あらすじ
伊里野と一緒に逃げ出した浅羽。 二人の前にはかすかな幸せとその幸せを圧倒する様々な困難が待ち受ける。 次第に破壊されていく伊里野を連れ、疲弊した浅羽が最後にたどり着いた場所は……! 逃避行の顛末を描いた『夏休みふたたび前・後編』と『最後の道』。 榎本によって明かされる様々な謎。 伊里野は浅羽の目の前から姿を消し、そしてその償いのように平穏な日々が戻ってきた……かに見えた。 だが……! 最終話『南の島』。 そして文庫書き下ろしのエピローグを加えて、ついに伊里野と浅羽の夏が終わる……。
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面白いけど好みではない。でも何故かやめようとは思えずページをめくる。読み進むほど好みから離れるのに読み続けてしまう。終盤好みに近づいたかと思ったが、結局離れてしまい終わる。しかし圧倒的な面白さだけが心に残った。
問答無用の魅力に満ちた作品。
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うまく感想を言語化できない。
逃避行中に浅羽から投げかけられた言葉により伊里野が壊れてしまってから苦しかった。
あの大変な経験は彼らだけで、他は日常(日常でもないが………)というアンバランスな感じが苦しさを増長させていた気がする。
夏に読めてよかった。私はこれから夏を経験するたびにこの本を思い出して、伊里野と浅羽の逃避行に思いを馳せるのだろう
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最後まで読ませてくれる作品。最後の方は涙すること間違いなしな展開で非常に良かった。
本巻は特に最初の方は、イリヤと浅羽の逃避行話。残念だったのは、部長が捕まった後の話や、イリヤvsエイリアンの戦いがどうなのか、榎本が描いたシナリオが何なのか、等を書いてほしかったところ。部長にせよ、晶穂にせよ、最後の方空気になってしまっているので。
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何も知らずに世界の思惑通り生きて、それでも、自分の気持ちはホンモノだと胸を張って叫びたいと思う。
おっくれってるうーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!
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途中まで読んでて最後はどうなるのか大体の見当は付いてたが、それでもちょっと悲しくなった。
ボーイミーツガールと聞いて読み始めたので、最後はハッピーエンドを勝手に期待していたのもあるかもしれない。
いや、ハッピーエンドなのかな?
この4巻を読み始める頃には、中華料理店で大食いをしていた頃にどうして戻れないのかと、もどかしくなった。あの生活がずっと続けばいいのにと、物語のキャラクターでもないのに思ってしまった。
無理なものは無理と割り切って行動できた浅羽のような真似は自分にはできない。いや、割り切るどころか、最後まで抵抗していたか。どちらにせよ、自分にはできないんだろうなあと、少し悲しくなった。
大人になってから読んだが、是非浅羽やイリヤと同年代の頃に読みたかった。
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子供の頃に読んだ作品。
やるせない物語展開とセカイ系そのものっぽいラストに物凄い切なさを感じたを覚えている。
大好きなジャンルであるボーイミーツガールであり、ボーイミーツガールを一通り推す時は絶対オススメするうちの一つ。
ハッピーエンドだけじゃないというのを子供ながらに学んだ。
とても思い出深い作品の一つ
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イリヤ!イリヤ!イリヤ!イリヤぅぅうううわぁああああああああああああああああああああああん!!!
あぁああああ… あ… っあっー!あぁああああああ!!!イリヤイリヤイリヤぅうぁわぁああああ!!!!
あぁクンカクンカ!クンカクンカ!スーハースーハー!スーハースーハー!いい匂いだなぁ…くんくん
んはぁっ!伊里野 加奈たんの白髪ショートの髪をクンカクンカしたいお!クンカクンカ!あぁあ!!
間違えた!モフモフしたいお!モフモフ!モフモフ!髪髪モフモフ!カリカリモフモフ…きゅんきゅんきゅい!!
小説4巻のイリヤたんかわいかったよぅ!!あぁぁああ… ああ… っあぁああああ!!ふぁぁあああんんっ!!!
アニメOVA化されて良かったねイリヤたん!あぁあああああ!かわいい!イリヤたん!かわいい!あっああぁああ!
コミック2巻も発売されて嬉し…いやぁああああああ!!!にゃああああああああん!!ぎゃああああああああ!!
ぐあああああああああああ!!!コミックなんて現実じゃない!!!!あ…小説もアニメもよく考えたら…
イ リ ヤ ち ゃ ん は 現実 じ ゃ な い?にゃあああああああああああああん!!
