【感想・ネタバレ】ドゥームズデイ・ブック(下)のレビュー

1,210円 (税込)
847円 (税込) 12月18日まで

4pt

あらすじ

〈ヒューゴー賞・ネビュラ賞・ローカス賞受賞〉中世にタイムトラベルした史学生キヴリンの身を案じるダンワージー教授は、未来で奮闘をつづけるが……
21世紀のオックスフォードから14世紀へと時をさかのぼっていった史学生のキヴリン。だが、彼女が無事に目的地にたどりついたかどうか確認する前に、時間遡行を担当した技術者が正体不明のウイルスに感染し、人事不省の重体に陥ってしまった。彼女の非公式の指導教授ジェイムズ・ダンワージーは、キヴリンの無事を確かめるために、新たな技術者を探そうと東奔西走するが!? ヒューゴー賞・ネビュラ賞・ローカス賞を受賞したウィリスの感動の大作。 /掲出の書影は底本のものです

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Posted by ブクログ

ネタバレ

コリンの大叔母である医師メアリや、いやーな野心家ギリクリストがあっさり死んでしまったのは拍子抜けしたが、死ってそういうものかも。
ペストの蔓延するなかで病人の血で汚れることも厭わずローシュ神父とともに奮闘するキヴリンは、原作版風の谷のナウシカを彷彿とさせたし、コリンは12歳らしく溌剌としてて良かった。無事に現代に戻ってから病院で怒られるんだろうなぁと思うとちょっと可笑しい。
絶望的な話なのに、読後感はとてもよかった。

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2018年12月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

というわけで,下巻まであっという間でした.あとがきに書いてあったけど,まさにスティーブンキング並み.キングも「ただ長いだけ」と言う人もいるので,ウィリスも好き嫌いが分かれると思うが,僕は大好きです.しかし,このシリーズって主人公は結局ダンワージー先生なんだなあ.続けて「犬は勘定に入れません」と「航路」も再読せざるを得ないな,こうなったら.

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2013年07月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

タイムトラベルが歴史研究目的で行われるようになった21世紀中盤。
オックスフォード大学史学部の学生、キヴリンは14世紀の農村に実習で赴いた。しかし、到着直後、彼女は病に倒れてしまう。一方21世紀でも謎のウイルスが蔓延し始めた。二つの時代を席捲する病。キヴリンもまた、「ドゥームズデイ」(世界の終わり)というべき悲劇に直面する……

「犬は勘定に入れません」のほうを先に知っていて、この本に興味を持ち読みました。すばらしい物語でした。
 
この物語のタイムトラベルシステム、「ネット」はタイムパラドックスを許容しません。歴史家たちは個々の人間に関わることはできても、歴史の大きな流れを変えることはできません。この物語を読んでいるうちに、自分もまた、14世紀の人々と紙という「ネット」を介しているのだと思いました。懸命に生きた。けれども物語の結末は変えられない。それがこの物語を読んで感じる悲しみなのではないか、と思いました。

"Requiem aeternam dona eis,et lux perpetura luceat eis."
(下巻、483ページより引用)

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2012年09月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ページを閉じて逃避したくなるほどの死ぬ死ぬラッシュ…
しかし読み終わったときにはやはり読んでよかった、と。

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2011年06月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「オックスフォード史学部・シリーズ」1作目(下)。

タイムトラベル物だけど、SFチックな部分にはあまり焦点が当たってない。
ジェラシックパーク(映画)を見た時、現代に蘇った恐竜が生きて動いてるってどんな風だろうとワクワクしてたら、始まってすぐに恐竜から逃げ惑うばっかりになって、思ってたのと違ったのを思い出した。

ダンワージー先生が迎えに来て、ドラマチックな感動と涙の再会とならないのがリアルだな。
素晴らしい終わり方だったけれど、そこまでが随分長く苦しかったので、帰ってからの話も読んで、ゆっくり安心したい気持ちにもなった。

コリンがMVP。

ベイジンゲームどうしたー!!
てっきり、「旅行に出た先で発症&意識不明、身元不明で連絡取れず」みたいなことだったんだよーとか言って、終わったころに出てくるかと思ったのに。

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2025年09月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

特定の人物をペスト流行の時代に学生を送り込んだ黒幕と疑って下巻を読み始めたが、それは浅はかなものだった。上手く騙されて気持ちいいくらいだ。それは置いといて、物語は酸鼻を極める。特に中世パートはこれでもかとペストの悲劇を投入してくる。現代パートも同じくらいウィルス感染の悲惨な現場となる。絶望を極限まで経験することになるが、そこから逆転するのがエンタメ小説である。最後の方は感動で泣けてくる。人の狂気を感じるし、それ以上に人の強さを感じる。

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2019年08月12日

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