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Posted by ブクログ
ツタンカーメン王が死んで10年くらい経った古代エジプトのお話ですが、1巻完結の割にはいい感じで終わったと思います。
王暗殺の疑いをかけられたナナクトを寵姫として側におくソカリス王子。いくら目を離せないといっても一緒のベッドで眠ったりするというのは、最初から好みだったんじゃないかなぁって思いますが、ナナクト側は王子のことを好ましく思ってはいても、身分の違いで終始引きぎみです。
ナナクトの一人称で書かれていますが、一人称の作品の割には違和感を感じず最後まで読めました。ソカリス王子側の心情が入っていたら、もっと面白かったとは思いますけど。
ナナクトがソカリス王子から離れてしばらくして、ソカリス王子がナナクトの店に訪ねてきてからは、人が変わったようにナナクトに猛アタックで、ああ、このあたりの王子の心情を読みたいって思いました。
最後は、敵であるカウラーが実はソカリス王子の母違いの兄っていうどんでん返しがありましたけど、これって必要だったのかなぁ。別になくてもよかったんではってちょっと思いました。