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Posted by ブクログ 2017年02月04日
新撰組三番隊組長斎藤一の生涯を描いた作品。
話の始まりは、大正元年に近衛師団所属の剣の達人、梶原がライバルである警視庁の榊よりある人物についての噂を聞くところから始まる。
榊が、警視庁道場でまみえた老人が実は斎藤一であり、彼に話を聞いてから剣がすこぶる良くなったと話した。
それを聞いて、梶原も斎藤...続きを読む一の家を訪ねる事になる。
基本的には斎藤一の一人語りだが、まるで京の町にいるような感覚になる。
上巻は新撰組入隊から鳥羽伏見の戦い、そして江戸へ落ちるまでの数々の暗殺と戦いの日々を回想する。
Posted by ブクログ 2023年06月28日
「糞袋」と言う割には結構人の事褒めるじゃないか、斎藤さん。
浅田さんの本は壬生義士伝に続いて2作目だけど、昔の言葉使いなのになぜか読みやすいから不思議。
所々に初めて知る事があって面白い。
食事内容とか、お米に対する認識って今と違うんだなぁ。
戦争もので兵站が大事と言ってるのは多いけど、具体的に...続きを読む書いてあるのは案外珍しいかも。
新選組。
好きだけど題材にした小説は読んだことが無くて
今回手に取ってみた次第。
斎藤一の回顧録となっているが
斎藤が語り手を担うという事で、一般的なイメージとは違う新鮮な切り口となっている。
聞き手の梶原がかなりしっかりしたキャラクターで
メインである回顧録を全く邪魔しないので安心...続きを読むして読み進められる。
1つの時代の終焉と幕開けを
思想、仲間、刀に込め動乱を駆け抜けていく。
数々の修羅場で消耗し、失われていくものたち…
残るものは何なのか。
『誠』の旗のもと闘い尽くした剣鬼は最後に何を想うのか。
面白かった。
Posted by ブクログ 2016年05月22日
H28.3.19-H28.4.29
(あらすじ)
「飲むほどに酔うほどに、かつて奪った命の記憶が甦る」‐‐最強と謳われ恐れられた、新選組三番隊長斉藤一。明治を隔て大正の世まで生き延びた”一刀斎”が近衛師団の若き中尉に夜ごと語る、過ぎにし幕末の動乱、新選組の辿った運命、そして剣の奥義。慟哭の結末に向...続きを読むけ香り立つ生死の哲学が深い感動を呼ぶ、新選組三部作解決編。
(感想)
「壬生義氏伝」「輪違屋糸里」につぐ、新選組三部作の最終作品。浅田次郎さんらしく、きちんとした知識に基づく大正時代の描写だと思うのでそのあたりは安心して読めます。
ただ、梶原中尉や、斉藤一の語りでの描き方といった物語の進め方そが個人的にあまり好みではなく、もったいなく感じています。
決して嫌いではない物語なのですが。