あらすじ
宇宙に浮かぶ都市文明「コクーン」。国連大学の学生で、幼なじみのアラタ、ターラ、シーザー、ルイの4人組は、宇宙時代に適応した新人類“ネオニテイ”のこどもたちだった。ある日、彼らは歓楽街の路地で緑の髪の少女に出会う……。
...続きを読む舞台は未来、宇宙。地球には人が住めなくなり、人類は宇宙に設けた「コクーン」という施設に暮らしています。狭いコクーンで暮らしていくためには道徳と契約が最重要事項で、恋愛は猥雑で不道徳とみなされています。人類には「ネオテニイ」と呼ばれる、成長が遅く寿命が長い"進化した人類”が突然変異で現れて、そして短い寿命で死んでしまう奇病も発生しています。そんな世界で、主人公であるネオテニイの子どもたちがある日、歓楽街の路地で緑の髪の少女に出会うことから物語が動き始めます。出だしから説明するセリフがほとんどないので、読み始めると設定も言葉もわからないことばかりでちょっと混乱するかも。でも、少しずつ読んでいくと、世界観がものすごくしっかりしていることが見えてきて、ぐんぐん引き込まれていきます。そしてとにかく絵が綺麗。表題の「きみ」は誰を指すのか、登場人物たちはどうなるのか、まだまだ明らかになっていないことがたくさんあるようで全体像がすぐには見えないのがまた、先を読みたい気持ちにさせてくれます。SFマンガを読みたい方にもラブストーリーが読みたい方にもおすすめしたい作品です。
...続きを読む感情タグBEST3
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素晴らしかった
無料お試しで読み始めて、あっという間に最終巻まで購入して読みました。
SFにあまり触れたことがない私でもとても読みやすかったです。世界観が深くてとてもよく考えられてる作品。伏線もキャラクターも本当に素晴らしかったです。そして、背景などの絵の繊細さと丁寧さ。見返せば見返すほど、とてもよく作り込まれています。
どこまでがネタバレか不明なので一応ネタバレにしてますが…長寿の人種、短命の人種、天上人、1st・2nd・3rdのパートナー契約制度がないと会話の内容にも制限がある社会、リストインと呼ばれる安楽死の概念、生殖申請制度での人口の管理、Aセク申請など。
死生観・倫理観などを改めて考えるきっかけにもなりました。(難しいことのように書いてますが、読み口はそれほど重くなく、比較的スラスラと読めました)
ラストの人類全員の衝撃の事実を知ってから作品を読み返すとより驚愕します。1巻からすべて考えられていたんだな、と思わされました。
いい意味で少女漫画らしくない、深くて濃い作品です。
Posted by ブクログ
宇宙に浮かぶ居住区「コクーン」に住む近未来の人類。
ワイヤで繋がれた青い故郷に憧れ、焦がれ、いつか戻りたいと望んでいる。
でも新たな環境下での進化はもうすでに始まっているのだ。
長命種「ネオテニイ」、光合成をする「ダフネー」、限られた空間と資源、宇宙航海に適した新人類。
人類過渡期の悲哀と希望の物語です。
SFみたいな
お話が作り込まれてて、引き込まれます。
用語が沢山出てくるので慣れるまではなんだっけって少し難しかったりしますが、ストーリーが普段ない感じでオススメです。
魅力的な世界観を持つ作品
よく練られた世界観と少年少女の成長過程が非常に魅力的です。
世界観としてはディストピアに近い感じ。「愛」が猥雑なものとされる世界観の中で、愛することの美しさ、醜さの両面に主人公たちが向き合っていく姿が、見ていて苦しくもあり、愛おしくもあります。また、他者との交流の中、自分と他者の命の価値について深く考え、答えを見つけていくのですが、その過程がなんとも切なく美しい作品です。
作品では、途中、衝撃の事実が発覚します。多く語られない部分もあり、読んでいる最中はどういうこと?となるシーンもあるのですが、結末を知ったうえでもう一度読むと、「ああ、そういうことか」と腑に落ちる場面がいくつかあり、何度も楽しめると思います。
Posted by ブクログ
おお、クッソ面白いなこれ
先が気になる!
萩尾望都のSF作品を感じますね
2025/06/16 再読
物語の幕開けを感じさせる素晴らしいプロローグだな
何度も挑戦したものの設定がとっつきづらくて幾度も断念したこの作品がこのたび完結したと聞き再度挑戦。
まとめて読むとすごかった。
緻密な設定に有無を言わさず読者をぐいぐい引き込んでいく物語の力。
表紙を見たときは「主人公の男の子が緑髪の女の子を死なさないために頑張る話なのかな?」なんて予想していたが、そんなありきたりなストーリー予想を遥かに超越していた。深い。
表紙に登場している緑髪の女性はこの巻の物語の中盤から終盤にかけてそれぞれ登場する。
Posted by ブクログ
「銀河の死なない子供たちへ」と似ている要素もありつつ、こちらはゴリゴリのSFでSF好きには楽しかったー。宇宙に浮かぶコロニー、友人になるにも、キスをするにも契約と許可が必要な管理世界。そこに現れた成長が極端に遅い長命の新人類と、光合成をする短命な新人類、どちらもマイノリティではあるのに、かたや特権階級、かたや実験対象となるのは…などのもやもやを主人公たちとともに考えてしまった。最後のコロニーの秘密はなんとなく想像ついてたけど、それを含めても話の終わり方がとても良かったです。こちらも良い旅を祈ります!
Posted by ブクログ
タイトルからして「長命種と短命種の恋愛、ルイは祇園の病気を治すために……」みたいな展開になるかと思ったら、もっと残酷な展開だった。
まさしくここまではプロローグ。この先も気になったので続きも読みます!
Posted by ブクログ
この間からSFが読みたいなぁと思っていたので、気になっていたこちらのマンガを電子でポチリ。
結構、しっかりSFで面白かったです。
宇宙時代に適応して生まれてきた、新人類ネオテニイ(幼体成熟)のアラタ・シーザー・ルイ・ターラ。何百年も生きるとされ成長がゆっくりなため、20歳なのに見た目はその半分くらい。
契約なしでコミュニケーションを取ることは、不道徳とされる管理社会において、長命な彼らは創始者と同じネオニテイなので、優遇されていた。
そんな折、ルイの誘いで裏社会・京都コロニーへ行き、緑の髪、緑の瞳をもつ祇園(ぎおん)さんに出会う。彼女は生まれつき細胞が光合成をする変化を遂げた短命のダフネー症だった…
と、まるまるプロローグな1巻。
コロニーという限られた空間で生きているので、天上人により生命も管理され増減コントロールさらている人類。「愛」が猥雑と見做されるなかで「愛」とは、を見つめ直すお話です。
全9巻(本編8巻+番外編1冊)
Posted by ブクログ
主人公たちは極端に寿命が長い新人類
接触には契約が必要な管理された社会
植物のように光合成をして枯れて死ぬダフネー症
自殺した祇園
そしてときは経ち、主人公の元に再びダフネー症の少女が現れる
わかりにくい
設定がめちゃくちゃわかりにくい・・・
パートナーの定義もよくわからんし・・・
単なる友達と思われる第一と結婚だと思われる第三はともかく、第二とかキッシングパートナーとか・・・