あらすじ
軍事力によって拡大し続けるブラーナ帝国。皇帝とは誰よりも優れた軍人、つまり男子でなければならない。したがって皇帝の一人娘であるエウノミアを娶る人物が、次期皇帝になると思われていた。エウノミア自身もそう考えていたのだが――。戦争を終わらせたいという強い思いと、ある青年との出逢いが、彼女と帝国の歴史を変えてゆく。帝国史上初の女皇帝となる少女の、運命の恋とは……!?
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Posted by ブクログ
2つのお話が入ってます。
<黄金の都を受け継ぐ姫>
「緑の森を拓く姫」「緑の森を統べる姫」のエリスセレナと「黄土の大地を潤す姫」のアンナマリア、「青の大河をのぼる姫」のプシュケの母、女帝エウノミアのお話。
子だくさんのエウノミアですが、これまでのお話では、あんまり旦那さんのことは出てこなかったんですが、学者さんだったんですね。
例の如くラブ度は低めで、珍しく宗教色も低めです。
戦争を終わらせたいということで、これを読むと、既刊の4冊に出てくる皇女たちを他国に嫁がしている意味がちょっと分かりました。
冷たい母ではないんですよね。
<緑の森からきた王女>
「黄金の都を受け継ぐ姫」のエウノミアの両親である、皇太子レオンとゲオルグ王国の王女アマリエのお話です。私的にはこっちの方が面白かったです。
和平協定の証として、ゲオルグ王国から嫁いできたアマリエ。最初はこのシリーズには珍しくレオンも友好的で、いきなりラブ度高め?って思ってたら、愛人問題です。
愛人がいるっていうのはどうなんだろうって思ってたら、最後は誤解であることが分かりましたが、それまでに二人が誤解しあったまますれ違っていくのは、切ないです。
読み終わって、そういえば、「黄金の都を受け継ぐ姫」で出てきていたエウノミアの父、ラスカレオスがレオンのことなんだなぁって思い、読み返してみると、皇帝になる前にアマリエは亡くなってしまうんですよね。アマリエ亡き後、後妻を娶らなかったそうですが、このお話を読むと納得です。
10冊読むと、時代や国がバラバラで、なんか順番がよく分からなくなってしまいましたので、まとめ。
■9巻 シリウス=イリアティーヌ(ブラーナ)
↓ 50年後
■7巻 ナティール-ラフィニア(ネプティス)
■3巻 ユスティニア=ナティール(ネプティス)
↓ 5年後
■7巻 アリアス-ナルメル(ネプティス)
↓ 300年後
■10巻 レオン=アマリエ(ブラーナ)
■10巻 エウノミア=リフィニクス(ブラーナ)
■4巻 エリスセレナ=イシュトファル(ゲオルグ)
■5巻 エリスセレナ=イシュトファル(ゲオルグ)
■6巻 アンナマリア=フェラン(カストラバ)
■8巻 プシュケ=レトムゥール(ネプティス)
↓ 200年後
■1巻 エイレーネ=アルファディル(ファステマ)
↓ 500年後
■2巻 アグライア=ユーリ(フレンドル)