あらすじ
劉が遺したノートにたった一言書かれた謎の言葉。あの人はついにバカラの必勝法を見出したのか? 偶然のなかに完全な必然はあったのか? その指先でバカラの深奥に触れた航平は退路を断ち、最後の賭けに打って出る――。もう後戻りなどしない。勝つためではなく、生を濃く生きるために。世界を掴み、神になるために。幾多の河を渡り、最後の岸辺に着いた青年は何を見たのか。激動の完結編。
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Posted by ブクログ
日本に一時帰国し、束の間の平和な日々を送っていた主人公が心が通じ合いつつあった村田明美の制止を振り払い再びマカオに行く姿が渋くてカッコよかった。
そう思うのは男だけだろうけど…
死んでしまった劉さんの残した言葉
「波の音が消えるまで」の意味を求めてバカラにのめり込んでいく。
全てを失い後戻りするチャンスを捨ててバカラをする主人公。なぜそこまでやれるのか?
客観的には没落しているが、果ての果てまで追求する姿に羨望の念を抱いてしまった。
最後の50ドルだけで勝負していくところは緊張感があって引き込まれた。全てがあのシーンのためのフリだったように感じる。