うぁああああああああああ!!そんなぁああああああ!!いやぁぁぁあああああああああ!!はぁああああああん!!
園原基地ぃいいいい!!この!ちきしょー!やめてやる!!
現実なんかやめ…て …え!?見…てる?表紙絵イリヤちゃんが僕を見てる?
表紙絵のイリヤちゃんが僕を見てるぞ!イリヤちゃんが僕を見てるぞ!挿絵のイリヤちゃんが僕を見てるぞ!!
アニメのイリヤちゃんが僕に話しかけてるぞ!!!よかった…世の中まだまだ捨てたモンじゃないんだねっ!
いやっほぉおおおおおおお!!!僕にはイリヤちゃんがいる!!やったよ晶穂!!ひとりでできるもん!!!
あ、コミックのイリヤちゃああああああああああああああん!!いやぁあああああああああああああああ!!!!
あっあんああっああんあ絵里ちゃんぁあ!!シ、椎名ァー!!水前寺ィイイイイイイ!!!夕子ォオオオオ!!
ううっうぅうう!!俺の想いよイリヤへ届け!!UFOの空のイリヤへ届け!
Posted by ブクログ
長文です。
「夏休みふたたび」前後編、「最後の道」「南の島」「エピローグ」を収録。
その3を読み終わり、わたしはとても興奮していた。イリヤのことばかり考えていた。
冒頭で二人がほのぼの楽しそうにしているのを見て違和感。気楽過ぎやしないか。しかし浅羽の方は実のところ(一人になる御手洗いのシーンで)疲弊した顔を見せる。ああ…早くも嫌な予感がする。
忍び込んだ小学校で浅羽と伊里野は吉野に出逢う。吉野は大人だ。善も悪も両方持っている。榎本も、椎名もそうなのと同じように。善で浅羽を認め、二人に歴史の授業をする。悪で物を盗み壊し逃げ、伊里野を犯そうとする(または、犯した)。
浅羽は大人になりかけているのに、子供のままでありたがっているように感じた。髭剃りを恥ずかしいことだと思う、自慰に罪悪感を覚える、大人のように善悪両方なんて持ちたくない、と考えているのでは。
大人のような諦めも妥協もしないと無理やり自分を押さえ込んでいたが、とうとう我慢が出来なくなり、最後の道で伊里野にすべてをぶちまけてしまう。逃避行の終わりが見えていた。
浅羽は祖父母の家に電話し(会話を傍受されることを判っていただろう)、祖父母の自宅で榎本に再会する。伊里野を手放す。そして、榎本から本当のことを聞かされる。三日後の最終決戦に負けたら人類は滅亡する。
ところが三日後、戦争は終わったと報道される。学校に行くが伊里野はいない。校内放送で呼び出され、浅羽はヘリに乗り込み南の島へと向かう。
「最期」の出撃を拒否する伊里野を説得させるために、浅羽は呼ばれた。伊里野の戦闘服には無責任で切実な願いが呪いのように寄せ書かれている。この部分の文章を読んだとき、言葉で言い表せない気持ちになった。わたしは今後、寄せ書きを頼まれても断ることにする。
浅羽は人類と伊里野を秤にかけ、伊里野を選んだ。伊里野は、自分の命と人類を秤にかけ、浅羽のいる人類を選んだ。浅羽のためだけに死ぬ。こんな悲しい台詞があるか。
エピローグでは、椎名からの手紙が筆者からのメッセージにも思えた。結末は決まっていたのだ。
読み終わり、判ってはいたけれど煮え切らず、レビューを読み漁った。冲方丁先生の考察を読み、少し落ち着いた。
間違いなく「イリヤの空、UFOの夏」は名作だと思う。これ以上ないラストだと思う。けれどわたしは、伊里野がずっと生きていて、浅羽の隣で微笑んでいてくれたらと思わずにいられない。
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最終巻。長かったようで短かった夏休み。何もなくなってしまったかのような読後感とともに余韻に浸れる。エピローグがすべて。「主人公がいるから死にたくない」のではなく「主人公のために死ねる」ヒロイン。こうして世界は救われる。
出てくる登場人物も皆素晴らしかったです。特に水前寺先輩はカッコよすぎますね。晶穂もかわいかった。浅羽の両親も味があったし、榎本や椎名先生もよかったですね。あとはサブキャラ達もよかった。それにしてもイリヤがお守り代わりに浅羽の文房具もってたりとかしてたなんて切ないです。素直じゃなかった二人が素直になったら真実だけつきつけられてさようならという感じですかね。彼あるいは彼女にとってのハッピーエンドとは何だったのかを考えさせられます。とても良質なボーイミーツガールでした。
どうでもいいけどMr.childrenのHEROがちょっと思い浮かびました。浅羽は誰か一人の命と引き換えに世界を救ったわけですから。ただ一人彼女にとってのHEROにはなれませんでしたけど。
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一場面、一場面の完成度の高さといったら、もう!
