あらすじ
ピラールのもとに、ある日幼なじみの男性から手紙が届く。久々に再会した彼から愛を告白され戸惑うピラール。しかし修道士でヒーラーでもある彼と旅するうちに、彼女は真実の愛を発見する。
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不安や恐れのなかで人間はどう生きるべきか。愛の奥深さ、本当の自己犠牲とは?なかなか核心や本音には触れずの「不完全燃焼」のコミュニケーション。サポート・助けがあって、お互いの本心を少しづつ分かち合っていく。そんな過程で成長していくんだなあ・・・と。静かに心に染み入るような美しい物語で、それはそのまま人間の本質が持つ美しさなのだと感じました。宗教色が強いけれど、文中の言葉達に共感したり、何か大切なものをはっ!!と気づかされた1冊。人の目など気にしないで、他者から抜け出し、自分の夢と憧れを許した時、人間輝くんだろうね*悶々としてた時に読んだので、緩和剤になた。
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パウロ・コエーリョの本は大抵読んでいるんですが、この本が一番好きです。
彼の本は宗教的なものがどの本にもあるように思いますが、
この本はそれが強いです。
ので、それに抵抗がある人には苦手かも。
個人的にはこの本を恋愛小説として、とらえていて、
「ワインを飲んで口の滑りがよくなったら、いろんなことを話そう」
という台詞にやられました。笑
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ピエールは一人の男に恋をすることによって、
幸せだけでなく、
『不安』『迷い』臆病な自分との『葛藤』
と戦っていた。
恋愛って苦しむことの方が多いのではないか?
私だってそうだ。何をしていたって
忘れることはない。
いつだって頭の中に胸中の人がよぎってしまうし、
すると同時に、自分を律する努力をする。
何も二人の状況は変わっていない時にしろ、
あーでもない、こーでもない・・・
悩んで悩んで悩み抜いて結局答えはでてこない。
暗くなるばかりだ。
そして愛しい気持ちも深まっていく。
ピエールがそうであったように。
どうか恋愛で悩んでいる女性がその先に幸せな
未来があってください。
恋愛で悩み抜くことが、愛の証でもあると思います。
だから、恋愛の苦労は将来の幸せの前払いであって
ほしいと思います。
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大好きなパウロ・コエーリョの作品。
愛というものはいろんな形があると常々思っているけれど、つまらないことを気にしていたり、不安や恐れを抱いてばかりでは本当の愛を見つけられない…という、基本的なことだけれど忘れがち、なことを改めて気づかされるお話。
失うことを恐れてはいけない、大きな愛の力に感動しました。
キリスト教をまったく知らない人には、ちょっと読みづらいかも。
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主人公ピラールが幼馴染と再会し、失っていた宗教観を取り戻していくお話。かなりキリスト教色が強いですが、話のテーマはすごく感動できます。こういう風に人生を捉えられたらすごく前向きになるだろうなと思います。
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愛とか信仰(注:信仰イコール宗教に非ず)とかの根っこ・本質は何かしらん?というお話。
1匹のおサルに、食べる前に果物を洗うことを教えると、島に住む他のおサルが見て真似をするようになります。それでその島では洗うおサルがだんだんと増えていくのだけれど、ある程度の数のおサルが洗い出すと、不思議なことに、陸続きではない他の島や大陸のおサルたちまで、洗うようになるのだそうです。根っこのところで、深層心理(フロイトの言う”無意識”)で、つながっているからして、ある程度の数のおサルが変われば、全体が変わるのだそうです。おサルだって人間だって。というエピソードが出てきて、むむむむむぅ、と思いました。本当だといいな。
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神の女性性がテーマ。
パウロ・コエーリョらしく
決めつけていた自分の殻を打ちやぶっていく話。
男性との間で変化がもたらされる愛もテーマ。
変わってゆくことを怖がらずに
飛び込んでゆく時に
本当の自分や幸せが得られるというストーリー。
断続的に読んだので理解が少し弱いかも…。
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本棚にキープしてもう一度読みたい。というのも、筆者の言う「女性性エネルギー」というものが、一回できちんと読み取れなかったから。しかしその点を除いても、この本は他のパウロ・コエーリョ作品と同様、何度も読みたい作品だ。私が一番感銘を受けた部分は、信仰についての記述。私はどこの宗教にも属していないが、信仰って本来こういうものだよね、と納得した。スピリチュアルな内容だけれど、ドラマチックな物語を軸としているので、ラブストーリーとしても単純に楽しめる。
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2012年02月 05/13
序盤でいきなりハートを掴まれました。女性目線で語ったストーリーですが、自分を重ねて読むといろいろと考えさせられます。中盤のスピリチュアル前回のところがしんどいのですが、後半の終わり方に自分を重ねるとドキドキ感がまします。余韻を感じる一冊。
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吸血鬼に対する記述は目からウロコでした。人から愛されることばかりを願う人は、人の生き血を吸う吸血鬼になってしまいます。彼らの心臓を突いて血を、愛を放出したとき、彼らははじめて愛を知るのだろう。
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愛の物語です。
まじめに勉強して資格を取り、堅実な結婚をするつもりだったスペインの女性・ピラール。
好きだった幼なじみの彼に12年ぶりに再会し、心が揺れる。
集会で講演をしているので、マドリードまで会いに来て欲しいと手紙が来たのだ。
いつどこへ行くかわからないような男性とは結婚対象にならないからつきあえない、でも一度ぐらい一緒にいて思い出にしても…と警戒し迷いながら、彼の魅力に引き込まれていく。
彼の方もどういうつもりなのか?彼自身にも迷いがあるのですね。
修道士となってある癒しの力を得たが、ピラールがかけがえのない女性と悟り、共に来て欲しいと望む。二人が生きる道はあるのか?
