あらすじ
<椿屋敷>と呼ばれる一軒家に住む香澄と柊一は、ワケあって結婚した、仲良しだけど「偽夫婦」だ。しかし最近ますます、偽とも言い切れない感情が育まれているような。町の相談役である柊一のもとには今日も今日とて客人が絶えない。夕立のたび夏椿をもらいに現れる老婦人。柊一、担当編集・二本松、晶紀、男三人の一夜……。緑深まる夏の椿屋敷が見守る、第4巻。 【目次】白雨の便り/蛍火/夏の幻/月の横顔/すみれ荘にて―ふりむかないで―
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Posted by ブクログ
柊一と晶紀が(香澄の前以外で)気遣いを取っ払ってやりあう会話が好きです。意外に気が合うのではないかと思っています。この巻も椿に関連した相談事が持ち込まれて、本当に椿っていろいろな種類があるのだなあと思いました。
香澄もようやく気持ちを自覚したようです。
『すみれ荘にて』は檀の恋に進展がありました。恋人と親友が駆け落ちした歩美にも新しい恋が…。
Posted by ブクログ
シリーズ4冊目。
香澄さんがついに、自分の気持ちを自覚した!
これで、次巻でお互い告白して完!となるのかな?
そうすると、晶紀氏は失恋てことになるけど、彼にも良い人があらわれないだろうか。
最終話のすみれ荘の話では、2組のカップルが誕生して微笑ましい。
Posted by ブクログ
安定のほんわか具合。ただし今回は、心にちょっと棘を残すような、「めでたしめでたし」とは言い難い真相の事件もあり。「家」が語り手、かつ、椿を絡めるという難しい縛りの中で、これだけの話のバリエーションを作るのは凄いなと感心しています。ホラーテイストの「夏の幻」より、ホラーではないはずの「月の横顔」の方が、読んでいて背筋が寒くなるのは皮肉なところ。
柊一VS晶紀氏のバトルが露骨になってきて、けれど傍目にはすっかり仲良くなっているのが微笑ましい。柊一はシリーズ序盤の老成した雰囲気と比べて、どんどん子供っぽく、地が出てくるようになってきていますが、それがかえって人間くさくて、魅力的に思えてきます。
次巻が最終巻ということで、大団円が薄っすら見えてきているように思いますが、そこに辿り着くまでもう一波乱くらいはありそうなので、どんな展開になるのか期待です。
どんどん人間関係が面倒くさくなっていく(笑)「すみれ荘」の方も、次巻で完結の運びになるのかな? こちらも結末が気になるところ。がんばれ檀くん(合言葉)
Posted by ブクログ
香澄さん、ついに自覚。
きっかけは案外あっさりしたものである。
でも実際恋心の自覚って、劇的な場面ではないことが多いのかもしれない。
それにしても、夫婦プラス恋敵三人が食卓を囲む光景が当たり前になりつつあり、寧ろこちらが戸惑ってしまったり。
それでいいのか、三人とも。
そんな中でも、持ち込まれる日常ミステリは切れ味抜群。
夏椿の話は泣けて、西王母の話はぞぞっとした怖さがありました。
両極端。
でもやっとこさ夫婦ともに自覚してくれたことだし、また物語は前に進みそうです。
椿屋敷じゃないけど、早く教えてあげたい。
互いに両想いだよと。
ただ夫婦が気持ちの面で正式に夫婦になる前に、サブキャラの恋が実った模様。
お、おめでとうございます?
ケンカップルの二人にも悶えました。
主役より先に引っ付くとは……油断できない。