【感想・ネタバレ】いとみち 二の糸(新潮文庫)のレビュー

あらすじ

小柄で、泣き虫で、人見知り。濃厚津軽弁話者の相馬いと。高校2年生になり、メイドカフェのバイトも変わらず大奮闘。親友早苗と始めた写真同好会に大きな男子後輩登場! 早苗との初ケンカ、男の子への微妙な感情。先輩智美の夢に向かう姿、シングルマザー幸子と娘のやりとり。大好きな人たちに囲まれて、いとも確実に成長中。智美主役の短編「ジャンピングニー」も収録の第2弾。

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2022/7/19
楽しい!
最初ちょっと人間関係に悩むいとちゃんからスタートしたから手こずったけど、後半ずっと楽しい。
新登場の鯉太郎もめっちゃかわいいんだもん。
今回はおばあちゃんの出番少なかったのが寂しかった。
あとボーナストラックの智美、諦めかけてるのかハラハラしたけどそんなことなくてよかったけど静かで大人で現実でちょっとスンとしてしまった。
3巻も楽しみ。

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2022年07月19日

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ネタバレ

いちみち2作目。

おぼこくて、ドジっ娘で、津軽三味線バカテクのいとちゃんも高校2年生。学校では友人と写真同好会を立ち上げ、後輩にほのかな恋心を抱き、大親友とちょっと行違いのケンカをして…。

バイト先のメイドカフェでは、1作目で初披露した三味線ライブが定期的なものとなり、それなりに活躍しはじめたものの、店長もメイド長幸子さんもチーフ智美さんも、なぜかいとちゃんへの当たりが今までより空虚になり…。

前作で築いた良き関係に、少しヒビを入れてみる。予定調和をちょいと崩すとこから物語は転がっていくねんなぁ。いやぁ、その転がし方が越谷オサムの上手さであり、読ませどころ。

最後、後輩鯉太郎君の母君とのセッションシーンは、文字面追っかけてるだけなのにドキドキワクワクしてしまった。次の作品でもやってほしいなぁ~。

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2022年04月03日

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越谷オサム7冊目。高校2年生になった相馬いと。メイドカフェの若き乙女。すぐに泣く、津軽弁丸出し、でも先輩・同級生には愛されキャラ。そんな彼女がひとたび津軽三味線のバチを叩く時は大股開き、性格が変わる姿にまた会いたくて。今回のストーリーでは親友とのイザコザ、メイドカフェの客が高校の担任、高1の部活旅行で後輩に命を助けてもらう。いとの高2生活はとても激しい。さらにメイドカフェのお姉さま方(特に智美)のぶっ飛んだ展開に読んでて心地よい。いとが青春を謳歌しながらも着実に成長するキュートな姿、まだ追っていきます。

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2021年10月30日

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ネタバレ

相馬いと
青森県北津軽郡板柳町に住む高校二年生。地元でも「は?」と聞き返されるほどの濃厚な津軽弁を話す。列車で一時間もかかる青森市のメイドカフェでアルバイトをしている。祖母譲りの津軽弁を話す。

工藤優一郎
津軽メイド珈琲店の店長。二十六歳。外ヶ浜町蟹田の出身。東京のカフェで働いていた。オーナーの成田に声をかけられ、「津軽メイド珈琲店」の店長となる。逮捕直前の成田から店を譲られる。

葛西幸子
メイド長。いとの第一印象は「おっかね」。三十あたりに見えた顔がメイクで二十歳そこそこまで若返る。客の前では年齢を五歳サバ読みして、二十二歳のフリーターとして通している。小学生の娘がいる。幸子が焼くアップルパイは「津軽メイド珈琲店」の看板メニュー。

福士智美
二十三歳。幸子曰く、「青森一のバカ」。店の看板を描いた。本物の二十二歳。フクシサトルのペンネームで月刊青年誌の奨励賞を獲った。漫画家志望。合浦の実家からスクーターで通勤している。いと曰く「心にオヤジば飼っでる」。

相馬耕一
いとの父。弘前市内にある大学に勤めている。教え子の学生達を自邸に招いたり、いとの友人達を車で送って行ったりする世話好きな性格。

相馬ハツヱ
いとの祖母。七十七歳。津軽三味線の名手。ヴァン・ヘイレンをこよなく愛している。純粋で古典的な津軽弁の話し手。二十歳で津軽半島西部の小泊から相馬家に嫁いできて以来、半世紀あまりを平野の中のりんご産地で暮らしてきた。

相馬小織
耕一の妻でいとの母親。故人。十二年前、乳癌によりわずか三十二歳で他界した。弘前市で生まれ、弘前育ち。地元の大学に進み、八つ上の研究員と知り合った。その研究員の板柳の家に遊びに行き津軽三味線のうまい婆さんと出会う。その三味線の音に惚れ込み、弟子を取らない主義の婆さんを口説き通いの弟子になる。二十五歳のときにその研究員と結婚して、いとを産んだ。

伊丸岡早苗
いとのクラスメイト。いとが住む板柳から三駅先の五所川原に住んでいる。いとが意を決して五能線の車内で最初に声を掛けた同級生。いとほどではないが津軽訛りが濃い。

