あらすじ
人が与える運命に、機械の心が軋む。機械が選んだ未来に人の心が震える。彼らは道具か、友人か……。多様な「知能」に手を差し伸べる人工知能専門医、須堂の物語、全11編。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
バレンタイン・ホワイトデー回の先生が可愛くてときめいた。
第21話「シャロンとブライアン」もすごく好きだった。シャロンはクルーズの客として来ていた(人間と同等に「生きる」)ヒューマノイド、ブライアンはそこのクルーロボット(産業用ロボット)だ。どちらも作られた物なのに「命」に違いはあるのか。こういった作品は人間とロボットで対比されることが多いが、ヒューマノイドと産業用ロボットの対比には考えさせられるものがあった。
チューリングテストも連想します
前巻でしたが、発達障害っぽいヒューマノイドの子ども(ピアニストとしての腕がある)に対する「治療」や、この巻に出てくる幻肢痛に似た症状の出るヒューマノイド等々、人間の抱える問題も鮮やかに照らし出す部分があるのは確かです。
登山家が遭難し、実は意識が戻るまでかなりの時間が経過していて……といったエピソード、ノーラン監督の映画とかにも出てきそうです。
これのTVアニメ、いま放送中だったようなので、配信サービスで見てみたくはなります。
でもちょっと、もう一つ踏み込み不足も感じる部分も。さらりとした連作なのが良いのかも知れませんが。
Posted by ブクログ
人とヒューマノイドの違いはなんだろう。
昔は人工知能はを有する人工体をアンドロイドと呼んでいたような気がするが、ヒューマノイドとしたのは、スマホOSとの区別なのかな。だとしたらすごいなAndroid。
Posted by ブクログ
人間、ヒューマノイド、ロボットの三つ巴がとても斬新、今回もとても面白く読めました。やや説教臭いと感じるところも有りますが、それは手塚治虫氏譲りなので良しとします。
こっちも挿話的。第一巻とはテーマ的にほとんど変わらない内容。いい結末もあれば完璧で理想でない解決方も。あ、でも一つだけ医者と看護師な微笑ましいエピソードが。
殆ど人間
人間とヒューマノイドとロボットが暮らす世界。ヒューマノイドは人間寄りなのかロボット寄りなのか。結婚して養子を迎えて家族を作るなんて、もう殆ど人間…
Posted by ブクログ
印象に残ったエピソード。
以下
ネタバレです!!
↓
↓
中年も半ばを過ぎたパッとしないヒューマノイド(この作品世界の中ではヒューマノイドは人間と同じように暮らしている)が人生をやり直したいと考えます。
彼はヒューマノイドの医者である主人公を訪ねる。
ヒューマノイドですからAI部分のみを取り出して、子供の状態のロボットにAIを移植して
人生(ヒューマノイド生?)をやり直すということも可能なんですね。
で、医師に言われたとおりにインプラントというプラグを体に差し込むと・・・。
彼は頭の中は大人の状態のまま10歳になっています。
知識や知恵はそのままで周りは
10歳の子供として彼を扱ってくれるわけですから
いろんな意味でやりたい放題です。
で、最初はけっこううまく周りとやっていくこともできるのですが
だんだんと違和感を感じ始めるんですね、
どうにも思ったように楽しくもないし、なにかおかしい。
そしてついに・・・・。
というところで彼は元のさえない中年ヒューマノイドとして目覚める。
どうやら先程までの体験はヴァーチャル・リアリティだったようです。
医師によれば、彼と同じように過去の戻りたいというクライアントには
まずこのVRを体験してもらいそのうえで
本当に過去に戻りたいのかを判断してもうらそうです。
そこで、医師が彼に言う言葉がけっこう強烈なんですね。
「人生をやり直したいんじゃなくて、いつまでも子供でいたかったんじゃないのか?」
ぐぐぐぐ、強烈ですね。