ラノベですが、翻訳家の金原瑞人さんの教え子らしく、一線を画す文章力です。
映画とか好きなんだろうなあ。
もう、UFOとダンスとか、してみたい。
暑い夏の終わりに読んで欲しい作品です。
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セカイ系の決定版だと思います。
読み終わったあと、少し後を引きました。切なすぎる。
前半の学園もの、SFチックな内容、後半のセカイ系。何から何までストライクでした。本当に大好きなシリーズです。
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傑作ラノベの1つ、という触れ込みだったので読んでみたが噂通りだった。文章が上手で描写もコミカルだけど粘着質。そして何より内容、じりじり迫る圧倒的な閉塞感に、壊れるイリヤの執拗な描写…ラストはカタルシスも感じつつ切なさMAX。読み終わって号泣じゃないけど、うわぁあ、ってなった。
個人的には、エピローグ無かった方がもっともやもやして良かったかもなあ、とも思う。分かりやすい理由の無い得体のしれないものとして描写された戦争が、スカイクロラ的な非現実感に通じる、大変好みの雰囲気でした。
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四巻で完結です。結構なボリュームですが僕は苦になりませんでした。
泣きそうになる場面がちらちらとあり、読み終わるとなんかこー喪失感といいますか、終わっちゃったんだなーって思う、そんな本でした。
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読み終わったら、1~4巻の表紙を並べてみましょう。
イリヤああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
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ディストピアでありながら、田舎の夏休みの雰囲気も味わえる、ザ・セカイ系小説。
挿絵が少なく、ライトノベルというよりも、昨今のキャラ文芸に近い感覚でした。
描写が上手く、戦闘シーン(?)の緊迫感は手に汗握るものでした。
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1~4までの感想をまとめて。
物理実験室に一巻だけあったから雰囲気だけ知っていたけど、正直なところ予想以上に面白かった。ひまわりとか、あぁこれが元ネタなんだなってわかったけど、本家の方が面白いと思えるくらいに面白かった。
高校の時の部活の雰囲気とすごく似ている。
先輩とかこういうことがしたかったんだなと今更わかる。
もっとSF読んで堂々とSF者自称しようと思った。
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そして伝説になった第4巻。 日常は終わり、次第に歪み壊れていく伊里野と狂気を孕んだセカイに惹き込まれました。
賛否両論のラストはもやもやして個人的には物足りないけど浅羽と伊里野が常夏の島で暮らして結婚する、そんな「if」のエンドも良かったなぁ。
感動のクライマックスは一人で読むことをオススメします! 涙もろくなったのは歳のせいだよね、きっと。
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途中に浅羽の言っていた通りになればいいなと思った
最後の飛行場でのシーンはぜひ映像で見たい
エピロローグは蛇足なような気も
「わたしも他の人なんて知らない。みんな死んじゃっても知らない。わたしも浅羽だけを守る。わたしも、浅羽のためだけに戦って、浅羽のためだけに死ぬ」
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シリーズ1、2巻とは打って変わって3,4巻はもうとても面白い。いわゆる「セカイ系」文学で、しかも主人公の精神が非常に幼いんだけど、こういうピュアな正義って、大人になるといろいろな現実の壁のために失われちゃうんだよね。こういう作風が好きだったりするので評価がちょっと高いです。
ただ、ぐだぐだな前半2冊が実は結構重要な伏線(というのだろうか)になっていて、つまらないけどやっぱり読まなきゃ後半のおもしろさが半減する。後付けっぽいけどよく出来てます。
結末については賛否分かれるようだけど、こういう投げっぱなしの作品って実は結構多い。寧ろ文学賞とかではその後を書くと蛇足と評されたりで、だから本作も文学的にはアリだと思うのですが、ちょっと後味がね…。
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「イリヤの空、UFOの夏 その4」秋山瑞人
軍事?ライトノベル。水色。
とうとう完結のイリヤ4巻です。
さて・・・この急転直下の展開はなんなんでしょうね。
今までのラブコメストーリーが一転、SFサイコ恋と
哀しみのストーリーになります。もう救いがないくらいに
狂ってゆく伊里野と浅羽。これが戦争なのか・・・?
