【感想・ネタバレ】鍵のかかった部屋 5つの密室(新潮文庫nex)のレビュー

あらすじ

これが、トリックです。本来ネタバレ厳禁の作中トリックを先に公開してミステリを書くという難題に、超豪華作家陣が挑戦! 鍵と糸――同じトリックから誕生したのは、びっくりするほど多彩多様な作品たち。日常の謎あり、驚愕のどんでん返しあり、あたたかな感涙あり、胸を締め付ける切なさあり……。5人の犯人が鍵をかけて隠した5つの“秘密”を解き明かす、競作アンソロジー。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

似鶏さん、彩瀬さんのみ既読の作家さん。このお2人目当てで読みましたが、どの短編も非常に面白かった♪似鶏さんの注釈とか芦沢さんの提供、とかくすっと笑える所も満載。芦沢さんの作品が一番王道ミステリーで、全編ドラマ化しても面白いと思われます。土地勘的にも島田さんの作品は親近感持って読めました。少し切ない真実だっただけにその後が知りたい。長編小説からの抜粋という事なのでまた積読が増えました。個人的には彩瀬さんの作品が一番好き。私も彼女と話がしてみたい。ネタバレになるので書きませんが、春さんは優秀ですよね。

0
2018年10月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

密室と聞いてまず何を思い浮かべますか?それは、鍵と糸です。という感じで最初からトリックが判明している状態で読むという企画型短編集。ちなみに、島田荘司さんの御手洗はドラマを見て存在は知ってましたが、全員初読でした。ちょっと思ってた短編集とは違ったが(どの話も最初の「このトリックの問題点」的な感じなんだろうと勝手に推察してしまった)、それなりに楽しめました。似鳥鶏さんの「このトリックの問題点」と芦沢央さんの「薄着の女」が面白かった。あと、ストーリー面だと友井羊さんの「大叔母のこと」も印象的でした。

0
2023年01月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

旅のお共として。鍵のつまみに紐を巻き付けて引っ張り、密室にする、というトリックありきの話を作ったら、というアンソロジー。5編。でも彩瀬まる「神秘の彼女」と島田荘司「世界にただ一人のサンタクロース」はこのトリック使ってなくない?と思う。島田荘司は話としては面白かったけど。御手洗の学生時代の話だったし。芹沢央「薄着の女」が一番面白かったな。

0
2019年08月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

クレセント錠に紐などを巻き付けて、外から鍵を掛けることによって完成するオーソドックスな密室トリック。
これを使ってのアンソロジーミステリー五編。

似鳥鶏「このトリックの問題点」
このアンソロジーの発起人らしく、謎解きの議論をメインにした話。
コミカルなのに探偵役が犯人に突きつける言葉がキツくて、笑って終わりと言うことにはなってるけど、犯人はもう居たたまれないし、このサークルにも大学にも居づらいだろう。

友井羊「大叔母のこと」
亡くなった大叔母の自宅にある鍵のかかった書斎を開けるために大叔母の過去に迫る若い男女。
どんな人にも青春があり輝いていた時がある。そこに苦さや切なさがあっても。
初読み作家さんだが、なかなか良かった。

彩瀬まる「神秘の彼女」
大学寮に時折現れる黄金の廬舎那仏というヘンテコ設定から始まり、チャットだけの付き合いの女の子を探すという展開へ。
一体どこに行くのか、この話…と戸惑っていたが、何のことはない、青春ドタバタミステリーだった。読み終えて見ればなかなか面白い。

芦沢央「薄着の女」
犯人(厳密にそう言って良いのか)側から描く、倒敍形式。
超名探偵刑事が人懐っこく油断させつつグイグイ迫る。
こんなに優秀ならこれが厳密な殺人事件なのかどうかも解き明かしなさいよ、と思っているうちにアレヨアレヨと完結。
最後の二行からするに、結局おふざけだったのか。

島田荘司「世界にただひとつのサンタクロース」
子供の頃に起きた、人生最良で最悪なクリスマス。あの日、家の中で一体何が起きたのか。
これまでの四作品とは明らかに力量も熱量も違う作品。さすが島田さんというか、それにしても何故こんなライトなアンソロジーに収録した?というか。
苦しく切なく、それでも希望がないわけでもない余韻も残しつつ、若き御手洗も見られる作品。

0
2019年05月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

似鳥鶏さん、友井羊さん、彩瀬まるさん、芦沢央さん、島田荘司さんの5人の作家さんによる同一トリックアンソロジー。
お題としてトリック(紐で密室を作る)が先に設定されていて、作家さんが思い思いのストーリーに仕上げるなんて、面白い試み。

似鳥鶏さん「このトリックの問題」はお題に忠実、かつ似鳥さんらしく面白い。

友井羊さん「大叔母のこと」は、日常の謎のミステリ。気持ちが温かくなりました。

彩瀬まるさん「神秘の彼女」、いきなり”金の廬舎那仏”が出てきて、もうノリがとっても面白い!いつトリックが出てくるのかなぁ、と思いながら読んでましたが、ラストで自分の頭の中で想像すればいいのかしら。あと、春さんとのその後が気になります。

芦沢央さん「薄着の彼女」、ラスト2行にやられました!ぜひ、2時間ドラマ化をお願いしたいです(笑)。

島田荘司さん「世界にただひとりのサンタクロース」、本格ミステリーですね。ただ、トリックがお題のものとは違っているような気がしますし、この短編は長編小説「鳥居の密室」という作品の一部として書かれた、とのことなので、あえて収載しなくてもよかったのでは?と思います。
(島田さんファンには申し訳ありませんが、「新潮文庫nex」というレーベルには若干違和感が…)

本書で執筆されている作家さんのうち、今までに読んだことがあるのは似鳥鶏さん、芦沢央さんだけ。アンソロジーは読んだことのない作家さんの作品への入り口にもなっていいですね。
友井羊さん、彩瀬まるさんの作品も読んでみたくなりました。

0
2018年12月19日

「男性向けライトノベル」ランキング