用心深い彼女の殻が壊れていく過程が丁寧に描かれます。
脅えや計算に固まった過去の自分を「他者」と捕らえる視点が鋭い。そこから解放され愛に満ちた自分が、本当の自分だと。
信仰とは何か。
どんな宗教もたどり着く所は同じだと。それと、宗教団体を作ったのは男性なので、女性原理が軽視されている、母なるマリアは神だという視点です。
正直な生き方とは?
美しいシーンと言葉の数々に心が洗われるよう。
奇跡と幸福と勇気を巡って、これはかなり特異な状況だが、ずっと程度は浅くても、誰しもどこかで思い当たることがあるのではないでしょうか。
人が少しずつ愛に目覚めて、世界が良い方へ変わることがあればと‥
パウロ・コエーリョは1947年ブラジルのリオデジャネイロ生まれ。ジェスイット派の学校で教育を受けるが、反発。親の薦めで法律学校に進むが、ヒッピーの影響を受けて退学、3年間放浪。
1981年人生の師に出会い、スペインのサンチャゴに巡礼する。
1987年最初の単行本を発行。
世界的なベストセラー作家です。
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美しい物語でした。
すべてをピエドラ川に落として石に変えてしまいたいと願うほどの苦しみがあるとしても、愛は私たちの存在を豊かにしてくれる。
ピラールは"他者"というもう一人の自分を創り出すことで、感情だけに流されることなく、そして理性に留められ続けることもなくバランスをとっていられたのでしょう。
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装丁いいですね。内容は理解しがたい部分もあったけど私が宗教の考え方に疎いからでしょう。本当に純粋な愛は、さまざまな選択に重みが出るものなのかな。
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スペインの片田舎で暮らす女性が、ずっと昔に都会へと出た幼馴染との再会するところから始まる物語。修道院に入り奇跡の癒し手として活躍する彼の導きで、神の女性性と自分の中に眠っていた愛の信仰心に目覚めてゆく姿と葛藤を描く。
神の女性性が繰り返し語られる神秘性の強い作風で、"彼"はキリスト教が新たな段階へと至るために使わされた先駆け者であると幸島の猿の逸話(イモ洗い行動をする猿が一定数を超えると一気に全体の共有知識となった。とされるニューエイジ論)も引きながら語られる。そこが彼の苦悩の元でもあり最後の唐突な主人公の女性との立場逆転へとつながっていくのだが。
まあ、宗教色を除けば幼馴染との葛藤と愛を描いた作品で、そこに宗教が絡んで悩みが深くなったというところか。筆者としては幼馴染との再会は舞台装置で、神を語る方が本論なのだろうが。
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自身が無神論者だからなのか、またキリスト教に関しても不勉強なため、理解が難しい話だった。
スピリチュアルな精神的な描写が多く、想像が至らず、物語を追うことはできたが、この本の本当に言いたいことは読み解けなかった。
主人公と幼馴染の「彼」が急に愛し合うようになったりするが、そこへ行き着くまでの描写もあまりなく、ラブストーリーも置いてけぼり感が否めなかった。
またプラトニックな愛(敬愛・博愛)がテーマかと思いきや、性愛もほんの少しだけ描写があり、、、突然すぎて頭が追いつかなかった。
著者の「弓を引く人」の準備運動として本作を読んだが、単行本は買わず文庫を待とうと思う。
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キリスト教の世界観を背景に語られる男女の愛と信仰。作者は男性だが、女性視点で書かれたこの小説は、男性読者にはやや難度が高いかもしれない。自分には難しかった。愛をとるか?信仰をとるか?真実の愛と信仰とは?「あなたの夢に従いなさい。良き戦いを戦って幸せになりなさい」という言葉もあり、『星の巡礼』や『アルケミスト』で示されたメッセージがどこか根底にはある。ただのおセンチな話ではなく、読む人によっては新たな目覚めを呼び起こす力をもった物語ではないだろうか。
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キリストを信じるまでは感情移入できるが、二人とも神の存在や愛の存在に包まれてからは置いてけぼりにされた感覚になるのが正直なところ。自分が宗教について真剣な気持ちを抱けないのが原因なのだろうけど。
