あらすじ
すれ違いを重ねる弁蔵と宗次。
しかし、それを見かねた芳の取り計らいにより、
ふたりはともに目指すべきものを再確認した。
その矢先、叶屋の策略にはまった芳が窮地に。
芳のもとへ急ぎ駆けつけた弁蔵と宗次が見た、
信じがたい光景とは…。
ここがふたりの分かれ道となるのか……
オノ・ナツメによる江戸活劇、第六集!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
要石だった芳が赤目の手の者にやられてしまう。重しがなくなった壱師の崩壊。
鬼の弁蔵。
感情の強さが行動に直結してしまう、情の深さ。もともとの身体の強さがたたって、暴力になってしまい、周囲から恐れられてしまう。
仏の宗次。
理性が優先して行動する冷徹な性格だけど、弁蔵と対比されるゆれ、その冷静さが親しみを呼ぶ。
鬼と仏の評価は、ふたがしらそれぞれの本質とは逆。それに苦悶していく弁蔵と宗次。二人が、その評価を受け入れていくことを決めるのは、赤目の親分の遺言。
タイミングはこれ以上なく間違っている。聞いたところで後戻りできるわけでもなく、やり直せるわけでもない。
それでも、進むことをきめたのは「でっかいこと」をやるといって、赤目を飛び出た自分達への意地。と憧れの人だった辰五郎への後悔と謝罪。
間違えてきてしまった人生を、やり続けなければならないふたがしら。どこでこうなったのか?それも遺言をきいたことで、知ってしまうという苦しみ。
苦しいなぁ。