あらすじ
難産の末に母が亡くなったせいで父に疎まれ、双子の姉の身代わりに人質として新興の小国に嫁がされた捨。しいたげられた生活の中でも捻くれることなく無垢なままに育った捨は、強く優しい夫の高虎に「空良」という名前を与えられ初めて生きる意味を見つける。高虎の役に立ちたいとけなげに振る舞う空良だが夫婦の契りに関しては知識がなく……? 電子限定書き下ろしSSを収録!! 【おことわり】電子書籍版には、紙版に収録されている口絵・挿絵は収録されていません。イラストは表紙のみの収録となります。ご了承ください。
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久々に泣かされましたよ。
健気で無垢で不憫な受けという設定はともすればわざとらしさが鼻につくことが多いのだが、野原滋はそれを実に丁寧に用心深く描いていて自然に感情移入出来た。読んでいて気持ち良かったし、いつの間にか主人公を大切に思う高虎の方の気持ちにこちらの気持ちが重なって余計にw主人公を可愛く思いながら読んでいた。泣かせ所も思わずという感じで泣いてしまい、特に最後の方で名前をつける所は「ここでかー」と、また泣いてしまった。オバサンはすっかり涙もろくなったよ。
Posted by ブクログ
月東センセの作品に続き、花嫁ものをもう一冊読みました。
こちらも甘々で気持ちよく読めるストーリーでした。
そらの生い立ちがたいへん不憫で胸が痛むけれど、そら自身はいつも一生懸命に生きていて強さもあるのが安堵できるところでした。読んでいて絶対に幸せになって欲しいと願わずにはいられませんでしたね。
そんなそらを大きな包容力で愛して守る旦那様!!ものすごく心強いそらの味方になってくれてほっとしました。
そして、次郎丸も賢くてかわいくてそらと仲良くなっていく様子にキュンキュンしました~たわむれる姿がたまりません。
後半、そらの勇気ある行動からの展開に涙が…
必死に介抱する高虎の愛に胸が熱くなり…
いや、こういうストーリーって何度読んでもいいものですね。花嫁ものってわりとリスキーな題材だと思うので、作家さんの実力がモノを言いますね。
ラブラブなシーンも甘くて良かったです。満足。
健気受けの不憫さが愛おしい
生まれた時から疎まれ忌み嫌われ、名前すらつけてもらえなかった子が、政治の道具として嫁がされる。作者さんの後書きで、これを現代物のリアルにすると悲惨すぎると書かれていたが、ホントにその通りだと思う。歴史物にした意図がよくわかる。
嫁いだ相手が溺愛するスパダリだった事は幸せだった。シンデレラストーリーのようで、優しい気持ちになるお話。
Posted by ブクログ
とにかく良い!
ピュアラブ、スパダリ、儚げでも芯は強い、溺愛とこれでもか!な一冊に御座います
存在すら認められず名もなく生きてきた空に名と人としての生活と愛を与える高虎
そんな二人を取り巻く高虎の側近、魁傑と弟嫡男、次郎丸
涙と感動とエロスたっぷり
空を慈しみ大切に思うがために手をだせない高虎の生真面目さや、高虎のために生きる空
空が命を落としかけ、必死に看病する高虎とその後、結ばれる二人に感動です
個人的には魁傑と次郎丸の掛け合いが楽しくて大好きなので、今後の二人をもっと読みたいです。
人気が出るはずだわ
薄幸不憫な子が、幸せになっていくのが大好物!その子が自然を友に生き、その恵みを素直に受け取り命を繋いできたサバイバーだった!萌えたわ。野鳥に好かれ、水の流れ、天候を読む。天の使いか!旦那さまがメロメロメロンになっているのも微笑ましい。こりゃ続編も出ますよね。