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理解をすることは出来るが、それを感じ、本当の意味で知ることは出来ない。
信じることは私には出来ないが、信仰に寄り添い生きる人生を羨ましく思う。
そしてそういった事に左右される人間同士の愛というものは、あまり美しいとは思えない。
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パウロ・コエーリョ2作目。語り口が優しくて、理屈じゃなくエモーショナルで何故か引き込まれる。私の心に触れるようで触れない、少し別のところを流れる感覚がもどかしい。これは非常に宗教的な切り口の作品。男の立ち位置が何故か嘘くさくて好きになれなかったが、泣き出しそうな文体自体に、何かあるのではないかと読む手を急がせる。
内容としては神の女性性と真実の愛についての文学的なチャレンジであって、ある程度の表現はなされていると思うが、やっぱり現実よりも2,3歩空中を行っている感じが嘘くさくなってしまう。読んで泣いたというレビューが見受けられるが、初読でどうやって泣くのか疑問になってしまう。
否定的なレビューになってしまったけども嫌いな作品ではない。どちらかというと好き。表現できないものを表現しようとする感じが、きれいにまとめているようでかなり投げっぱなしな感じが、著者のセンスなんだろうな。これは優しい人じゃないとかけない。ぜひもう一回読んでみたい。
14/8/8
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ごく普通の女性の「気付き」のお話。
「他者」の存在に気がつきながらも、一人で葛藤を抱えながら「他者」として生きていく人もいる。
「他者」を排除するのは本当に勇気が要ることだけど、「気付き」ながらも「他者」のまま生きていくことを選ぶのもまた勇気と呼んではいけないかしら…。
人間は、そういう生き方の中にも正しい愛を見つけられると思いたい。
にしても、「この訳はこれでいいのか?」と思う部分がちらほら。
素敵な訳もたくさんありますが。
Posted by ブクログ
カトリックの世界観が色濃く出ていて、私には少し読みづらかったのですが、”愛”を目の前にした女性の恐れとまどい、葛藤が十分に伝わってくる作品です。
序盤は、ピラールと彼はただ、幼馴染というだけで、そう深いつながりがあるとも思えず、いきなり彼が現れて心を乱されたと言う印象で読み進めていきました。けれど、彼の気持ちに手探りで応えていく過程で、次第に愛を受け入れていきます。
最後の場面の前に、お互いを思った恋人がそれぞれプレゼントにと女性が髪を売って金時計鎖を、男性が金時計を売ってと髪飾りを贈る話が出てくるのですが、その部分を読む前からこの逸話が思い浮かぶような、そういう”愛の本質”がひしひしと伝わってくるお話でした。
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最後にピラールが飛び出したことは、一体何を意味していたのだろうと思う。
一見、彼女が夢想していた未来の財産が失われたことに対して、彼女は悲しみを感じたのかと思った。
でもそれは違ったんだと読み進めて感じた。彼にとって、彼女の行動は、彼の能力と使命と勇気の重みを気づかせてくれるものだったのではないかしら。
一人の夢はエゴでは叶わない。
でも、一人の夢が二人の夢になった時、どちらかのエゴがどちらかに夢を思い出させてくれることもあるのかな。
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『ベロニカは死ぬことにした』『悪魔とプリン嬢』と3部作を為すこの作品。
一番キリスト教の宗教観が強いと思う。
それゆえに理解しがたいところも多々ある。
しかしそれでも素敵だと思える。
やっぱ好きだ。パウロ・コエーリョ。
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スペインの田舎町で教師として静かに暮らす29歳の女性が、十数年ぶりに幼なじみの男性と再会。町を離れ修道士となった彼から愛を告げられ、一緒に来てほしいと乞われた彼女は、二人きりの旅を通して、怯え、悩み、苦しみ、迷いながら、真の愛と信仰を取り戻していきます。
宗教的なお話なので、少し理解しづらい箇所もありましたが、イエスの母という過酷な運命を背負ったマリアの、愛の深さと苦悩にあらためて気づかされました。恐れていては何も変わらないのですね。