【感想・ネタバレ】街角で謎が待っている がまくら市事件のレビュー

あらすじ

ここ蝦蟇倉(がまくら)市では、不可能犯罪がよく起こる。少女は親友の犯罪を隠すために死体を処理し、レストランでは男女がワイングラスを傾けつつ友人の死を推理する。密室の謎を捜査する大学サークルの面々、互いに秘密を抱えて無人の球場で会話する高校生、常連客と推理談義を交わす中国茶房の女主人、少年が引き起こしたとされる陰惨な事件を追うルポライター。この街で起こる事件には、いつも出会いと別れが待っている。架空の都市を舞台に同世代の人気作家が競演する、「街」の物語。〈がまくら市事件〉その2。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

がまくら市事件の短編集の2冊目です。
1冊目に登場した人物も出てきますが、こちらから読み始めても問題はないと思います。

1.さくら炎上
今まで読んできた北山猛邦さんの作品はどれも面白かったので一番期待していましたが、続きが気になるところで終わってしまいました。
個人的には、一緒のクラスになりたかったという理由で殺された生徒たちが気の毒に思えてしまい、あまり読後感は良くありませんでした…。

2.毒入りローストビーフ事件
この作品は犯人が指摘されずに終わっていますが、おそらくよく読めば犯人を当てられる仕組みになっているように思いました。
謎解きしがいがありますが、解答が欲しいです(泣)

3.密室の本
最後のあたりまで彼女が犯人だと気付かなかったので、真相を知ってびっくりしました。
真知博士は本当に気づいてなかったのでしょうか…?でも自分のファンだからといって、殺人犯が目の前にいるのにわざと見逃がすはずが…う〜ん(悩)

4.観客席からの眺め
個人的には全11作品の中で一番好きな作品でした。
今村くんが本当に星野さんのことを愛していて守りたいんだって伝わってきて、でもこのラストだと二人が結ばれることはこの先ないんじゃないかって思って心苦しい思いでいっぱいになりました。
二人がやらなくても、遅かれ早かれ勝田には天罰がくだっていたと思います。
ただ、現場に髪の毛をばら撒いたことと、今村くんが宗教団体に所属した理由が今一つよく分からなかったです。読み返せば分かるのかな…?

5.消えた左腕事件
これも最後のあたりまで犯人が分からなくて驚きました。ただわたしがポンコツなだけかもしれませんが…!
でも真知博士も分かってなかったみたいですし、つまり真知博士もポンコツ仲間ですね!(怒られそう)

6.ナイフを失われた思い出の中に
他の作品に比べて難しい表現が多く出てきましたが、推理自体は分かりやすいと思います。
良和さんの無罪が一日も早く判明してほしいですね。そしてあの布の服の隠し場所の分かりやすさは、太刀洗さんだけじゃなく読者全員びっくりしていたと思います。

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2024年05月26日

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