【感想・ネタバレ】なんてやつだ よろず相談屋繁盛記のレビュー

野口卓

江戸の文化が花開く下町の老舗料理屋「宮戸屋」の跡取り息子は、なんとも妙な若者だ。鎖双棍とかいう武器をしのばせ、いざとなれば浪人とも渡り合う。将棋を指せば腕自慢のご隠居もひとひねり。動物と話しているのを見た、なんて噂も。そんな信吾が、店を弟に継がせて、自分は「よろず相談屋」を開くなんて言い出した…。不思議な魅力をもつ青年と、そこから広がる人の輪を描いた軽妙な時代小説。

[boof · ★★★★☆]

ちょっぴり不思議で、面白い

生き物や天空の何処からかの声が聞こえるちょっと不思議な若者の話。その若者は、老舗の料理屋の長男なのに、弟に店を譲って、家を出て、将棋の会所とよろず相談屋を、始めてしまった。名前の如く、己を信じて、進んでいく。結構、面白い。