あらすじ
中学生のノボルとミカコは仲の良いクラスメイトだったが、3年生の夏、ミカコが国連宇宙軍選抜メンバーに抜擢された。宇宙と地球に離ればなれになった二人をつなぐのは、携帯電話のメールのみ。だがミカコの乗る宇宙船が地球を離れるにつれ、メールが届くのにかかる時間も長くなっていく。時間と距離に隔てられた、二人の互いを思う気持ちはやがて……。
『君の名は。』の新海誠の商業デビュー作『ほしのこえ』を小説化。
※本書は、2002年7月にMF文庫Jとして、2009年12月にMF文庫ダ・ヴィンチとして刊行された作品を角川文庫化したものです。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
いつ読んでも良さを再確認できる。この本初めて読んだのは確か小5くらいの時で当時は「君の名は。」が流行ってた。「君の名は。」を小説で読んで、衝撃を受けたから新海誠の作品を沢山読もうと思ってはじめに手に取った1冊がこの本「ほしのこえ」 当時の自分にはこの甘酸っぱい恋愛は全く理解できなかったかも知れないけど、子供ながらに感激してうるっときた覚えがある。あと設定がすごい面白いから飽きずに読める。
アニメの先
アニメ作品の先の物語が読める。
そうとは知らず今まで読まなかったけど、アニメを観て相当時間経ってから読んである意味ラッキーではあった。やっぱりこの作品好きだなって思えたから
Posted by ブクログ
人の想いは距離を、時間を超えることはできるか?
このテーマは、新海誠氏の「秒速5センチメートル」や「君の名は」といった他の作品にも通じるテーマで、その原点みたいな作品。
そもそも「ほしのこえ」はほとんどひとりで制作したアニメ作品。当時は信じられない。そう思わせるクオリティだった。
アニメは30分程度。多くは語られない。そして、この小説はそれを埋める役割をもち、後日譚やその他の事実が明らかになる。
これをすっきりと感じるか、野暮と感じるかは人によって異なるけれども。
Posted by ブクログ
新海誠初作品、ここから始まったのかと感動。
(小説で新海誠の作品を読むのは初めて)
今まで見たことがある作品と、やはり少し共通点があるなと思った。
SFは現実味があまりないストーリー設定がほとんどだと思う。
でもこの作品は、地球での人間関係や、ノボルとミカコのメールが現実感を出していて、絶妙に良いバランスとなっていた。また、面白かった。
あとがきやレビューを見ていると、原作とノベライズ版で内容に差があるようなので、映画もみたいと思った。
Posted by ブクログ
SFものは久しぶりでした。
とっても読みやすい作品ですぐに読めました。
最後,二人の年令に差ができてしまったところは
え?どういう計算になるんだっけと
分からなくなりましたが,後味も良い青春小説でした。
こんな風に長い間,離れていてもお互いを思いあえる
関係って素敵ですね。
Posted by ブクログ
2018/1 10冊目(通算10冊目)。映画視聴済み。映像版を見たときはあまりいい印象を持たなかったが、原作を壊さない程度に適度な設定を付け加えてとても良いノベライズ版になっていると思う。この文章を読んで思いだすのは映画「インターステラー」。ちょっとの時間がある地点では数年たっているという点で宇宙での時間の経過は、すごく残酷だと思う。幸運にも出会えた2人、これからどんな時間を過ごしていくのだろう。そういう期待を持たせるラストは非常に良かった。感想はこんなところです。
Posted by ブクログ
新海誠さんのデビュー作とのことで納得。『君の名は』は少しリアリティがあるが、本作はザ•SF小説という感じで、読み慣れていない私は戦闘シーンを所々読み飛ばしてしまった。
けれど地球外生命体の存在は信じるほうなので、そこはワクワクした。
宇宙にもっと気軽に行ける未来がやってきたら、この物語のいろんなことが現実になる可能性はゼロではないのかも。
Posted by ブクログ
ミカコが国連宇宙軍の一員となり宇宙にいき、地球にいるノボルとは何万光年ものへだたりができる。何年もかけてメールでやり取りを行い、何年もたって、会うことができる。
切ない感じで読み始めたが、なんだかしっくりこないまま終わってしまった。
Posted by ブクログ
会いたい話したい相手と物理的な距離が近いことってとても幸せなことなんだなぁと、つくづく思いました。もし、明日、突然に、相手と数光年の隔たりがうまれるとしたら、この気持ちや想いをどうしよう。
Posted by ブクログ
とても良かった。
原作のアニメでは説明が省かれていたものに対する重厚で事細かなSF的解釈。流石SF畑のノベライザー、大場惑氏と言ったところ。
しかし、文章が淡々としており、新海作品の文学的な側面が薄れている感は否めない。
また所々矛盾に思う点(ショートカットアンカーは一方通行なのに、タルシアンがやってきたショートカットアンカーを追ってアガルタまでたどり着くことなど)やぶつ切りの文などがあり、物語に集中できない部分もあった。
ただ、このノベライズを読んだ後にもう一度原作を見てみると一つ一つのカットが意味を帯びてくるし、ささやかなハッピーエンドも楽しめるので、この作品のファンなら読むべき一冊だと思う。
Posted by ブクログ
新海誠監督アニメのノベライズ。二〇四六年、宇宙軍に何故か抜擢されたミカコは宇宙で謎の生命体と戦い、級友のノボルと何光年も離れメールの到着に時間が掛かり次第に年齢も離れる中想い合う。携帯電話が未来らしくないかなあ。中学生から長く想い続けるのも浪漫的?すり抜けるみたいにあっという間なスピード感の引力。
Posted by ブクログ
映像の「ほしのこえ」を読んだ時、ナレーションの言葉の美しさと端的さにびっくりした覚えがある。美しく丁寧で短い。
そして小説を読んでみると、おおおおお? あの言葉の裏にこんな状況が? 気づいていなかったーともう一度映像を見ると、確かにその通りなんだよね。何というか、上手い補完をされていると思う。ただ、映像ではそういうものとして理解できて居た設定にツッコミを入れたくなるとこも少々……。上手い省略って難しいなぁと感じた次第。でもやはり面白い。