あらすじ
ある地方都市に“新婚夫婦”として引っ越してきた、広瀬桂一と広瀬晃。ごく平凡な睦まじい夫婦のふたりは、彼らが生まれた街では「兄」と「妹」だった――。そんな“夫婦”の「これまで」を描いた、オムニバスストーリー第2巻。
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ゆったりとしたテンポで綴られる、ふたりの秘めた恋と暮らし。
絵本の編集者の桂一と、保育士の晃。
一見新婚夫婦のようなふたりだが、実は…。
彼らと、彼らをとりまく人々にスポットを当てたオムニバスシリーズですが、
続けて読んでいくとふたりの秘密が少しずつ明らかになっていきます。
映画のようなゆったりとした間と絶妙なコマづかい、
話者の関係性を巧みに切り取ったセリフ回しで
細やかに心情が伝わってくるので、
高価なお菓子のように少しずつ味わいたくなります。
美しいイラスト(表紙の色づかいも見どころ…!)、
桂一の愛すべきヘタレぶり、しっかり者の晃がふと見せる弱さ…
オススメポイントをあげたらきりがありません!
感情タグBEST3
切ない
ヘタレ兄貴のターンの巻。「いつか」離れていくものとお互いに分かってたはずなのに、そのいつかを先延ばしにしてた二人が切ない。
一度離れて距離を置いてからの二人の気持ちがどう動いていくのか気になります。
時間
ゆったりと描かれてるのにちゃんと切なくて痛くて胸がキュンってなります。兄弟ものとして見ない方がいい。もっと深くてそれでいて兄弟ならではの愛とか痛みがあるのかな。次巻楽しみです。
Posted by ブクログ
兄妹のもどかしい想いに今回も心がヒリヒリ痛みました。
桂ちゃんもようやく思いをハッキリ自覚しましたが、良い方向に進むわけにいかないのが辛い。
淡々と物語は進んでいきますが、細かい表情に光を感じられて息を呑む場面が多数。兄妹の恋愛というテーマを扱っても、やらしくならないのが凄い。丁寧な描写に目が離せません。