あらすじ
宇宙に浮かぶ都市国家コクーン。この限られた場所で生きるため、天上人(テクノクラート)と呼ばれる組織が人々の生命の価値を“査定”し、低評価の者を安楽死させていた。そんな中、短命の病“ダフネー症”のジジはシーザーに恋をする。存在価値のない人間が生きることは許されない世界で、少女はそれでも、恋の夢を見ていた……。
...続きを読む舞台は未来、宇宙。地球には人が住めなくなり、人類は宇宙に設けた「コクーン」という施設に暮らしています。狭いコクーンで暮らしていくためには道徳と契約が最重要事項で、恋愛は猥雑で不道徳とみなされています。人類には「ネオテニイ」と呼ばれる、成長が遅く寿命が長い"進化した人類”が突然変異で現れて、そして短い寿命で死んでしまう奇病も発生しています。そんな世界で、主人公であるネオテニイの子どもたちがある日、歓楽街の路地で緑の髪の少女に出会うことから物語が動き始めます。出だしから説明するセリフがほとんどないので、読み始めると設定も言葉もわからないことばかりでちょっと混乱するかも。でも、少しずつ読んでいくと、世界観がものすごくしっかりしていることが見えてきて、ぐんぐん引き込まれていきます。そしてとにかく絵が綺麗。表題の「きみ」は誰を指すのか、登場人物たちはどうなるのか、まだまだ明らかになっていないことがたくさんあるようで全体像がすぐには見えないのがまた、先を読みたい気持ちにさせてくれます。SFマンガを読みたい方にもラブストーリーが読みたい方にもおすすめしたい作品です。
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Posted by ブクログ
明かされてない情報量が膨大すぎて
もっと巻数がいってから何度も読み直したい。
シーザーがルイに抱いてきたのが性愛に思えなくて、
シーザーは祇園さんの事件があって屍になっていたルイをリストインから遠ざけるために、最高のキッズパートナーとしてセカンドパートナー契約を結んだだけではないのだろうか。それが親の為にもなるからと偽って。
歪んだ守る為だけの契約ってルイには見抜かれていて、庇護対象になることが屈辱で、ずっとルイはその関係を受け入れられなかったのでは。
「きみ」を死なせないための物語とは
祇園さんでもジジでもなく、ダフネーという人権が認められない人種を指しているように今は思えるけど
コクーンの人類全員のことなのかなぁとも。