あらすじ
死臭が食材の匂いに感じる潤平と、分析科学のスペシャリストの風間。今回、ホームレス狩りの現場に残る二つの死香、幼女誘拐事件で漂った緑茶の香りを嗅ぎ解く中、二人の住む高セキュリティーのマンションにまたも不審な郵便物が届く。差出人を追う二人が辿り着いた人物とは!?
11万部突破の大人気シリーズ第四弾!
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Posted by ブクログ
死香探偵4巻。
ホームレスの話は泣いてしまった。
潤平と風間の相手に対する感情のベクトルのすれ違いが明確になったように思う。
潤平は風間に対して「対等に肩を並べてパートナーになりたい。いつまでも庇護されるばかりでは申し訳ない」と思っているのに対して、風間は「死香を感知出来る体質よりも潤平の安全を選択して、自らが愛を知ったと思う程の代わりのきかない相手」で完全に相手に対して自分がどうありたいかが相違している気がする。
潤平は風間が身の安全を選んだことを知らないし、毎日夜中に穏やかに眠ってる潤平を見て安心してるのに。
倫花が言うように向き合って、胸の内を話し合ったらいいのになあ。
そして今後きっとすれ違いが起こる予感を章の終わりごとに突きつけられるのがとてもつらい…。
月森・イアン周辺では「日本にいる協力者」という存在が明白になり、今後大きく関わってきそう。
Posted by ブクログ
潤平の周辺が物騒になりつつあって、安心して捜査ができない4巻。
ついに風間先生と同居(というか寧ろ同棲)することになり、物騒な中でも二人の親密度はますます上がってはいるのだが。
深夜、寝ている潤平の様子を逐一見に行く先生。
何か色々な意味で心配になってくる。
(誤解を招くと言われて、潤平の両親への挨拶を遠慮された先生である。そりゃ誤解を招く)
今回もマンネリ化しそうである死香ネタで「こういうパターンもあるのか!」とびっくりさせられる話があり、面白かった。
該当するのは最初の事件。
次から次へ新しいネタを投入してくれるので飽きが来ないのは本当に凄い。
その分、潤平の食べられる物が減っていくのが本当に辛いところではあるが。
以前、潤平の妨害をしてきたキャラがいた分、今回彼の周辺が物騒なのが本当に不安で仕方がなく、事件のネタが面白いのに安心して読めず、常に何かしら疑う不安な読書となった。
結局、このネタばらしは「ええ!?」と肩透かしを食うような話で、ある意味安心はできたのだが、最後の最後で明かされた視点で不安も残すという。
再びの邂逅はあるのだろうか。