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Posted by ブクログ 2019年01月31日
アニゴジノベライズ完結。
未熟な主人公と価値観の違いすぎる異星人たち(地球人、ビルサルド、エクシフ、フツア)、そして破壊神ゴジラの織りなす奇妙な物語もこれで終了。
実写映画のシン・ゴジラはゴジラ映画の中でも正統派だが、この作品は外伝のようなものでした。それでも、人類史の中に怪獣(ゴジラ)を組み込...続きを読むみ、連続性をもたせた作品として非常におもしろくプレストーリーの2巻と合わせて全4巻続けて読んでしまいました。
ゴジラのような怪獣は、作中では文明が進化しすぎた際に出現すると語られている。そうゴジラはただの怪獣ではなく神として描かれている。人類が神に成り代わろうとする驕り高ぶったそのサキはバベルの塔。意志の疎通もできない人型生物たちは、神の怒りを受ける。
正統派ゴジラシリーズが好きな人にとってはゴジラがアイコン化してしまっているので、納得できない人もいるかと思いますが、私はこのアニゴジはゴジラ作品の中でも1、2位を争う傑作だと思います。
ただ、☆4なのは主人公の憎しみが理解し難かったからです。なぜそこまで憎み続けるのかわからない。私はまだまだ未熟なようです。
賛否両論わきおこしたアニゴジのノベライズの下巻。
文章は非常にあっさり気味でひたすら淡々としており、迫力ある豊かな文章表現を求めるのであればオススメはしません。そちらはアニゴジ前日譚の小説の方に任せるとして……こちらはノベライズなだけあって台詞や展開は一部分を除いて非常に忠実であり、「あれあそこっ...続きを読むてどんな感じだっけ?」みたいなのを手軽にチェックできるファングッズ、アイテムとして揃えておくのが良いと思います。
アニゴジについて誰かと語ったりしたいときには持っておくといいかも。
2章のゴジラに特攻することに躊躇するハルオの心理状態の説明など、補完されて保管されている描写・設定も多くありますが、流石にそれを目当てで購入するほどかというと正直微妙です。
※以下ネタバレ
しかし何より興味深いのは、ミアナとマイナのごんぎつね展開がなかったことになっていること。素直にミアナがヒロインになっており、また妻との間に子供を作る展開が無かったことになっている点でしょう。
こちらのノベライズがいつごろ執筆されたのかは疑問ですが、あのごんぎつね展開をオミットする意味はそうそう無いでしょうし、もしかしたら脚本が作成途中で急に変わったのかも? そういった裏事情が垣間見えて面白いです。(「第1章のエンドロール後に登場した少女は実はミアナでなくマイナだった」という説明が監督からありましたが、ちょっと無理ありますもんね……)