あらすじ
ダフネー誘拐事件から一週間経過後、京都コクーンで超長距離航行を可能にするエンジン・VASIMRを発見したアラタたちは、4.24光年離れた恒星系「プロキシマ・ケンタウリ」への航行を計画。一方、ジジの本音を聞いたシーザーは、ジジとともに地球に降下する決意し、アラタの計画から離脱を宣言するに至る。各々の想いを胸に、未来への決断をしたネオテニイたちに待ち受ける、衝撃の結末とは…!?
...続きを読む舞台は未来、宇宙。地球には人が住めなくなり、人類は宇宙に設けた「コクーン」という施設に暮らしています。狭いコクーンで暮らしていくためには道徳と契約が最重要事項で、恋愛は猥雑で不道徳とみなされています。人類には「ネオテニイ」と呼ばれる、成長が遅く寿命が長い"進化した人類”が突然変異で現れて、そして短い寿命で死んでしまう奇病も発生しています。そんな世界で、主人公であるネオテニイの子どもたちがある日、歓楽街の路地で緑の髪の少女に出会うことから物語が動き始めます。出だしから説明するセリフがほとんどないので、読み始めると設定も言葉もわからないことばかりでちょっと混乱するかも。でも、少しずつ読んでいくと、世界観がものすごくしっかりしていることが見えてきて、ぐんぐん引き込まれていきます。そしてとにかく絵が綺麗。表題の「きみ」は誰を指すのか、登場人物たちはどうなるのか、まだまだ明らかになっていないことがたくさんあるようで全体像がすぐには見えないのがまた、先を読みたい気持ちにさせてくれます。SFマンガを読みたい方にもラブストーリーが読みたい方にもおすすめしたい作品です。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
なんと地球はすでになく、木星の衛星になっているだけだった
絶望した人類に、アラタたちの旅という名の希望を与える
ジジは培養液にされ新たな地球の母に
Posted by ブクログ
還る故郷はすでにない。でもこれは命を繋ぐ物語。
長寿も光合成も種を運ぶために必要な変異だった。
生命は脆く儚く、でも強かなのだ。
人類は夢を見ながらコクーンに閉じこもり続けるのだろうか?
おそらく変異体は今後も現れるだろう。
そして繭を破り、アラタたちを継いで行くのだ。
こんなことがあったかも…
改めて、生命あふれること星を今、守りたいと思った。
こうなってからでは遅いから。
神々に愛されている特別な惑星、地球。
奇跡的な命が沢山あるここで、今、私は生きている。
生活するのが大変だと思う時があるけれど、良かった、これで。
ここに生まれて良かった。
よかった
しみじみよかった。
ジジちゃんがどうなるのか?アラタとターラは?
とさまざまな物語が交錯し、でも1つの物語として胸に沁み入った。
私たちはたった1つのホシにいる。そのことを思い出す物語だった。
Posted by ブクログ
たとえ地球で生まれ育たなくても、人類は地球を焦がれ切望する…。
二転三転する激動の最終巻。
恋しさと絶望と夢と愛がずっしり詰まっていてよかった。