あらすじ
館長が死の直前に残したメッセージには、ラングドンの名前が含まれていた。彼は真っ先に疑われるが、彼が犯人ではないと確信するソフィーの機知により苦境を脱し、二人は館長の残した暗号の解読に取りかかる。フィボナッチ数列、黄金比、アナグラム……数々の象徴の群れに紛れたメッセージを、追っ手を振り払いながら解き進む二人は、新たな協力者を得る。宗教史学者にして爵位を持つ、イギリス人のティービングだった。
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Posted by ブクログ
中巻は、ラングドン教授がルーブル美術館から抜け出して銀行→友人の歴史学者に助けを求めるまでの話。
キリスト教の歴史についてほとんど無知だったから、本書を読んで多少知識がついた。
Posted by ブクログ
(上・中・下共通の感想)
世界的ベストセラーになってから約20年が経過してようやく手にした本作。読み終えてみて、ベストセラーとなったのはなるほどと今更ながら納得した。
キリスト教において権威付けされたイエスの「虚像」に対して実像はどうであったのかという問いを投げかけることが、本作の重要なテーマとなっている。作中に多く現れるシンボルや聖書からの引用などは、キリスト教世界の読者の方が馴染みが深く理解し易いだろうと思われる反面、キリスト教に対し宗教的な思い入れのない日本人の多くにとっては、イエスの虚像の否定ともとれる本作の問いはむしろ客観的に受け入れ易いかもしれない。
下巻のかなり早い段階で事件の黒幕の正体は分かってしまったが、聖杯の正体に関するラストの展開は予想外で、思いもよらず心温まる結末に感動させられた。
ソニエールは1つの暗号に複数の意味を持たせる名人だったとのこと。物語の前半に出てくる暗号は比較的単純で物足りなかったが、結末につながる最後の謎の四行詩の意味は、作中で示唆されているもの以外にも想像を広げる余地があり面白い。含みを持たせたまま最後まで書かないところが、読後の余韻を引き立ててくれているとも思う。
Posted by ブクログ
面白くなってきた。これはほんまの話なん?めっちゃ気になる。勉強しようと思う。祖父の儀式見ちゃったのは嫌すぎるかも。こんな感じで、敵を捕らえて一緒に行動するのよくあるけどめちゃくちゃドキドキする。反撃に合いそう。
Posted by ブクログ
聖杯の謎に迫る中巻。
聖杯の正体や国を超えた逃亡劇など物語が大きく動き出していく。読んでいた当初はつながりが全くなかったアリンガローサ司祭とファーシュ警部が繋がっていたことやシラスが捕まりラングトン達とともに、イギリスへ向かうという展開など人間関係が入り乱れたことで物語がダイナミックに動き出していて、下巻を読むのがすごく楽しみになりました。”聖杯”が絡んだ歴史をめぐる物語がどうなっていくのかとても楽しみです。
この作品をアニメ化した際の声優陣を自分なりのキャスティングしてみたので読む際に参考にしてください(敬称略)。
ロバート・ラングトン:諏訪部順一
ソフィー・ヌヴー:佐倉綾音
ジャック・ソニエール:大塚芳忠
アンドレ・ヴェルネ:内田夕夜
リー・ティービング:東地宏樹
レミー・ルガリュデ:チョー
マヌエル・アリンガローサ:大塚明夫
シラス:津田健次郎
ジョナス・フォークマン:千葉繁
ベズ・ファーシュ:堀内賢雄
ジェローム・コレ:飛田展男
Posted by ブクログ
中巻ではやや学術的な謎かけ的展開が印象的です。
歴史とは強者が作りゆくもの、イエス・キリストとマグダラのマリアの婚姻関係、聖杯を探し出そうとしたのがテンプル騎士団の真の存在意義、本来のキリスト教の事実をあかそうとするシオン修道会、等々。
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世界史を二周するとか、キリスト教史をかじっておくと、確実に本作面白くなります。請け合います。
逆に、世界史が苦手な方は一旦本作を読んで、その後世界史(古代ローマ史、キリスト教の誕生、各騎士団の歴史)を振り返ると定着が早いと思います。
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因みに私は、本作三巻セットの中で、この中巻が一番好きです。
好みであるキリスト教蘊蓄がちりばめられ、最も知的ドライブが感じられるからです。
上巻と下巻はサスペンス色が中巻より強いと思います。そして下巻は、ちょっと読めてくるんですよね、結末が。まあ私の読みは外れましたが(読めてないじゃん)。
ということで本作、引き続きお勧めです。