あらすじ
神殿で書記として働くナナクト。地味で役にたたない自分に引け目を感じている彼女には一つ、特別な力がある。神さまの声を伝える文字―宙に浮かぶ神聖文字(ヒエログリフ)―を読むことができるのだ。ある日、王の危機を知って急いで駆けつけたところ、暗殺者の疑いをかけられてしまう! 容疑が晴れるまで、第一王子のソカリスと行動を共にすることになってしまい…!? 永遠のハッピーエンド・ロマンス。
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
ツタンカーメン王が死んで10年くらい経った古代エジプトのお話ですが、1巻完結の割にはいい感じで終わったと思います。
王暗殺の疑いをかけられたナナクトを寵姫として側におくソカリス王子。いくら目を離せないといっても一緒のベッドで眠ったりするというのは、最初から好みだったんじゃないかなぁって思いますが、ナナクト側は王子のことを好ましく思ってはいても、身分の違いで終始引きぎみです。
ナナクトの一人称で書かれていますが、一人称の作品の割には違和感を感じず最後まで読めました。ソカリス王子側の心情が入っていたら、もっと面白かったとは思いますけど。
ナナクトがソカリス王子から離れてしばらくして、ソカリス王子がナナクトの店に訪ねてきてからは、人が変わったようにナナクトに猛アタックで、ああ、このあたりの王子の心情を読みたいって思いました。
最後は、敵であるカウラーが実はソカリス王子の母違いの兄っていうどんでん返しがありましたけど、これって必要だったのかなぁ。別になくてもよかったんではってちょっと思いました。