対馬美咲
いとのクラスメイト。早苗の親友。いとが早苗に話しかけたことがきっかけで仲良くなる。南津軽郡藤崎町在住。

三上絵里
いとのクラスメイト。早苗の親友。いとが早苗に話しかけたことがきっかけで仲良くなる。南津軽郡藤崎町在住。

成田太郎
「津軽メイド珈琲店」の創業者。「オーナー」と呼ばれている。「トド」と形容されるほどの肥満体。鯵ヶ沢出身。工藤がいとを面接で落とそうとしたが、成田が採用を決めた。いとを「わぁの秘蔵っ子」と呼ぶ。ビーチ・ボーイズの曲を愛聴している。自身の会社の有限会社ナリタエンタープライズでの活動が薬事法違反で検挙される。逮捕前に「津軽メイド珈琲店」の権利を工藤に譲り、店の存続を託す。

佐藤
昨年度のいとたちの担任。写真同好会の設立を学校側に具申してもらえるよう早苗が働きかけていた。

山本駿介
店の常連客。「ゴールドのポイントカードを持つメイドカフェ廃人」のひとり。千葉県出身。いとが高校の社会科見学で訪れていた三内丸山遺跡で、自身の教え子達を引率していたところと鉢合わせしてしまう。高校教師。今年度より青森市の青森総合高校から転任し、いとの担任となる。英語担当。写真同好会の顧問。

赤平凛
店の常連客。「津軽メイド珈琲店」近くの信販会社に勤めている。週末のみの勤務形態でメイドとして働き始めた。信販会社が青森から撤退するため、津軽メイド店で働くことになる。

鳴海佳奈子
店の常連客。「津軽メイド珈琲店」近くの信販会社に勤めている。週末のみの勤務形態でメイドとして働き始めた。信販会社が青森から撤退するため、津軽メイド店で働くことになる。

青木大
店の常連客。いとが倒れざまにバックハンドエルボーを叩きつけた相手。「メイドカフェ廃人」のひとり。つがる銀行新町支店法人営業部部長席付。津軽メイド珈琲店と銀行との交渉の場に現れる。部下の田中と上司の支店長を言いくるめて融資の継続に漕ぎ着ける。

石郷鯉太郎
一年生。大鰐西中相撲部出身。写真同好会に入る。店長の工藤とは従兄弟。

樹里杏
幸子の娘。

半平太
絵里の飼い犬。

田中
津軽メイド珈琲店を担当するつがる銀行の法人営業部。

中野
幸子の元夫。

栗原
店の常連の大学生。

藤沢
店の常連の大学生。

かず代
「津軽メイド珈琲店」が入るビルの一階の蒲団屋。

由紀子
鯉太郎の母。

直人
プロレスラー。

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2025年11月11日

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面白かった!

起承転結と登場人物のエピソードの描き方、見せ場の盛り上がり方が気持ちのいい小説だった。

結婚には正直驚いた。し、短編もびっくりな内容だった。
鯉太郎や早苗等のエピソードも濃厚で1巻で色々楽しめた。

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2021年06月23日

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再読2回目(初読は単行本で。特別編の「ジャンピングニー」は初読み)。相馬いとも高校二年生になり、写真同好会への参加、親友との諍い、下級生の鯉太郎の想い、エースメイド智美の上京などなどいとの周囲の状況も変わってくる。読んでいてよかったのはやっぱり店長と幸子の結婚披露宴のシーンかな。アットホームなお店の雰囲気が読んでいてとてもいいなと思う。三の糸も手元にあるので、いとの今後がどうなるのか引き続き読んでいきたいと思う。感想はこんなところです。

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2017年12月26日

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引っ込み思案の女子高生メイドで津軽三味線の名手というキャラ立ちを活かしてわきを固めるキャラも個性はぞろい。思春期要素も満載であり読みやすい文体でサクサク読める。読み進めるに従い津軽弁に愛着を感じます。エース、智美の脱退で3巻はどうなるか。楽しみです。肩の力を抜いてライトなのもたまにはよいですね。

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2017年08月17日

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ネタバレ

高校二年生になった「いと」。
超絶人見知からちょっとだけ成長した
一年生の時とはまたちがった様々な問題や
悩みが出てくるのですが基本的に「いと」の
まわりにはいい人しか出てこないので
なんだかんだ言ってもほんわかストーリー。
親友との喧嘩もバイト先の人たちとの微妙な
距離間、後輩の男の子との微妙な空気も
読めば読むほどほんわかwww
この巻で終わるかと思ったけど最後の智美の
一言が次巻からの展開が気になってしまった。
巻末にあった短編「ジャンピングニー」は
智美の新たな一面が見れて面白かったです。

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2020年12月17日

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津軽メイド喫茶物語の続編。アルバイトを一年続け、相変わらず「お帰りなさいませ、ご主人様」は言えないものの、だいぶ慣れてきた主人公・いと。しかし半年ほどバイト仲間から避けられているような気がするという悩みを抱える。学校では写真部に入り、一年生の元相撲部員や仲良しの友達と写真ライフを過ごす。

元相撲部員との淡い淡い恋もいい感じ。なかなか恋を自覚しないところが、とても初恋っぽい。バイトメンバーもいとに対し含む思いはなく、それぞれの進路で悩んでいただけだった。いとちゃんは優しいから、きっとあれこれ思い悩んじゃうんだね。アルバイトを始める前の、人見知りでもじもじして気後れしているいとちゃんはまだ残っているけれど、津軽メイド喫茶に写真部と、居場所があるから大丈夫。
ボーナストラックは、収録元の文庫本で読んだことがあるが、あまり印象に残っていなかった。智美の物語として読むと、登場人物に馴染みがある分面白い。

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2015年12月05日

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