【感想・ネタバレ】学習まんが 日本の歴史 4 平安京と貴族の世のレビュー

あらすじ

※デジタル版には紙書籍の巻頭・巻末特集やコラムなどが収録されておりません。ご了承ください。【カバーイラストは椎名軽穂先生描きおろし!】仏教勢力を奈良に残し、平城京から平安京へ都がうつされます。平安時代は政治も文化も貴族が中心でした。なかでも藤原氏は100年ものあいだ、摂政と関白を独占する摂関政治をおこないます。文化面では遣唐使の中止もあり、根づいていた大陸文化を独自に発展させた、優美な国風文化が栄えました。かな文字の発明で自由な表現が可能になり、『源氏物語』や『枕草子』などの名作がうまれます。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

4巻は平安時代その1です。
平安時代の前半は貴族が主役、後半は武士が力をつけてくる時代とすればこの巻は貴族の時代です。

1章は平安京遷都に至るまでのごたごたと、遷都後も桓武天皇を悩ませた蝦夷討伐の話。アテルイと坂上田村麻呂の友情話は涙なしでは語れませんが、学習マンガゆえここは淡々と。

2章は平安時代に登場した新しい仏教の話。要するに最澄と空海のお話です。

3章はいよいよ藤原氏がまたもや政治を牛耳る時代になったという話。平安時代の法関係のややこしい用語が出てくるのはこの章。また、受験生の神・菅原道真公のお話もここで登場します。
しかし。。。平安時代とは名ばかりでこの時代は陰謀に次ぐ陰謀でどこが平安なん?って気もしますけど・・・

4章はいよいよ摂関政治の登場です。藤原氏の絶頂期ともいえる時代。道長の時代になります。そしてこの時代は忘れちゃいけない清少納言と紫式部。作中に文化史の解説が自然に入っているので文化史や文学史が苦手な人でもわかりやすいのでは。

5章は世紀末・末法思想の浄土教が出てきます。平安時代のノストラダムスみたいな感じかな(笑)
ということは宗教史の話か?といえばそうでもなく、班田制や荘園などの経済と税金の話のほうがメインかも。タイトルに「地方政治の乱れ」とあるので、班田制も戸籍制度も崩れてきて、いかに税をとろうかを考えてもいたちごっこ・・・になるという(笑)いつの時代も脱税する人と取り立てる人の追いかけっこはあるんですよねぇ。

章立てで説明するとざっとこんな感じなんですが、後半に行けば行くほどグダグダ感のある構成が気になります。まぁ、そういう時代だから仕方ないのかなぁ。
政治史・経済史・文化史・宗教史とわけて理解するのはほぼ不可能。これでもまだまとまっているほうで、各分野史が複雑に入り組んでいるのは仕方がないと思うしかないかな、と思います。読まれる方はそのつもりで。

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2020年07月18日

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