今ひとつ得心のいかない部分もありますが、謎が残ったまま
終わるというかたちもアリかな、と思いました。
そうですね・・・この展開は読む人の好みによるかもしれません。
もう少し重く、分厚い内容でもよかったかな、という辛めの
見方で、個人的には☆4つ。シリーズ通しても同じく☆4つの作品でした。
Posted by ブクログ
面白かった。
盛り上がったし好みの終わりだったのだけど、リバーズエンドも最終兵器彼女もぼくらのもまどマギも観た人間としては、どうしても展開が見えてしまった。でも、これを最初に読むと感動をするんだと思う。学生時代にめぐり合いたかったな。
Posted by ブクログ
一人の人間を背負って生きるということ。その重みに押し潰される描写が容赦なくて泣いてしまった。
精一杯決めた覚悟も、裏を返せば空想じみた虚勢でしかなくて。
不甲斐ない自分を受け入れられず自棄を起こした浅羽の態度を契機に、イリヤの中の時間が退行していくところは、本当に展開の妙だと思う。
気ばかり逸っていた浅羽がイリヤの過去の言葉で我に返る浜辺の場面が、良い。
最終的に、イリヤを守り切ることができなかった上、二人の迷いも苦しみも決断も、全てが仕組まれたものだと分かったのに、不思議にバッドエンドには感じなかった。
それは、気持ちよく死んでもらうために餌を与えるという行いの罪深さを自覚しながら、誰よりその行為の正しさを信じてもいた榎本という存在があったからだと思うし、
さらに言えば、生きる意味も戦う意味も見いだせずにいたイリヤが、浅羽という存在に意味を見出し、それを通して初めて世界に触れられるようになった、その変化に、何か尊さのようなものを感じられたからかもしれない。
残念だったのは、世界観がアバウトすぎて種明かしの部分が軽く感じられてしまったところ。
そこがメインではないとはいえ、「宇宙人の侵略」に対してわずかな対抗力でどうやって応戦していたのかけっこう気になるのである。しかも地球軍は生きる意志に乏しい兵士で構成されているというので余計気になる。
それにしても、終盤がかなり重い展開なだけに、水前寺という濃くて朗らかなキャラがいてくれたのは良かった。どうみても中学生のキャパシティを越えまくって三十路の貫録すら漂っていたけど、彼がどっしり構えてくれているだけで何となく安心できる。浅羽が慕うのも無理ないし、ちょっとへたれて依存気味になりかけるのも分かる気がした。
最後まで元気そうだったのが嬉しい。
Posted by ブクログ
こんなのってあり!っていうぐらい、ばかばかしくも切ない想いが砕け散るところ、思わずほろりとしました。まっすぐで一途なイリヤが、本当に愛しいでした。
Posted by ブクログ
【あらすじ】
「6月24日は全世界的にUFOの日」新聞部部長・水前寺邦博の発言から浅羽直之の「UFOの夏」は始まった。当然のように夏休みはUFOが出るという裏山での張り込みに消費され、その最後の夜、浅羽はせめてもの想い出に学校のプールに忍び込んだ。驚いたことにプールには先客がいて、手首に金属の球体を埋め込んだその少女は「伊里野可奈」と名乗った…。おかしくて切なくて、どこか懐かしい…。ちょっと“変”な現代を舞台に、鬼才・秋山瑞人が描くボーイ・ミーツ・ガールストーリー、登場。
いわゆるセカイ系のラノベです。
舞台設定が山梨、名作と聞くため読んでみました。文体からオタク臭い痛さのあるラノベという感じがして得意ではなかったですが、話としてはなかなか面白かったです。中学とかで読んでたらはまってたと思いますが今の歳で読むとリアリティに欠けるかなあと思いました。(逃避行のところとか)
逆に水前寺部長は突き抜けていて中途半端なリアリティから少し遠いところに居るキャラだったのでとても良かったのでもっと掘り下げて欲しかったです。
奪われる為に生きた子が救いを得るまでの話という風に見るとスパイラルと共通点があるなあと思いました。