あらすじ
消費者の関心が「所有」から「利用」へと変化するなかで、サブスクリプション(継続課金)・モデルに移行した企業が急成長をとげている。アドビ、ネットフリックス、コマツ、フェンダー、ニューヨークタイムズ…はなぜ成功しているのか。どうすればこのモデルに移行できるのか。Zuoraの創業者兼CEОが初めて明かす。
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Posted by ブクログ
サブスクリプションとは毎月決まったお金を払うことで受けるサービスで、単なる支払方法の選択肢の一つと考えていた私に、著者は「商売を根本から変える"パラダイムシフト"なんだよ」と教えてくれる。これまでメーカーは魅力的な「物」を作って魅力を宣伝し購買意欲を促し購入してもらって商売を成立させてきた。その商売モデルは「"物"第一主義」で、製造、マーケティング、宣伝、全ての活動はそうして回っていた。一方、サブスクリプションは中心に「顧客」がいる。顧客が求める多種多様なニーズをくみ取り、それに応えることで顧客がサービスから離れることを阻止し、サービスによって顧客が成功することが成功につながる。それは商売の構造的変化と言える。
例えばCMに流れてくる「ブランドバッグのサブスク」を考えてみよう。気軽にブランドバッグを持ってみたい人には魅力的なサービスだ。ブランド品は高価で手が出せないから価値が高く、憧れの品だった。けれどそれが気軽に持てるとなると、相対的に「ブランド」の価値が下がり、「憧れ」の度合が減る。ブランド自体の価値が低くなるとそのサービスの魅力が下がり、結果的に使う人が減っていく。サービスを広げれば広げるほどこの現象が起きる。サブスクが"物"第一主義を破壊する象徴のようだ。
そう考えてみると、"物"第一主義が壊れるということはとてつもなく大きな物を破壊することを意味していないだろうか。
私達が生きている「資本主義」とは「"物"第一主義」に立脚していた。何かを持つことに夢をまとわせ、それに向かって努力する。「裕福さ」とはそれを叶えられるから目指す到達点だった。「いつか、憧れのシャネルを何ら気兼ねせず買って銀座を闊歩するのよ」と夢を描いていた人は、サブスクでシャネルを持ったらどんな気持ちになるのだろう。
「所有」から「サービス」への移行。これがもたらすものは現行商取引を根本から変える。それはすなわち、私たちが今「素敵、持ちたい」と思わされてきたもの、例えばブランド品や車や家などが、容易く「サービス」という形で使えるようになることで、その「素敵」価値を大きく下げる世界だ。それは私たちの「夢」の形も変えるだろう。物づくり大国日本はどうしたらいい? これからの若い人は、混沌から「価値」を見出し育てる力が必要になる。
Posted by ブクログ
サブスクリプション 2021.02.28
- これからのビジネスの目標は、まず特定の顧客のウォンツとニーズに着目し、そこに向けて継続的な価値をもたらすサービスを創造すること
- 全米の小売の売り上げの85%はリアル店舗で発生しており、今も増加している
- ハードウェア事業には季節性がありアップダウンが大きいが、サービス事業は一貫して予測可能な成長を示している
- 筋書きを逆転させるとは、全ての発想を製品からではなく顧客から始める
- スターバックス:お客様に店に行きたいと思ってもらえるようなショッピング体験を提供すること、その体験をリアルだけでなく、デジタルとモバイルの関係の中でも提供すること
- ケーブルTV会社:ネットに接続された住宅のOSになれる機会がある。数年のうちに、住宅の防犯サービス、冷蔵庫の買い替えどきの通知、屋根板の浮き上がりの発見などのサービスを提供しているかもしれない
- カニエ・ウエスト:実際にはまだ完成していないアルバムをリリース
- リース:特定の車に利用者を縛り付けるが、サブスクリプションはさまざまな車種に乗ることができる
- ガーディアン:利用者から会員方式で寄付を募る
- The Economist:紙だけではなくデジタル版にも課金
- New York Times:読者との関係。そのためには読者と直接つながっている必要がある
- 勝負はスケールではなく、優良読者とのエンゲージメント
- 今日の革新的な企業はOne sides fits allのERPではなく、Plug and playのSaaSプロバイダを活用するようになっている
- IoT:2030年までにIoTは現在の中国経済の規模、すなわち14兆ドルの部門へ爆発的な成長をすることが予想されている
- バラバラの製品ではなくシステムとしての製品を売ることができるようになった
- デジタルトランスフォーメーション:ビジネスを製品中心から顧客中心に変え、顧客と企業の関係を変えるもの
- 製品を中心に据えたアプローチ:細切れの組織を生み出し、組織間で顧客を奪い合った。経営陣は近視眼的発想に陥る
- 新しい世界では、企業は自らの手で部門の壁を壊さなくてはならない
- アジャイルソフトウェア:プロセスやツールよりも個人と対話を、包括的なドキュメントよりも動くソフトウェアを、契約交渉よりも顧客との協調を、計画に従うことよりも変化への対応を
- サブスクリプションサービスほど、ワントゥーワンマーケティングをよりよく実現する方法はない
- サブスクリプションビジネスの拡大:利用増加による成長、機能追加による成長
- 商品を顧客に移転させて終わりだったビジネスが顧客と長期に渡って関係を結ぶことへと変わった
- プライシングが成長のためのテコ:プライシングは推測に基づいて検討するものではなく、テストに基づいて決めるもの
- 年間定期収益ARR:ARRn-Churn +ACV=ARRn +1
- 従来のITシステムが対応できない3つの問題:サブスクライバーの経験を反映させられない、価格を素早く変更できない、カスタマー・インサイトを得ることができない
- サブスクリプションビジネスは顧客の幸せの上に成り立っている唯一のビジネスモデル
Posted by ブクログ
指定教本その2。
ざっくり、「サブスクモデル」についての本。
ただ単に料金形態の話ではなく、ビジネスモデルそのものが変化しているんだよということ。
ーーー製品中心から顧客中心へ すべての発想を、製品からではなく顧客から始める
必要なのは「車」ではなくて「移動」。
届けたいのはモノ・サービス・体験ではなくて、その効果 ってこと。。。
サブスク文化、とは自社のサービスを使ってくれている顧客に確実に成功してもらうこと。
そしてそれを自社の収益に変換すること
サービスを売ることよりもそれを適切に「使って」もらうことの方が難しい・・・
アドビのサブスク化の分析がすごいなあと思ったのは
事業拡大しているけどそれはおもに顧客単価/商品単価の結果であり、ユーザー数は増加していなかったってことに気づいてた
移行期の大きな「魚」を飲みこんででも、
現状を打破しようという姿勢がさすがだなぁと。
サブスクにむいている商材、むいていない商材があると
思ってたけど、今後は結局すべてがサブスク化していくのか?
実際はサブスク化したほうが収益って上がりやすい(見込みやすいも含めて)のか?