前の入門書等で少しディープラーニングについて知識がないとサクサク読み進められないかもしれません。

なぜなら、見たことのないカタカナ・専門用語のオンパレードだからです。
本書の読者はディープラーニングについて知識がある人を想定して書かれている本なのかもしれないですが。

例.米グーグルの「テンソルフロー」
・・Googleが開発しオープンソースで公開している、機械学習に用いるためのソフトウェアライブラリ。(wikiより)
私は存在すら知らなかったです。
しかし、このような状況が、日本におけるAI人材の不足と言われる所以なのかもしれません。
つまり、AI業界で基本的な言葉(例。テンフルソロー)でさえ一般人に浸透していないということです。
本書を通して、今後AIについて、知らないと情報格差が生じるのではという危機感をもったので少しずつ知識を深めていこうかと思います。

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2019年03月22日

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